概要
「最強ジャンプ」2018年1月号の付録「DragonBall サイヤ人 超最強COMICS」のインタビューにて原作者・鳥山明が語った新たなサイヤ人。
歴史上初めて超サイヤ人に覚醒し、「伝説の超サイヤ人」の言い伝えの起源とされる人物。
惑星ベジータにその名が付く前の時代の人物で、サイヤ人でありながら正しい心を持っていた。
活躍
ある時、その善良な心持ちから悪のサイヤ人達の行動に疑問を抱き、同じく善の心を持つ5人の仲間達と共に反旗を翻す。その中で敵戦闘員達に追い詰められたヤモシは初めて「超サイヤ人」へと覚醒し、圧倒的な力で悪のサイヤ人の軍団を壊滅寸前にまで追い込むが、結局多勢に無勢により敗北してしまう。
だが死後もヤモシの魂は現世をさまよい、自分達と同じ善の心を持つ6人のサイヤ人を追い求めていた。さらなる救世主である「超サイヤ人ゴッド」と巡り合う為に……。
それから長い年月が経ち、惑星ベジータの破壊をフリーザに命じ約30年もの長い眠りに入った破壊神ビルスの脳のアンテナにヤモシの魂が反応する。そしてそれはビルスに超サイヤ人ゴッドの予知夢を見せ、起床したビルスは超サイヤ人ゴッドを追い求め地球へと訪れる。その結果、悟空達6人のサイヤ人と神龍の力で超サイヤ人ゴッドは現世に姿を現す事になった。
この一連の経緯から「5人の気を1人に送り込む」という儀式により超サイヤ人ゴッドが誕生するのだという。またヤモシの伝説は彼らの行動に共感した古代のナメック星人達により、伝説の書物としてナメック星のどこかに保管されている。最長老が存在を知っていたのはこのためと思われる。
伝説の超サイヤ人と超サイヤ人ゴッド
ちなみに同じインタビューの中で鳥山明は「フリーザが恐れていた「伝説の超サイヤ人」って、『神と神』に出てきた超サイヤ人ゴッドの事?」という質問に対し「ある意味、同一人物です」と語っている。これによりブロリーなどが変身する伝説の超サイヤ人と呼称される形態は、伝説とは異なる変身である事が明らかになった。
『神と神』作中で神龍は超サイヤ人ゴッドの詳細について「過去にも一度だけ、悪しきサイヤ人を倒すため正しい心を持つ少数のサイヤ人の中から現れたが、反乱途中で変身が解け、力尽きた」と語っており、これはヤモシの死に際と非常に似た状況となっているが、インタビューの中で鳥山明はヤモシの存在がゴッドになる為の儀式に関わっていると述べているだけで、ヤモシがその超サイヤ人ゴッドなのかは触れておらず、その関係性と詳細は依然不明である。
本来の「伝説の超サイヤ人」がヤモシのような正しい心を持った人物であったため、現在に残されているベジータやフリーザが知る存在が「純粋に破壊と殺戮を好む最強の戦士」については、後年に伝説が歪曲、捏造された可能性は高い。
また一方で、例えば通常の超サイヤ人を目撃した人物がそちらも伝聞した場合、情報の混在化が起きたまま伝説化してしまっていてもおかしくない。
カンバーとの関係
『スーパードラゴンボールヒーローズ』では本作オリジナルキャラクターである古代のサイヤ人カンバーが超サイヤ人ゴッドを見た際、「その赤い髪…貴様はっ…!」と先代の超サイヤ人ゴッドとの間に何かしらの因縁があった事を窺わせている。
一部のファンの間では「ヤモシが戦っていた悪のサイヤ人では?」という考察がされていたり、なかには「このサイヤ人こそヤモシではないか」などの意見もあった。
こちらも今現在、カンバーとの関係は不明のままである。
デマ
2018年12月公開予定の劇場版「ブロリー(BROLY)」は「宇宙最強の戦闘民族・サイヤ人」がテーマであり、サイヤ人の“強さの原点”が明かされるとされ、一部ではそのヤモシの登場すると期待(予想)するものは多かった。
特に、最初に本作の映像が出た時点では映画のタイトルは未発表で、黒髪の敵サイヤ人?がブロリーだと予想できたものは皆無だった。
その結果、この映像のブロリーをもとに「ヤモシ」のイラストにしたフェイク画像が複数出回った。pixiv勢なら画力で一発で偽物と見抜けてしまうレベルではあるのだが。
2024年現在もヤモシの外見は明らかになっていないが、このフェイク画像のほうだけがネットに残ってしまい、「ブロリーとヤモシの姿は(戦闘服まで)そっくり」というとんでもない誤解を一部で生じている。
つまりヤモシがブロリーと似ているというのは全くのデマである。
余談
名前の由来は勿論野菜の「モヤシ」からと思われる。
2016年発売の3DS用ゲームソフト『ドラゴンボールフュージョンズ』では、ヤシモという名前のサイヤ人が登場している。