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マカロニウエスタンの編集履歴

2024-12-21 01:32:19 バージョン

マカロニウエスタン

まかろにうぇすたん

1960~70年代のイタリア主体の製作陣による西部劇映画の日本での総称。

マカロニウェスタンとは

ダグラス・モーティマー大佐


イタリアで制作された傑作西部劇荒野の用心棒」が日本に輸入された際に、淀川長治が呼称した造語。

イタリアやアメリカではスパゲッティ・ウェスタンと呼ばれているので、この呼び方は日本でしか通用しないが、どっちらにしろイタリア料理に引っ掛けた言葉である。(ただし、クエンティン・タランティーノはマカロニウェスタンという言葉を使う場合も有る)

アメリカの西部劇との作風の違いは、その暴力性にある。

往々にしてアメリカ西部劇はドラマ性や抒情性を持たせた上で正義然とした主人公が悪を屠るという内容の作品が大半であるのに対し、マカロニウェスタンは正義などカケラも持っていないアウトローや一匹狼を主人公にしたハードボイルドな作風を前面に押し出しているのが特徴である。

激しい銃撃戦と血で血を洗う抗争、善悪では割り切れない男の世界、ある種のすがすがしさすら感じさせる暴力性こそがマカロニウェスタンの魅力なのである(逆にその暴力性から「銃で蜂の巣だからマカロニ」と勘違いされる事も多かった)。

70年代までに多種多様な作品が作られ続けたが、観客に飽きられたためブームの終焉とともに銀幕から姿を消した。

マカロニウェスタンシリーズにてスターになった役者や監督は数多く、クリント・イーストウッドフランコ・ネロなどがその代表例である。


作品にドイツが出資、ロケ先がスペイン等のため、「ユーロウエスタン」とも呼ばれており、ドイツやスペイン、フランスも独自に西部劇の映画を制作したが、知名度はイタリアには及ばない。ちなみにスペイン製西部劇は「パエリアウエスタン」と呼ばれており、日本でも日活渡り鳥シリーズのような無国籍映画を「鍋焼きウエスタン」とマカロニウエスタンを意識した呼び方をしている。

また、韓国映画には、軍事独裁政権時代から、西部劇(特にマカロニウエスタン)を満洲国時代の滿洲に置き換えた「滿洲ウエスタン」と呼ばれるジャンルが有る。


主な作品

セルジオ・レオーネ監督作

荒野の用心棒 夕陽のガンマン 続・夕陽のガンマン ウエスタン 夕陽のギャングたち


トニーノ・ヴァレリ監督作

ミスター・ノーボディ 怒りの荒野


フランク・クレイマー監督作

西部悪人伝


セルジオ・コルブッチ監督作

続・荒野の用心棒 さすらいのガンマン ガンマン大連合 殺しが静かにやって来る


カルヴィン・ジャクソン・パジェット監督作

荒野の1ドル銀貨


ルチオ・フルチ監督作

真昼の用心棒 シルバーサドル・新復讐の用心棒


関連タグ

映画 西部劇 イタリア映画

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