概要
本作では人々が従来どおりセル画調で描かれているのに対し、トランスフォーマー全員が完全立体のフル3Dで描かれている。
そのためか日本版としては現在の時点ではトランスフォーマー全員の声に勇者ロボ調のエフェクトがかかった唯一の作品である。
更に、アニメーション製作はなんとGONZOが担当している。
前作「スーパーリンク」では「マイクロン伝説」との繋がりを匂わせるような設定や人物が登場したが、本作ではそれらの作品との繋がりは無きに等しい。ただし、海外版「Transformers Cyberton」ではユニクロン3部作(Unicron Trilogy)の1つとして位置づけられており、登場するトランスフォーマーも前作と同一人物という設定。最終回ではそれまでの作品の登場人物の映像が追加されている。
この作品におけるトランスフォーマー達は「フォースチップ」と呼ばれるアイテムでパワーアップし、「フォースチップ、イグニッション!」の掛け声と共に空中から現れるフォースチップを身体の各部や武器に挿入する事で強力な攻撃を繰り出すことが出来るようになる。
また、ユニクロンと対を成す存在としてセイバートロン星から超巨大ロボットへトランスフォームする創造神プライマスが登場(登場自体は「スーパーリンク」からだが、実体のあるトランスフォーマーとして登場するのは本作から)。担当声優は前作同様、玄田さん。
プライマスの変形玩具も番組終了後に少数ながら発売されている。
主要人物
サイバトロン
ギャラクシーコンボイ(CV:楠大典)
消防車に変形。サイバトロン軍総司令官。真面目で正義感は強いが若干天然ボケ。海外では「マイクロン伝説」のコンボイと「スーパーリンク」のグランドコンボイは同一人物。17話でライガージャックとリンクアップして「ライガーコンボイ」、31話でソニックボンバーとリンクアップして「ソニックコンボイ」となった。
ドレッドロック(CV石川英朗)
輸送機に変形。サイバトロン軍副司令官。前2作品の副司令達はテンション高かったが打って変わって真面目で冷静な性格に。結構心配性で中の人には「サイバトロンのお母さん」と呼ばれてしまう。海外では「マイクロン伝説」のジェットファイヤーと「スーパーリンク」のスカイファイヤーは同一人物。
ジャックショット→ライガージャック(CV江川久生)
4WDに変形。自他共に認める荒っぽい性格だが16話でライガージャックに転生してからは精神面の成長を遂げている。注射を怖がる子供っぽい所があるがドレッドロックほど露骨ではない。アニマトロスの任務はガードシェルと一緒に行くはずだったがアクシデントで彼だけ先に行くことになった。
ガードシェル(CV志村和幸)
ブルトーザーに変形。堅実で騎士道精神を重んじるベテラン戦士。スタースクリームと互角に戦える猛者。初期メンバーの中で一番最初にコビーと出会っている。また怪我をしていた影響でビークルのスキャンが一番遅かった。海外では「スーパーリンク」のランドマインは同一人物。
エクシリオン→エクシゲイザー(CV平川大輔)
スポーツカーに変形。正義感が強くスピード自慢の若者だが突っ走りやすいためにファストエイドとは喧嘩が多かった。28話でエクシゲイザーに転生。海外では「マイクロン伝説」のホットロッドと「スーパーリンク」のホットショットは同一人物。
バックパック→バックギルド(CV新垣樽助)
装甲車に変形。オペレーターとして基地でバックアップをしている。のんびりしていてマイペースだが若干気弱。アニマトロスの任務の時は「志願して外れて落ち込むのは嫌だ」という理由で立候補しなかった。28話でバックギルドに転生した。
ファストエイド→ファストガンナー(CV加藤康之)
救急車に変形。科学者かつ医者。冷静だが正反対のエクシリオンとは喧嘩が多く、このことでドレッドロックは何かと心配していた(実際スピーディアの任務同行が決まったときは相方が彼だということでぼやいていた)。28話でファストガンナーに転生した。
ソニックボンバー(CVうすいたかやす) ※脱退しているが便宜上ここに分類
戦闘機に変形。29話から登場。命令違反が重なったのか自主的に辞めた元サイバトロン戦士。奔放的で後先考えない行動も多く、ドレッドロックは毎度諌めているが無視している。反りが合わないものの、2人とも飛べることもあってか、よく一緒に行動している。
デストロン
破壊大帝。ビークルとジェット機に変形。独善的で部下想いじゃないため、シリーズでも珍しい部下が全員離反した破壊大帝。41話でマスターガルバトロンになる。海外では「マイクロン伝説」のメガトロンと「スーパーリンク」のガルバトロンは同一人物。何かとコミカルな面を持っていた前2作品の破壊大帝と異なり、ギャグらしい言動は皆無。
スタースクリーム→スーパースタースクリーム(CV黒田崇矢)
ジェット機に変形。冷静沈着で野心溢れる航空参謀。泥水すすってでも野望を成し遂げようとする根性と意志の強さを持っているがローリには「執念深い」と言われてしまう。ギャグらしい言動は皆無。海外では「マイクロン伝説」のスタースクリームと「スーパーリンク」のナイトスクリームは同一人物。彼ら同様、剣を使う。やたら強いスタースクリーム。
サンダークラッカー(CV田中一成)
ジェット機に変形。ワスピーターやサンドストーム同様、よく撃ち落される噛ませ犬。ドレッドロックとよくドッグファイトしていた。必殺技の名前が無駄に長い。ろくでもない目に遭いやすい。
スピーディア
速さが強さのバロメータになっている。
ニトロコンボイ(CV土門仁)
スピーディアのリーダー。誰も自分に挑戦せず退屈な日々お送り、最初こそ聞く耳持たない姿勢だったがエクシリオン達が来てから心境が変化し、最終的にレース終了後はサイバトロンに協力することに。ローリに甘い。
オートランダー(CV望月健一)
ドラッグカーに変形。長生きしている爺さんでよくスキッズと一緒にいる。負けず嫌いだが、エクシリオン達に謹慎処分を言い渡し、辛辣なことを言ったガードシェルの真意を察している優しい性格。
スキッズ(CV加藤奈々絵)
オープンカーに変形。まっすぐで純粋な性格。自分を助けてくれたエクシリオンの事を励まし続け、レースではサポートしていた。最終レースでは彼の的確なアドバイスで危機を乗り越えられた。
ガスケット(CV平田広明)
バイクに変形。鼻つまみコンビの片割れ。ずるがしこく卑怯者。終盤はお約束のごとく、吹き飛ばされている。初代きらん。
ランドバレット→アームバレット(CV中嶋聡彦)
三輪駆動車に変形。鼻つまみコンビの片割れ。パワー自慢。後にアームバレットに転生。ガスケットともども、初代きらん。
アニマトロス
『ビーストウォーズ』よろしく、動物に変身するがファストエイドが言うには本来ありえないらしい。デストロンよりは恐竜、サイバトロンよりは哺乳類。
フレイムコンボイ(CV若本則夫)
三つ首の竜に変身。アニマトロスのリーダーでサイドスの弟子。リーダーについて悩み続けたが、周囲の出会いやファングウルフ達の言葉で考えを改めていった。ローリに全く頭が上がらない。
ファングウルフ(CV風間優刀)
狼に変身。サイドスの弟子でフレイムコンボイとは同門。仲間想いで血気盛んで突っ走りがちなジャックショットの事を心配していた。アニマトロスのプラネットフォースを入手した後はサイバトロン軍に入る。
サイドス(CV田中正彦)
サイに変身。フレイムコンボイとファングウルフの師匠。フレイムコンボイが力に固執している理由を知っている数少ない人物。争いを良しとしない温厚派。
テラシェーバー(CV加藤康之)
プテラノドンに変形。フレイムコンボイのお供の片割れ。
ダイノシャウト(CV木村雅史)
スピノサウルスに変形。フレイムコンボイのお供の片割れ。
地球
ライブコンボイ(CV平田広明)
救助ヘリに変身。地球のリーダー。シリーズ初一人称が「僕」のコンボイで子供たちが驚いていた(その割に「俺」と言っているニトロコンボイにはノーリアクション)。溺れていたフランクリン大佐を助けた事がある。因みに「シャッタードグラス」のガルバトロンは彼のリデコ。
オートボルト(CV望月健一)
スポーツカーに変身。スタースクリームの反乱を機にライブコンボイと一緒にサイバトロン軍に入る。
ロードストーム(CV木村雅史)
バイクに変身。自由を求める奔放的な性格。クロミアとはそれなりの付き合いがあった模様。走るときの口癖は「ヘイヘイヘイヘイ」。
デモリッシャー(CV武虎)
クレーン車に変形。ガードシェルの親友。地球での生活が嫌になっていたところ、スタースクリームの口車になってデストロンの傘下に入ってしまうが仲間を大事にしない面子の態度に腹を立て、自分の過ちに気づき自主的に離脱した。
クロミア(CV桑谷夏子)
工作艇に変身。かつてはローレライと恐れられていた。スタースクリームにこき使われるのが嫌になってマスターメガトロンの傘下に入るが、捨て駒扱いだったのを知って離脱。
コビー・ハンセン(CV玉木有紀子)
15歳。勉強は苦手だが機械の扱いは大人顔負け。ストーリーの進行とともにトランスフォーマーたちの治療と自分が操縦できるように改造するまでスキルアップした。ローリとは喧嘩が多かったが後に仲良くなり最終的に結婚した。
ローリ(CV森永理科)
15歳。元都会育ち故に引っ越し先が田舎で不満をこぼしている。コビーとの喧嘩が絶えなかったが後に仲良くなる。勝気な性格で多くのトランスフォーマーが怖気づくほど。押しの強さでアニマトロス同行許可を得た。
バド・ハンセン(CV黒川万由美)
11歳。コビーの弟。映画マニア。前向きで能天気な性格、思考は柔軟だが結構適当なことを言うこともある。大人になってから映画監督になってオスカー賞受賞している。
ティム・ハンセン(CV諏訪部順一→千葉進歩)
大学生。コビーとバドの兄。
ルーシー・スズキ(CV豊嶋真千子)
大学教授。古代の高度文明の研究をしている。そのため、トランスフォーマーの存在をすんなり信じた。後にフランクリン大佐と結婚する。
マイク・フランクリン(CV西凜太郎)
あるエージェントの大佐。ライブコンボイに助けられたのをきっかけにトランスフォーマーについて調べつづけていた。素性を明かす前は子供たちは警戒していたが、素性を明かした後は積極的に協力している。
ギガロニア
メガロコンボイ
ギガロニアのリーダー。ギャラクシーコンボイやニトロコンボイと比べれば、思考は柔軟なリーダー。
モールダイブ
ブレンダル
ほか
ベクタープライム(CV速水奨)
古代のトランスフォーマー。
ホップ(CV桑島法子)
マイクロンチームの一人で唯一、言葉を話せる。テレビ大好き。
プライマス(CV玄田哲章)
創造神。
ノイズメイズ(CV千葉進歩)
プラネットX出身者。
サウンドウェーブ(CV)
漫画版
『コミックボンボン』にて連載。2005年2月号~10月号。作者は『ロックマンX』を描いた岩本先生。1巻は出たがラスト3話分は未収録(因みにメタルスは単行本すらなっていない)。
グランドブラックホールの危機を脱するべく、プラネットフォースとチップスクエアを探す設定は共通だが、その展開やキャラクターの性格がアニメと異なっている。