田沢湖線とは、JR東日本秋田・盛岡支社が管轄する地方交通線(ローカル線)である。
大曲駅(秋田県大仙市)から盛岡駅(岩手県盛岡市)までの75.6kmを結ぶ
全区間単線のローカル線ではあるが、東北本線沿線から秋田方面へ接続する役目がある。それは1982年の東北新幹線開業時に当路線で交流電化を行い、盛岡-秋田駅間の特急「たざわ」が設定されたこと、さらに奥羽本線一部区間と同様に軌間を標準軌に改軌したのち、1997年に開業した秋田新幹線が当路線を経由している等の事例に表れている。
なお、この路線案は大正時代からあったものの、当時は奥羽山脈を越える日数や資金が無かったため、盛岡側は橋場線(盛岡から現在の赤渕駅周辺まで)、秋田側は伊保内線(大曲から現在の田沢湖駅)として開業していた。しかし戦争が激化する中、橋場線は不要不急戦に認定され、線路は太平洋側と繋がる山田線の交換用として剥がされ、運行不可となり休止扱いになった。
戦後になり、再び橋場線と生保内線を結ぶ工事が始まると当時のルートではなく現在のルートである赤渕から分岐する案が採用され、今日に至る。
が、橋場線自体は正式な廃止手続きを取っていないため、現在も休止扱いとなっている。
路線名の由来は沿線にあり、日本で最も水深の深い湖である田沢湖から。