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ORTの編集履歴

2023-09-30 09:12:06 バージョン

ORT

おると

『TYPE-MOON』において長らく設定のみが語られていた「最強の存在」。

デイビット

「そう。ORTによって、この星は終わりを迎える。」


曖昧さ回避

  1. 『オックスフォード・リーディング・ツリー』の略。
  2. 古高ドイツ語で「」の意味。
  3. TYPE-MOON』作品におけるキャラクター。当記事で説明する。

概要

月姫及びFate作品に登場する存在で


  『TYPE-MOON』作品最強キャラクター。



曰く「魔術世界に伝わる怪談」「『伝承科』に区別される絶対の禁忌」「タイプ・マーキュリー」「水星(?)のアルテミット・ワン」「彗星」「終わりの星」「極限の単独種」「膨張する太陽」「侵略者(インベーダー)」「星喰らい」「正真正銘の怪物」


正式名称は「One Radiance Thing(ワン・ラディアンズ・シング)」。転じて「究極の一」という事だろう。それぞれの頭文字をとってORT(オルト)である。


経緯

西暦以前に地球外から飛来し、南米に落ちてきた宇宙生物。墜落した時にできたクレーターに巣代わりに後述の固有結界を張り、眠っている。


月姫世界において無謀にも捕獲を試みた先代の死徒二十七祖第五位を秒殺。その後吸血の習性があることが分かったため後任の五位になった。むしろここは秒単位で保った先代五位の実力を褒めるべきだろう(近年になってORTの設定のヤバさが判明していくたびに比例し、彼の株はますます上昇しつつある)。


Fate世界においては西暦以前に落ち、自身のテリトリーに入ってきた人間を捕食しておりそして16世紀にその噂に対して7人の魔術師達が挑戦した。

この時に挑んだ7人は冠位1名と色位6名である(例えるなら同じ冠位の蒼崎橙子と、色位のケイネスが6人いるようなもの)。これ程のメンツだったからかキャンプ場はお祭りムードだったらしい。

だが結果はお察しの通り、1人を除き当然のように壊滅し、その1人も逃げ帰るのが精一杯だった(むしろ逃げ帰れたことが凄い)。

そしてその1人である考古学科のロード・アステアも遺言を残した直後、皆の前で水晶と化したという。その遺言の内容は「まだアレに触れてはならない。今紀の地球の生命は何一つ及ばない。次の紀を待て。我々が絶滅した後、新たな進化を経た生命に望みを託す」。事実上の降伏宣言である。

ORTの危険性を思い知らされた時計塔の学院長は、ORTを刺激する後続が出ないよう「手を出してはいけない脅威」という事を知らしめるべく、本来隠蔽すべきこれら情報を敢えて開帳。内容はゴルドルフ曰く「ORTは星の叫喚がないかぎり目覚めない。南米の地下でいい感じで冬眠してる、なので手を出さないように。アレが動き出すと、この星の人類圏が失われる現在では貴族クラスの魔術師の間では実在するものとして知られており、一般の魔術師の間では「(魔術師基準で)悪い事をするとORTがくる」と怪談話のように伝えられている模様。


コンセプト

キャラクターコンセプトはどうしようもない絶望。マテリアルによると『RPGで言うならラスボスより強い隠しボス』。

創造主曰く「つーかこんなのアルクでも勝てないよ! だ、誰かウルトラ〇ン連れてきてー!

要は等身大ヒーローの超能力バトル作品にウルトラマンのような存在が出張る必要がある、という事(下記の能力を見ればそれも納得出来る)。



デザイン担当はPFALZ氏。

該当のTwitterリンク

PFALZ氏はFGO版のORT亜種だけでなく、過去に出版されたTYPE-MOONのマテリアル本でも汎人類史の正統ORTのデザインを担当した経歴がある。

なお、TYPE-MOONエースによると、当時氏が初めてデザインした際には、TYPE-MOONからは「蜘蛛型宇宙生物」以外の指定は無かったらしい。


生態

『Fate』や『月姫』等よりはるか未来の物語である『鋼の大地』に登場する、各星の最強生物アリストテレス、アルテミット・ワンの一体とされている。

ちなみにアルテミット・ワンの実力は、1人で核兵器クラスの実力を持つ集団を単体で滅ぼせる力を持つ。サーヴァント1騎で戦闘機クラスと考えればアルテミット・ワンの力がどれ程のものかわかるだろう(もっとも、このサーヴァント1騎で戦闘機というのは昔の比喩表現であり、サーヴァントの強さがイコール戦闘機という意味ではない。またその例においても、核兵器(宝具)を持つ戦闘機という表現もあるため、一般に思い浮かべるような戦闘機とはやや異なる存在である。実際最近はサーヴァントのインフレも進んでおり核兵器に匹敵するレベルの破壊力、効果を持つ宝具も増えてきた)。

そしてORTは本来来るべき時よりも5000年ほど早くやってきてしまったらしく、さらに地球からの招集メッセージを受け取る個体ではなかったともされており、呼ばれてもいないのに来た挙げ句集合時間を盛大に間違えたドジっ子として、ORTに萌え要素を見いだす者もいる。


目に映るもの全てを捕食するようで、どうやら自分以外のものは星を含めて全てただの餌としか思っていないらしい。

実際、下記の能力を見た場合、いくつかは戦闘すら行わずに周囲の生命体を滅ぼせる力を持つが、恐らく生物である故、食事をするのが好きなのかもしれない。

ただ捕食した元二十七祖第五位が今までの中で味が濃かったらしかったり、食い出のありそうな獲物があるなら優先的に向かう等、ある程度の嗜好性はある模様。

さらに円盤や身体中にある小さな穴に灯している緑の炎を使って獲物の鉄分や血液を微量でも探知して、それに向かって金属触手を伸ばすらしい。

また、他の生命体を捕食すればその生命体に擬態して行動を真似る(後述)ことができ、明確な目的があるものを捕食した場合、そのオーダーを引き継ぐという特性があるという設定もロマンを加速させている。


地球をどうこうしようとは思っていないが、ORTの事情を知らない色々な組織の偉い人たちは一刻も早くこの危険生物を何とかしようと討伐部隊を送っては返り討ちにされている。


最近では『Fate/strange Fake』にてキシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグが「対応するには百年足りん」と発言しているので、百年後には人類でもORTを打破、あるいは抑え込むことができるだけの策が存在しているのかもしれない。逆に言えばその対抗策が出来るまでに本格的に動かれた場合人類にはなす術もない終末装置的な存在である。

これを元に再考察すると、そもそも人類の進化のスピードが早すぎるためORTは計画を前倒しで本来の“水星のアルテミット・ワン”より先に飛来した存在と言えなくもないか。


マシュがカルデアのライブラリで見た記述では「現在魔術世界で確認されている最も強靭で最も不可解な生命体。硬く、柔らかく、熱く、冷たい外皮を持ち、体内では核融合反応によるエネルギー生成を行い、触れた物質を水晶に変換するという、巨大な蜘蛛型の宇宙生物。西暦3000年までの人類の技術では解析不可能と言わざるを得ない『人類の脅威』」と記載されていた。


余談だが、2023年現在から見て100年前の1923年は日本においては大正時代であり、電話はあったが、当然ながら携帯電話やパソコン等も無いし、テレビもまだ発明されていないような頃である。

あくまで「人間種」そのものは進化していないが、これら著しい技術の進化を速すぎるとして危険視されても不思議ではないかもしれない。


水星(?)のアルテミット・ワンと水星の読みに疑問符が付いていること、鋼の大地に登場する地球から呼ばれた最強種ではないという設定から名前の由来はオールトの雲(読み方を変えるとORTの蜘蛛となる)という説がある。

これが正しければこの生物は水星のアルテミット・ワンではなく、彗星のアルテミット・ワンという可能性がある。

ちなみに「オールトの雲」とは太陽系の外側を取り巻くと考えられる理論上の太陽系外縁天体群の事。彗星もこのオールトの雲に属すると考えられている。

そして『Fate/Grand Order』でオールトの雲から飛来した存在であることが追及された。


とある人物によると「銀河系の果て」とも口にしているので彗星のアルテミットワンかどうかも怪しくなっている。結局正体不明である。


アラヤが安定したFate世界では眠りにつき、ガイアが出現する月姫世界では蠢動するとされる。


なお、ORTは本格的に目覚めた場合「惑星上に水晶渓谷を拡げ続け天球ごと崩壊させてしまう『星喰らい』である」という衝撃的な真実が明かされた。

しかも地球そのものを破壊するだけの衝撃がなければ壊せない「カルデアス」を破壊できるほどの力があり、カルデアスを破壊する時に発生する衝撃の余波で地球も4割は砕かれてしまうという。

『TYPE-MOON』全体においては(サーヴァント・ユニヴァースなどのギャグ時空を除けば)それ単体で惑星を滅ぼせる存在自体なかなかおらず、今まで登場したインフレ勢に劣らないどころか上回りかねない、文字通りの『どうしようもない絶望』と言える存在になったのだ。



容姿

汎人類史正統ORT異聞帯ORT亜種が存在するようで、細かな形状や設定が異なる。

旧デザイン方が正統ORTで、新デザインの方がORT亜種であるようだ。


正統ORT

第七异闻带的对峙

蜘蛛の容姿で背中に円盤の付いている、我々がよく知っているORTである。


ORT亜種

ORT

眠っている時は円盤を背負った40メートルほどの蜘蛛のような姿をしているが、再起動すると100メートルにも巨大化した姿のビーストモードに変化する。空想樹を取り込んでいる影響か花びらのようなものが付着している。


ORT円盤

後述のUFOモードになると、飛行が可能となる。

UFO状態の容姿は大型の金色の円盤(UFO)で、その下部に3つの円盤が付いている。正面には凹みがあり、そこに顔とおぼしきものがある。



能力

『Fate/Grand Order』の第2部7章のネタバレ注意



地球上のルールが全て通用せず、死という概念もない(詳細は後述にて)。外殻はこの世の何より硬く、柔らかく、マントルからの気温差に無傷で耐え、鋭い。最低でもクレーターを起こすほどの墜落をしても問題ない程の耐久性がある。

また体内では核融合反応によるエネルギー生成を行っていて、魔力が尽きることはほぼ無い。

さらに周囲には有害な宇宙線(コズミック・レイ)を放射している。

地球は上空にオゾン層があるため地球に降りかかる宇宙線はほぼ無害レベルであるが、オゾン層が無いと直に浴びて被爆し、量によっては即死する。

Fake』にて英霊には空気の薄さも宇宙から降り注ぐ放射線も関係ないと言われていたが、ORTが放つ宇宙線はサーヴァントや肉体としてはほぼ完成されているディノスでさえ死は免れない程。


攻撃方法は巨大な爪や植物の根の様な金属質の糸をメインとし、糸は硬く膨張・炸裂もする上に、この糸にも致死量の放射線を帯びている。

設定では腕の爪を薄く円形に数㎞ほど展開する広範囲攻撃があり、さらに広げられた円盤状の爪に無数にある炎の目から補足した生命体に触手を伸ばして攻撃するという。爪部分だけでなく身体全体の質量を使えば数百㎞まで展開可能とされている。

ちなみにこのような方法で獲物を採るのは、ORT自身が当てたら勝ちということを理解しているためである。

仮に円盤の上から攻撃しても円盤上部から金属触手を出すため死角はない。

更に上部の円盤の発光と共に宇宙線が稲妻状に雨の如く降り注ぐ『コズミックレイ・バースト』と呼ばれる範囲攻撃も可能。

ちなみに上記の生態や攻撃は起動準備中の第1形態でも可能である(例えるなら寝ぼけながら攻撃しているようなものである)。


そして再起動の第2形態になれば、

  • レヴォルーション・ウェブ」星間航行に用いられると思しき銀糸を使い対象を絡め取り任意の退を封じる。


  • ダークマター・プランクトン」暗黒物質を泳ぐ未知の微生物を使うことで相手のバフを奪う

  • パラドックス・キャンセラー」デバフを付与されても高い自浄作用によってそれをバフに変換出来る。
  • エーテル・ドランカー」広域空間干渉スキルで空間内の魔力を奪う
  • エルンスト・ユニオン」金属触手に宇宙線以外にも様々な状態異常を付与など、やりたい放題である。

ちなみにこのレヴォルーション・ウェブの撤退行動というのは自爆特攻等の自死などを行っても相手を回復させる効果がある。

ORTの何が何でも相手を捕食してやるという意思すら感じる。


そしてこの時の肩書きは侵略型移動生命体と呼ばれる。


この地球上に弱点など存在せず、攻性生物としては次元違いの強さを持ち、さらに他の固有結界とは一線を画す固有結界に類似した能力「水晶渓谷」を使う(初期の設定資料集では浸食固有異界と書かれており、その後は浸食固有結界と書かれた)。これはORTがそこにいるだけで世界が彼(?)のいた環境に変わっていくという物理法則の改竄、異界秩序のだだ漏れである。

そして侵食速度も異常に速く、FGOの2部7章では空想樹を取り込んだ影響で水晶にはならなかったが、ミクトラン全域の植物がが瞬く間に空想樹に置き換わる地獄に変貌した。



どんな強力なサーヴァント真祖もORTには勝てない。さらに当たりさえすれば倒せると思われていた直死の魔眼も原作者直々に効かない(理由は後述)と明言され、不毛な強さ議論を終結させたい時に使えるキャラとして君臨している。アヴェンジャーが自身との引き合いとして語った「クモ」もORTのことを指すと思われる。


そればかりでなくORTはティアマトとは違う意味で死の概念を持たない存在であった。

本来「生物」は怪我や病気で臓器が機能不全を起こしても自身で修復したり他者から移植することで生きながらえることが出来るが、主要臓器である脳や心臓は機能不全に陥ると「死」となり、死した後に移植しても二度と動くことは無い。

だが「機械」は代替部品を取り替えれば、それが主要機器であっても再び動かせる。そしてORTは生物でありながらこの点は機械に近いのでどの臓器が破壊されても修復すれば再起動する。

いわば、爪が割れたのと心臓を砕かれたのがORTにとっては同レベルの「修復できるパーツの損傷に過ぎない」ということ。

これは全ての細胞が全ての機能を有しているためで、故に心臓や脳が無くても他のパーツ(手足等)がその代わりを補え、億が一兆が一分断された場合でもそれらが独立して動けるのである(真っ二つにしようもんならORT×2である、出来るかどうかはともかく)。

そしてORTが驚嘆すべき存在なのは、その修復を完全かつ自力で出来ること。

しかも修復するというより新造されるらしく、言うなればパーツを破壊しても暫くすると、パーツがより強化されて修復するというチートじみた能力である。

直死の魔眼が効かないというのもこのためで、たとえ死の概念を付与して攻撃してもパーツが一つ死ぬだけで、さらに少し時間が経てば強化されて新造されるため、逆にデメリットになるという理不尽さを持つ。

ここまで・ここを失ったら死ぬ、ある程度のダメージを与えたら再生しない、何回殺せたら蘇らない、という境界線が存在しない為、ORTを倒すには細胞1片残らず消滅させるだけの高威力、広範囲の攻撃以外に方法はない。


そして、さらに恐るべき点はは我々が今まで知っていたORTの姿は、実は老廃物、角質から形成した蜘蛛型の巨大な爪のようなものであり、たとえ破壊しても本体には一切のダメージを与えられない。

では本体はどこかと言うと、一見すれば何も無さそうな頭上の大型円盤である。

ちなみに容姿の項目に記載されている下部にある3つの円盤だが、真ん中が胴体に当たり左右が前腕になる。

さらにこの金色UFOモード時の真ん中の穴は本来塞がれており、これはカマソッソが600万年前心臓を抜き取った影響によるものである。


このことから蜘蛛型の容姿は、本体の円盤に攻撃が行かないようにするためのデコイの役割があると思われる。

そして本体は上記の能力に加え、攻撃方法が金属質の触手での攻撃(20kmまで伸びる上に触れると融合される)に変化し、核融合エネルギーを自力で生成出来る上、その影響で


  • 上記よりさらに強力な有害な宇宙線

  • 超重力場

  • 1万℃から100万℃の内部温度(最大は後述)を放出しながら移動することが可能。

その様はダ・ヴィンチちゃん宇宙嵐(ギャラクティカスーパーセル)と呼ぶほどの規模を誇る。これにより最低でも2kmの距離を開けなければ、生物は一瞬で蒸発するため近づくことすら出来ない。

作中ではこの宇宙嵐に直撃したエレシュキガルが一瞬で蒸発してしまった。

さらにこの宇宙嵐は防御にも転用でき、ストーム・ボーダー人理定理・未来証明(ヒュームバレル・レイプルーフ)によるビーム攻撃(人類の脅威特攻付き)を軌道を反らすという芸当すらやってのけた。(逆に言えば、ORTですら回避しなけなばならない攻撃という事でもある)

ちなみに宇宙嵐(ギャラクティカスーパーセル)とは実在する現象で大規模な太陽フレアの発生などによる大量の太陽風や放射線が地球に到達し、地球の磁場をはじめ地球近傍の宇宙環境を大きく乱す現象で大規模に発生すると、人工衛星や地球上の送電システムなど様々な機械に障害をもたらし、生命体は宇宙線に被爆し死に至る。

そして極め付けは超新星爆発のエネルギーを変換して(と思われる)、本体下部から発光する触手の様な器官を形成し、本体と攻撃器官から極大のビームを掃射する、ORT最大の技『ロスト・スーパーノヴァ』である。


簡単に言えば、この状態のORTは恒星そのもの。

現にORTの使用するスキルにPPチェイン・セブンエーテルというのがあるが、このPPチェインは恒星が行っている上記の核融合反応である。

もはやORTを相手するのは太陽を相手にしているのとほぼ同じ。

だがORTの設定資料にてこの内部温度の最大値は何と驚愕の1兆℃という太陽が霞む程の温度であった。

太陽の内部温度は約1500万℃、超新星爆発の温度は100億℃言われており、1兆℃というのはそれ以上と言うことになる。

これはブラックホールに吸い込まれた星間ガスが猛烈な重力で加速して互いにぶつかり合ったときにだけ到達する際と同じ温度である。

本来であれば地球どころか太陽系が蒸発し、周囲数百光年の天体とそこに住む生命体が壊滅するレベルの熱とγ線が発生するはずなのだが、そうならないのはORTが1兆℃の表面を1万℃の熱でコーティングしているためである。コーティングは光輪触手などから発射される1兆℃のビームにも適用されており、威力は強いが周囲への物理的影響を抑えている。このコーティングはおそらくORTの捕食対象である地球を消し飛ばさないようにするための措置(食べ物を守る)であり、そうでなければORTによって一瞬で地球と太陽系は蒸発させられていただろう。そういう意味では、ORTが食いしん坊で良かったと言える。


これだけでも厄介極まるのだが、捕食した対象の性質を獲得する能力もあるらしく、月姫世界では原理血戒Fate(FGO)の異聞帯の世界では空想樹の能力まで獲得している。

この能力獲得は捕食した物体の機能・記録・権能を無秩序なレベルでコピーする習性のようなもののようで、自身の水晶渓谷に耐久出来る者の能力からその力を学習するばかりか最適化してから再出力する一代進化まで易々と達成してしまう。

上記の空想樹を取り込んだ結果、ミクトラン全域が水晶ではなく空想樹に置き換わっているのが何よりの証拠である。

ただし水晶にする能力自体は失われておらず、ORTが歩いた後方は全て水晶に置き換わっているのがよくわかる。

もし空想樹を取り込んでいなければカルデアは戦わずに終わっていたと思うとゾッとする。


さらにサーヴァントを捕食した場合、英霊の座にある本体ごと持っていかれるため捕食されたサーヴァントは退去出来ず2度と召喚出来ない。

さらにサーヴァントを捕食し続けた結果、カルデア召喚式の仕組みを学習したことでとんでもない事もやってのけた。

ORTの前は人類史ですらただの餌でしかないのだ(とはいえサーヴァントの本質は情報体、故にORTといえど消化まではできず、体内に「貴重な情報資源」として備蓄されるだけに留まる。なので一応ORTを討伐さえできれば、捕食された英霊達のデータは開放され、英霊の座も元の状態に戻る)。



そしてORTの真骨頂は「アナライズ/デコード/ディセーブル」という能力で、これは対象を解析して全ての強化状態(無敵や加護、魔力や術式など)を解除、封印を行って丸裸した上で特攻を付与して確実に仕留めるという能力でなんと防御も例外ではなく、問答無用で剥がされる。

対粛清防御といえばTYPE-MOON史上最強クラスの守りであるのだが、ORTの前ではそれさえも無力なのだ。

※ただし、これはゲーム上の戦闘での話なので、設定上もそうであるかは不明。例えば、宝具に防御強化解除効果を持つケイローンも、ゲーム上では同様に対粛清防御だろうと剥がしてダメージを与えられる。


なお、ORTはさらに全て剥がすのではなく、デバフだけ残すという細かいこともやってのける。

なら強化解除耐性を付与すればと安心かと思いきや、このORTの強化解除はそれすら貫通して剥がしてまう。

つまり一度使われたら最後、THE・ENDというとんでもない能力である。

ちなみにアナライズ/デコード/ディセーブルとはコンピュータの関連用語で、アナライズは解析。デコードは元に戻す。ディセーブルは無効または停止という意味でまさに上記の通りである。

さらにこの解析能力の応用で「パラダイム・インフレーション」という相手が特定のバフなどの術式(スキル)を使用するとそれを解析したうえで模倣して自身も使用するというチート能力を持つ。


そしてもう1つ。恐ろしいことに、これだけ多彩な能力を心臓(メインエンジン)が無くても使っている


総括すると、ORTはあらゆる自然環境に耐え、硬く柔らかい強靭な外皮と戦闘力や不死身とも言える再生能力の高さに加え、学習能力の高さにより魔術や他者から与えられた加護やフィールドの権能等の類に頼っていては、それらを侵食、解析、簒奪、解除、封印され逆に真似されてやり返されるという搦手すら通用しないというトンデモない奴なのだ。相手するには文字通り純粋な本人の実力で相手しなければならず、ORTの苛烈な攻撃や宇宙線を掻い潜り、その上でORTに一撃必殺のダメージを与えられるだけの最高火力かつ広範囲にぶつけなければならない。

さらに全ての物体を水晶に変換させる水晶渓谷と、神霊すら一瞬で蒸発させてしまう宇宙嵐に耐えられるだけの肉体強度が無いと相対することすらかなわない。

いかにこの生物の設定及び存在が型月内において異常かつ規格外かがわかるだろう。




ストーリー上では今までの異聞帯の様々な様々な人物達出会ってきた主人公をして正真正銘の怪物と言わしめた。








そんな生物離れしたORTだが、これでも一応生物なので生存本能もとてつもなく高い。

曰く「ORTは生き残る方法があれば必ずそれを使う。選択肢があるうちは選び続ける機械のようなものらしい。」


ゴルドルフ「ええい! 既にこれだけメチャクチャやっておいて今さら生物ぶりおって!」












以下、更なるネタバレ













































以上がFate/Grandorder2部7章で登場したORT亜種における大体のスペック(作中では一部能力が違っている)なのだが、なんと汎人類史のORTはこの亜種よりも出力と破壊本能が上回っていることが明らかになった。その亜種でさえ様々な弱体化を受けた状態でこのデタラメなスペックなのでまだまだ強さの底を見せない。

他にもある人物を取り込んだ影響で目的がカルデアスと地球の破壊という命令に置き換わり明確は殺意は向けてはおらず恐らく目的地+心臓の回収ながら道端にいる餌をただ拾って食べているようなものだったと思われる。

さらに後編のORTにはデバフが効いていたが前編のシミュレーションで戦った心臓ありのORTはデバフが一切効かない状態だった。

つまり完全体ORTは分かる範囲で上記の能力と体構造、不死身、デバフ無効とコンセプト通りどうしようもない絶望なのであった。


そしてそんなどうしようもない絶望のORT亜種を打ち破ったカマソッソはマジモンの勇者王である


ちなみに霊基規模は上記の状態ですら恒星級とビーストVI/Sの一等惑星級を遥かに超えている。


さらに余談として、『TYPE-MOONエースvol.15』内に収録されたORT設定資料集によると、『Character material』に掲載されているデザインの方こそが汎人類史にいる「正統のORT」であり、異聞帯に到達したORT亜種とは細部の形状や設定が異なるとされる。


そして汎人類史にいるORTの本体は背後に背負っている円盤ですらなく、なんと内部にある緑色の炎部分である。


これはデザインを担当したPFALZ氏曰く、キャラマテ時代にORTのデザインを依頼された時には「蜘蛛型宇宙生物」という指定しかなく、他のアルテミット・ワンと並べて違和感のないデザインにしようと思っていたことが原因である。

他のアルテミット・ワンは「十字架」「天使」「黒いアリストテレス」と宗教的なモチーフが多かったため、ORTは最終的に内部の緑色の炎があふれ出て、地球半分ぐらいの蜘蛛の巣状の吸血円盤である「光輪」のアリストテレスになるということにし、銀ボディはそれにくっついているだけ、といった感覚でデザインしていたという。


これほどの規模を持ちながら出力、破壊本能では異聞帯の個体を上回っており、しかもカマソッソのような対抗できる戦力も現時点では存在しないため、暴れ出そうものなら本当にどうすることもできないのが汎人類史のORTである。


汎人類史のORTは絶対に起こしてはいけない。



各作品での活躍

コハエースXP

概要に書かれている通りORTは設定のみの存在でメディア展開はなかった……だが『TYPE-MOON』10周年記念漫画にして公式が病気の塊、コハエースXPにおいて開かれた型月一武道会に登場してしまった。それも同じく『TYPE-MOON』最強と名高いキアラとタッグを組んで。

事実上、ORTが公式作品に登場するのはこれが初めてとなる。

それでいいのか『TYPE-MOON』。

きのこ真祖「知るか、こっちは「ダクソ2」のDLコンテンツで忙しいのよ!!」

当主「きのこ仕事しろ!!(伝統芸能)」


この他、忘年会に参加したり、Vita本体ホロウカプさばをプレイするために買ったり、彼女に曖昧なノリでチートな方々と一緒に倒されてしまった。


なお今作ではプラカードを使って会話をしている。欄外だと丸括弧を付けてVitaが「(初期型じゃなかった)」と言っていたが、念話か心の声、あるいは普通に喋れるのかどうかは不明。


タイガーころしあむアッパー

藤村大河ルートでの某元祖ナマモノが言及している。アルテミット・ワンの力を得るためにORTに接触を試みるものの失敗、美しいクリスタルの彫像にされ掛け逃げ帰った事を語っている(真偽は不明)。


Fate/strange Fake

マスターの一人であるジェスター・カルトゥーレが聖杯を使いORTを起こそうとしている。

また、宝石翁が起きる可能性を示唆しており対応するには100年早いと述べている。

逆を言えば、後100年あれば対応可能(応戦可能とは言っていない)なのだろうか。


Fate/Grand Order

第2部7章『黄金樹海紀行 ナウイ・ミクトラン』の舞台はこいつが眠る南米であることから登場が有力視されていたが、異星の神は南米にて眠り続ける極限の単独種(アルテミット・ワン)たるこの生物の肉体を自分の体にしようと狙いを定めたことで登場することが確定した。

ついに設定だけの存在ではなくなったのだ……恐ろしや

第2部後半OPムービーではORTと思われる巨体の影が南米の樹海を覆うように姿を現している。



そして『Fate/Grand Order』にて、2022年12月25日にリリースされた第2部7章前編でついに参戦。


前編の終盤にてテスカトリポカの力によって『起こるかもしれない未来の前借り』という形で一時的に顕現。

なんとその場で戦闘する事になる


いざORTと対面した際真っ先に気になるのは真っ白なHPゲージと言うほど高くない100万のHP、そして本来縦向きの正方形である余剰ゲージがフォーリナーのクラスマークの様な歪な形になった一つだけという点

嫌な予感を覚えつつ100万を削り切ると…




歪な星が九つの光球と成り爆ぜ、HPゲージの直下に装填され、体力は1000万に増加、素の体力と併せてHPゲージ11本持ち、というイかれた実態であった




解析の結果全ゲージの合計は総HP35億9250万というふざけた数値となっており、全滅or2ゲージ削ると強制終了する。





クラスはフォーリナー

上記に記述してあるデタラメなHP

ブレイクゲージ後に常時弱体無効、攻撃力上昇、毎ターンゲージMAX(2ターンに1度チャージ攻撃)と攻撃面も過激になっていく。

さらに毎ターン全体攻撃を3回撃ってくる上、そこまでの頻度で出してこないがクリティカルはまともに食らえば等倍ですら約1万ダメージという既に宝具クラスの火力が飛んでくる。

そしてチャージ攻撃(技名は『コズミックレイ・バースト』)の威力は無敵や対粛正等のダメージ自体を無効化する等の対策を前もってしなければ耐える事は不可能な程高く、仮に凌いだとしても強化解除をされる上に高倍率のNP獲得量ダウンが付与され、こちらの防御をズタボロにしてくる。

また削り切られ戦闘不能になったサーヴァントが、通常の消滅演出ではなく緑色の結晶となり砕けた挙句ORTに吸収されるという意味深かつ不穏な演出も発生する。

宝具での未来の前借りによる先行上映会でしかない以上効果時間が切れ、元の時間軸に戻れば起きた出来事、受けた被害は全てが無かった事になるため、この時点ではその演出は文字通りただの演出である。

本格的な戦闘は未だ行われていない前編時点ではケルヌンノスやデメテルの様な『ギミック等の搦手への対策』に苦戦するタイプの強敵では無く『単純な火力と体力の多さ』に苦戦するタイプの強敵である

物理最強の名は伊達ではない。


よく見るとORTのレベルはLv1となっている。これですら全力からは程遠いということか、それとも完成された究極生命体であるがゆえに成長する必要が無いということか。或いはそもそもまだ戦闘準備すらしてない(寝ている)状態だからで、起きたらlv100に上がるのか……

何れにせよ、配信直前に公式でアナウンスされた「インフレの極致」をまざまざと見せ付けてくれた。




余談

Fate/Grand Order』2部7章の後編は、2023年1月31日に配信予定となっているが、実はその翌日2023年2月1日、太陽系の端にある彗星の巣「オールトの雲」から5万年ぶりに「緑色の彗星」が最接近する事になっている。


第2部7章ミクトラン後編の配信直後という、まるで冗談のような巡りあわせであり、まさに奇跡……いや、運命的な出来事となっている。

外部リンク

さらにこの2月1日は実はミクトランに登場したカマソッソの中の人繫がりの作品である勇者王ガオガイガーの第一話の放送日である。

上記の件も合わせたら本当に運命的だよと唖然する他ない。


『Character material』2006年、70-71ページにて「だ、誰かウルトラ◯ン連れてきてー!」というコメントがある。『コハエースXP』では「ゾフィーなら何とかできるらしい」とのこと。

あたりまえだがネタ発言である。あちら太陽系宇宙そのものまでいとも容易く破壊してしまうスケールで「命の固形化」や「次元移動(マルチバース概念、並行同位体の出現)」といった型月世界における第2〜第3魔法が当たり前に行われる世界なのでそもそも比較にならない、というのが一般的である。

だが上記の能力を見ればネタ発言ではなく本当にウルトラマン案件レベルである。なお、あちらの世界基準で考えるならば、近年の描写からウルトラマンやゾフィーなどといった我々に名の知られているウルトラ戦士でなくとも、宇宙警備隊隊員や防衛隊でも対応出来るのではないかと言われている。

なお、この発言を意識してか2部7章に登場したキャラクター達はウルトラマンをオマージュしたらしき点が見受けられる。



ちなみにORTの最強を「相性抜き、単純な力押しのみ」と解釈する場合があるが、これは「アルク青子を敬遠する。そういうややこしい要素を抜いて実際に戦ったらORTが一番強い」という原作者の発言が変化して広まったものらしい。


 



関連イラスト

汎人類史

第七异闻带的对峙vs ORT

彗星ORT

亜種

ORT


関連タグ

TYPE-MOON 死徒二十七祖 プライミッツ・マーダー 月姫 FGO 鋼の大地

地球外生命体 究極生命体 侵略者 正体不明 不死身 蜘蛛 UFO 怪物 最強 最強の敵 チート 勝てる気がしない どうあがいても絶望 もう全部あいつ一人でいいんじゃないかな




関連キャラクター

ゼットン:ウルトラマンシリーズに登場する怪獣であり、共に一兆度の火球(熱)を扱うことからも、おそらくオマージュ元だと思われる。


マザースフィアウルトラマンダイナ及び ウルトラマンデッカーに登場する生命体宇宙浮遊物体スフィア達の親玉にして元凶。ターゲットにした惑星に襲来後バリアを展開して宇宙から孤立させ、収穫時になったらマザーが現れ惑星を飲み込む。ORTに似通う部分があるだけでなく本格的な登場時期が2022年12月末と同じ。


殺生院キアラ:型月設定ぶっとびすぎ勢の1人で、コハエースXPでチームを組んだ相手。きのこ先生いわく、物理最強はORT、知性体相手ならキアラで終了とのこと。


セファール:同じく型月世界の宇宙生物にして最強クラスの存在。ただしセファールは文明と言う言わば概念に対する特攻であるのに対し、ORTはあくまで力押し、物理的なごり押しを得意とする為に、相性自体がそもそも異なる。


ゴジラ:カテゴリ的にはこれに近い。ただしORTは元々地球外出身という事を考慮すると、ライバルである三つ首竜の方が近いかもしれない。


ラヴォス:RPG「クロノトリガー」「クロノクロス」のラスボスにして元凶と言える存在。宇宙から惑星に飛来して眠りに付き、眠りから覚めた後に地上に現れ惑星を死滅させるという生態を持ちORTとの共通点が何かと多い。ただしラヴォスは眠っている間に成長し、最後に子を産み落とす巨大寄生虫といった存在であり、単体で自己完結したORTとは結果的にもたらす被害はおよそ同じだが過程が異なる。


ジェノバ:RPG「ファイナルファンタジー7」に登場するキャラクター。こちらも宇宙からやってきた侵略生物で擬態能力、惑星を死滅させるという共通点があるが、こちらは星ごと喰らうORTとは違い星のエネルギーを食い尽くした後、死滅させた星を使い宇宙を移動し次の星を侵略するという特徴がある。


ギドラ(アニメ映画)アニメ映画版ゴジラに登場する『星を喰う者』にして食物連鎖の頂点と言うべき高次元エネルギー生命体。詳細は上記記事に譲るが、降臨した場合はほぼ無敵であるゴジラすら一方的に喰らい、最終的には惑星ごと捕食し尽くす生きたブラックホールと言ってもいい恐るべき存在。


魔人ブウ:「ドラゴンボール」原作におけるラストボス。圧倒的な戦闘力で幾つもの惑星を滅ぼし、細胞が一片でも残っていれば完全再生が可能でありしかもそれが無尽蔵である。強力な存在を吸収すればその力や異能を手に入れて更なる進化が見込める等、性能と生態で言えば非常に似通っている。しかも登場当初は封印状態であったところも同様であった。


クィス=アズクトゥルフ神話における意志を持つ鉱物生命体。


(リンク先、重大なネタバレにつき注意)

そして絶望が現れる


外部リンク

アニヲタWiki(仮) - ORT(オルト)

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