概要
『文豪とアルケミスト』の坂口安吾×太宰治のカップリングタグ。
雑誌など公式の紹介では「性格は真反対の友人」 「堕落仲間」と称されている。
作中の関係性
台詞
安吾の司書室台詞二(特務司書に対する言葉)では「太宰は案外脆いやつだからよろしくしてやってくれ」と本人の前では見せない気遣いを見せている。
安吾の入手台詞(2人目以降)では「太宰やオダサクの面倒は俺が見てやるぜ」とも発言している。
回想
「は」の段『山月記』の回想にて2人の会話が発生。
鬱モードに突入し「皆を楽しませる道化と死にたがり、どちらも俺なんだと理解してほしい」と言う太宰に対し、安吾は「アンタが面倒臭い奴だなんてよく解ってるから諦めて道化になれ」と暗に太宰に生きるよう諭している。
手紙
安吾から太宰に宛てた手紙がある(逆は今の所実装なし)。
詳細は不明だが転生してからも度々失踪事件を起こしているらしき太宰に対し、「今回はどうせ遠くには行けないだろうと思っていたが、太宰が『心の底から生きる』日はいつになるのだろう」と綴っている。
イベント
2017年2月28日〜3月8日に開催された「坂口安吾に関する研究」では、安吾召喚のための栞を太宰に持たせて潜書させる際、「あいつはメガネをすぐ壊す馬鹿な奴だよ。ま、あいつがいれば賑やかになるだろうし、俺も本気を出して見つけてやらないとな!」という特殊コメントがあった。
雑誌
アニメージュ2017年7月号では太宰の誕生日(6月19日)を記念し、太宰と安吾双方の互いへのコメントが掲載されている。太宰は安吾のことを「自分のことは棚に上げて上から目線であれこれ言う」「オダサクがうそつきというのもあながち間違いじゃない」と述べ、安吾は「互いにとことんまで突き詰めた堕落者」「死にたがりの馬鹿な奴だが心配しなくていい(その確信がある)」と述べている。また6月19日は自殺した太宰の遺体が発見された日でもあるためか、誕生日祝いコメントを求められた安吾の「もうそんな季節か……。」という言葉には複雑な心境が垣間見える。
史実
太宰治と坂口安吾は同じ無頼派(新戯作派)作家として交流があった。
三島由紀夫を始め、太宰の作品は甘口で女性的、安吾の作品は辛口で男性的であると評されている。また常に「死」と付かず離れずであった太宰と、泥水をすすっても「生」きるべしとした安吾、その生涯を見ても、まさに「真反対」であったことが窺える。
年齢は安吾の方が太宰より3歳年上。両名と親密だった檀一雄の著作『太宰と安吾』では、作者を含めた3人が随所で交錯している様子が窺える。
心中騒動を繰り返していた太宰がついに玉川上水で入水自殺を果たした折、安吾は太宰の遺体が発見されるまで太宰が生きていることを信じ、太宰宛に激励の手紙を綴っている。
太宰の死後、安吾は、太宰自殺についての考察『太宰治情死考』や、太宰の人格・言動・著作そしてその生涯を批評する『不良少年とキリスト』を発表。「一年間くらい太宰を隠しておいて、ヒョイと生き返らせたら、新聞記者や世の良識ある人はカンカンに怒るかもしれないが、たまにはそんなことが有っても良いではないか」「太宰の死は文学者の死などではなく、不良少年のできそこないがボロボロになって仕出かしてしまったのだ」などと太宰の自殺を痛烈に批判し、才能ある太宰の死を深く惜しんだ。また「生きていると疲れるし、自分も無に帰そうと思うときがある。でも自分は生きる時間と戦うと度胸を決めたのだ。決して負けないと決めたのだ」と太宰の死に対する決意を表明し、深い哀悼の意を記した。