概要
向田邦子脚本のテレビドラマで、正式なタイトルは『ドラマ人間模様 あ・うん』。1980年3月9日から3月30日にかけてNHKで放送された。
1981年5月17日から6月14日にかけて続編である『ドラマ人間模様 続あ・うん』が放送された。
向田自身の筆により小説化され、1981年に文藝春秋より刊行。向田唯一の長編小説となった。
向田は続編の執筆を検討していたが、飛行機事故による急逝で果たせなかった。
物語の舞台は昭和初期で、日本が戦争に突入していく暗い世相を反映している。
製薬会社勤務の水田仙吉と戦争成金の門倉修造は姿形や性格など何から何まで正反対でありながら二十数年来の親友である。門倉は仙吉の妻たみを密かに想っており、水田夫妻も何となく察してはいるがお互いに口にはしない。
ちなみにタイトルの「あ・うん」は仙吉の父・初太郎が門倉との関係を「神社を守っている狛犬の阿(あ)と吽(うん)だ」と評した事によるもの。