概要
江戸時代の安永9年(1780年)に描かれたとされる妖怪絵巻『百物語化絵絵巻』に記載される妖怪。
名前のとおり上を向いて口を開いているが、特に説明文のようなものはなく、同絵巻には「下口」という名の女官のような姿の女妖怪が描かれているので、それと対になっているようでもある。
なお熊本県八代市にある松井文庫所蔵の、天保3年(1832年)に作成された妖怪絵巻『百鬼夜行絵巻』には、そっくりな姿だが下あごに毬を思わせる突起物があるいが坊という妖怪が描かれており、下口に似た青女坊という妖怪も記載されている。