概要
原作:林律雄 / 作画:大島やすいちによる漫画作品、およびそれを原作とするテレビドラマである。
原作漫画は、『週刊少年サンデー』(小学館)に1977年21号から1981年12号まで連載された。単行本は、小学館少年サンデーコミックスから全25巻、ワイド版は全12巻が刊行されている。
主要人物
柴田 文吾(しばた ぶんご)
この漫画の主人公。柴田勘太郎の妻、清美が命と引き換えに産んだ、勘太郎のただ一人の子供である。勘太郎と親子とは思えないほどの美青年。女アレルギーで、大西操以外の女性(子供、年輩女性は例外)が近付くだけで全身に蕁麻疹が出る。刑事としての経験は下ノ町署で一番短く、血の気が多くて短気である。
よくコンビを組むのは勘太郎であるが、本庁との合同捜査では黒岩刑事というヤクザにしか見えない刑事と名コンビぶりを発揮する。
柴田 勘太郎(しばた かんたろう)
文吾の父親。若いころの経歴は不明だが、戦争時には出征し、旧ソ連軍の捕虜となっていた。階級は劇中で使った名刺によると警部補だが、課員が「部長刑事(警部補の下の巡査部長に相当)だ」と話すシーンもあり、やや判然としない。
大西 操(おおにし みさお)
下ノ町署捜査課所属の紅一点。漫画では髪がハート形になっている。デスクの位置は文吾の隣。電話番を務めることが多いが、女性が絡む犯罪や、自身が巻き込まれる犯罪の際には剣道や柔道の腕をいかんなく発揮する。自宅は大金持ち。
ポパイ
本名は瀬良満(せら みつる)。アメコミの『ポパイ』にそっくりな風貌で、パイプをふかしながら仕事をしている。ストーリー始めでは何かと文吾に突っかかる先輩刑事であったが、のちに文吾の最初の教育係であったという設定が加わった。
岩(ガン)さん
本名は岩田実。音楽大学中退という変わった経歴を持ち、ピアノの腕はプロ級で、稀にその腕を披露することもある。
タレ
本名は垂水二郎(たるみ じろう)。詳しく語られることはないが、どうやら少年時代には暴走族をしていたようで、不良少年や不良少女と見ると放ってはおけなくなり、何かとお節介を焼く。
大仏(だいぶつ)
本名は大仏竜之介(おさらぎ りゅうのすけ)。5分刈りの頭に巨漢。梅村加入後は教育係的なポジションに就きコンビで行動することが多い。
梅村 好平(うめむら こうへい)
事件簿No.121「刑事志願」よりレギュラー入りする文吾の後輩刑事。同僚からのあだ名は「梅」。もともとは栄町三丁目派出所に勤務する巡査。
川上課長
フルネームは川上登。あだ名はアルマジロ。下ノ町署捜査課の課長。
テレビドラマ
1979年4月3日から同年9月25日まで東京12チャンネル(現・テレビ東京)で放送されていた。全25話。制作は東宝。基本的な設定は原作に準ずる。
キャスト
柴田文吾:名高達郎
柴田勘太郎:金子信雄
大西操:服部まこ
瀬良満(ポパイ):二瓶正也
岩田実(ガンさん):伊東平山
垂水二郎(タレ):村野武範
大仏竜之介(大仏):丹古母鬼馬二
川上登課長:金井大