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この顔にピンときたら 絶対 無視


概要編集

少年マガジンエッジで2017年9月号から2021年7月号まで連載されていた漫画作品。


作者は各務浩章


単行本は講談社のマガジンエッジKCから発売されている。

全12巻完結。


あらすじ編集

道端たんぽぽは両親と妹と平和に暮らす中学二年生。

しかし、彼女はある日「無作為選出対象者無視法」の対象に選ばれてしまう。

それは一年間に渡り国中から徹底的に無視されるという恐怖の法律である。

友人、家族、クラスメイト、教師、道行く他人まで…。ありとあらゆる人が彼女を「国八分」にするのであった。


登場キャラクター編集


花中学校の生徒編集

  • 道端たんぽぽ(みちばた-)

花中学校2年1組の女子。吹奏楽部。家族は両親と妹。

ちょっと抜けているところもあるが、家族にも友人にも愛されて過ごしていた。

2月10日から無作為選出対象者無視法の対象者、通称「くにはち」に選ばれる。


  • 菊池あざみ(きくち-)

たんぽぽの友人。剣道部。頭が良く、機転を利かせてたんぽぽに協力する。


  • 車軸しろつめ(しゃじく-)

たんぽぽ、あざみの友人。吹奏楽部。たんぽぽに話しかけ、違反として捕らえられてしまう。


  • 犬走りんご(いぬばしり-)

たんぽぽのクラスメイトの女子。陸上部。あざみと対立する。


  • 深田れんげ(ふかだ-)

たんぽぽのクラスメイトの女子。誰が相手でも中立の立場を保つ。


  • 都よめな(みやこ-)

吹奏楽部の三年生の女子。後輩から慕われている。


  • 華巌かざり(けごん-)

あざみが三年生になってからのクラスメイトの女子。

自らの信じる「正義」のために行動する。周囲の人間を敵と味方に区別することにこだわる。


  • 画彩影撮(がさい えいと)

いじめられっ子の男子。


たんぽぽの家族編集

  • 道端わたほ

母。たんぽぽが「くにはち」になってから精神を病んでしまう。


  • 道端育夫

父。たんぽぽとあざみの活動を応援している。


  • 道端つづみ

妹。二学年下。花中学校に進学する。


監督官編集

  • 踏七五三男(ふみ しめお)

大柄で無愛想な男性。たんぽぽを担当する監督官。

全ての判断基準を「法」に委ね、私情を挟まない。


  • 三途ひがん(さんず-)

踏の先輩。いつも不気味に微笑んでいる女性。

「どん底から這い上がる者が好き」だという。


過去の「くにはちぶ」関係者編集

  • 野原なずな(のはら-)

たんぽぽの1つ前の「くにはち」。無視されることに耐えきれず、駅のホームから線路へ飛び込み自殺した。

単行本巻末のおまけ漫画では作者のアバターとして登場している。


  • 平野ひなげし(ひらの-)

なずなの親友。自殺の場面に居合わせた。


  • 抱友成(かかえ ともなり)

10年前の「くにはち」。当時18歳の高校生であった。

無視されていることを利用して国会議事堂を襲撃する「抱事件」を引き起こし、射殺された。


その他編集

  • 都のぎく

よめなの母。娘を厳しく教育する。


  • 華巌まつり

かざりの母。顔の右半分に大きな傷がある。

娘と2人で暮らしている。


  • 粘継行(ねばり つぐゆき)

動画配信「ネトネット」のプロデューサー。

再生数稼ぎに利用できないかと考える。


  • 粘強(ねばり つよし)

継行の弟。反くにはちぶ団体のメンバー。


無作為選出対象者無視法編集

作中の国法。通称「国八分法」「くにはちぶ」。

「イジメ被害者の気持ちを加害者にも分からせ、他者の心を思いやるための法律」だという。

中学一年生~高校三年生の年齢の中から無作為に「対象者(通称:くにはち)」が一人選出され、国民全員が一年間に渡り無視をする。


対象者を「無視しなかった」と監督官に判断された場合、干渉の程度によらず一律一年間の禁固刑に処される。未成年は少年法により少年院に送られるが、こちらも同じく一年間。裁判もなく、その場で実刑となる。

対象者の周辺には大量の監視カメラが設置され、監督官が1秒も逃さずにチェックしている。そのため、周囲に誰もいなくても、望遠レンズなどを用いた遠距離からの撮影であっても見逃されることはない。


無視の結果対象者が怪我を負おうと、死に至ろうとその責任を負わされることはない。

例えば、自動車を運転中に進路上に対象者が飛び出してきた場合、事故を避けるためにハンドルを切ったりブレーキを踏んだりすると「対象者を認識し、対処した」と判断され違反になってしまうため、「無視してそのまま轢く」のが法的には正しい判断となる。


唯一、監督官には無視の義務と罰則は無く、「無視するよう努力すること」となっている。もしも監督官が対象者を殺害した場合、通常通り殺人の罪で裁かれる。


抜け道として、「対象者を無視した上で巻き込む」という手法がある。作中では

  • 他の人と会話する場に対象者を同席させ、聞かせる。
  • 作りすぎや備蓄という建前で食料を大量に用意し、対象者に勝手に食べさせる。
  • 直接暴力を振るうことはできないので、「無視して動いた結果対象者を押し出してしまった」という体で階段から突き落とす。

などの例がある。

また、無視違反に監督官が対応するにはどうしても多少のタイムラグがあるため、逮捕されること前提で話しかける・暴力を振るうということも最後の手段として一応可能。


外部リンク編集

マガジンポケットの掲載ページ

マンガボックスの掲載ページ


関連タグ編集

漫画 講談社

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