概要
「とおぼえブックマーク!」は、
作者である狐遁氏が2009年6月1日に開設した専用のサイトで掲載しているWeb漫画である。
本漫画はサイト開設の同月8日に第1話の数ページが上げられ連載を開始した。
2013年6月までに、計9話を完結している。現在は第10話を執筆中と思われる。
サイトでは基本的にWebページ1ページにつき漫画画像5ページずつ掲載する形をとっている。
なお1話ごとのページ数は決まっていない。(参考までに:第1話27ページ、第5話52ページ)
余談になるが、「とおぼえブックマーク!」のキャラクターが公に初めて出てきたのは、
2chのケモノ専用お絵かき掲示板である。(残念ながら当該の掲示板は現在閉鎖されている)
最初の投稿は2009年1月17日に新渡戸(中身が夏目)のイラストで、
同年1月21日に夏目(中身が新渡戸)のイラストが投稿されている。
このときすでに体が入れ替わったことと、キャラクターの名前までは決まっていたが
作品タイトルは決まっておらず、そこから数枚程度同掲示板にて
同じキャラクターのシリーズとして投稿していた。
新渡戸、夏目、野口、福澤はすでにこの掲示板のシリーズで登場している。
個人のサイトを開設し、タイトルが決定してからは同掲示板には投稿していないようである。
さらに余談だが、作者は掲示板の投稿の際、名前欄に『namae』と入力していた。
あらすじ
書店『ブックスシートン』で働く新渡戸と夏目は、ある日突然体が入れ替わってしまう。
新渡戸と夏目は周囲に変だと思われないため、
体が入れ替わったことを気づかれないようにしながら、その原因と解決策を探っていく。
しかし、無口で無愛想な新渡戸と明るく無邪気な夏目は、まったく性格が異なるため、
お互いを演じることに四苦八苦することになる。
キャラクター
登場するキャラクターは、全て獣人である。
なお、主要キャラクターの名前は、日本の紙幣に描かれたことがある人物に由来すると思われる。
主要キャラクター
新渡戸 徹(にとべ てつる)
ブックスシートンで働く黒犬の青年。(右上)
人見知りであり、知らない人には余り話し掛けないため、無口で無愛想と思われがち。
しかし、気の合う人とは気さくに接する。
趣味は筋トレと読書で、家事全般が得意。ファッションを気にする方。
汗臭く、制汗剤をしても臭うほど強烈。
高校の頃から後輩だった夏目に恋をしている。
本編では、ある日突然夏目と身体が入れ替わるという事件に巻き込まれ、
福澤や野口と共に解決策を練っている。
名前の由来は「新渡戸稲造」と思われる。
夏目 宗介 (なつめ そうすけ)
ブックスシートンで働く柴犬の青年。(左下)
常に明るく常にニコニコ。場の雰囲気を和ませるムードメーカー。
テンションが上がると子供のようにはしゃぐ。良くいえば無邪気、悪くいえば落ち着きが無い。
普段着は、何処で売ってるのか分からない、「ハロー大豆」や「世界海洋生物保護機構」など、文字のプリントが入ったシャツをよく着ている。
自宅には、山のようにコレクションがあるらしい。
新しい事には何事にも挑戦するタイプ。
高校時代に出会った新渡戸に恋をしている。
本編では、新渡戸と身体が入れ替わる事件に巻き込まれる。
名前の由来は「夏目漱石」と思われる。
福澤 雪秀 (ふくざわ ゆきひで)
ブックスシートンで働く獅子の青年。(左上)
楽天的で、言動が少し変態だが、判断力の冷静さを持つクールガイ。
普段は糸目で、何かあったりいざという時に目を開いたりする。
男性との体験を中学時代に実習生を誘って既に経験済みという恐ろしい子。
ゆきのという妹がいる。
名前の由来は「福沢諭吉」と思われる。(『沢』の字は旧字体(澤)になっている)
野口 唯志 (のぐち ただし)
ブックスシートンで働く猿の青年。(右下)
本が好きで、小・中・高校の図書室の本を制覇している程。
野口自身も小説で賞を貰っている(内容は不明だが、それを読んだ新渡戸は涙を流して感動していた)。
一方、他人とうまく接する事が出来ずにいる。
空手を習っており、その実力は師範級。
もちろん黒帯であり、時期師範は野口と他人からも言われている。
同時期にバイトを始めた新渡戸に一目惚れし、最初の頃は上手く話せなかった。
夏目に思い切って相談してみたものの、その中身は既に入れ替わっていた新渡戸であり、
新渡戸に告白してしまった事に慌て、3日間まともに口を聞けなかった。
ややこしいところ夏目(新渡戸の身体)と師範のフォローもあり、ちゃんと告白できたのは3日後の夜。
その後、気にせず普通に接している様。
名前の由来は「野口英世」と思われる。
その他のキャラクター
ブックスシートン関係者
店長 (てんちょう)
本名:啓太朗・エリザベス・ワシントン(けいたろう・~・~)
ブックスシートン綿ノ国店の店長。狼の男性。
自分より上下共に15歳くらいまでの男が好みで、採用の際にはルックスを最重要視する。
人当たりは良いが店員に対して過度のセクハラを行う。
初登場時には新渡戸に対して局部を露出させ口での奉仕を強要していた。(新渡戸の反撃により未遂)
後述の岩倉と長年の恋人関係にある。
店長を続けられているところを見ると書店の客に対してはセクハラを行っていない様子。
樋口 桃 (ひぐち もも)
ブックスシートンで働くマルチーズの女性。
天然ボケなところのある店員で男性客に人気がある。書店員ではない男性と付き合っている。
神功 紗世子 (じんぐう さよこ)
ブックスシートンで働く黒豹の女性。
妖艶な雰囲気と豊満なバストを持つため樋口と並び男性客に人気がある。
ブックスシートンでは古株らしいが年齢は不明。時々意味不明な雑学を教えてくれる。
二宮 大輔 (にのみや だいすけ)
ブックスシートンで働く狸の男性。
自他共に認めるアイドルオタクな中年男性。給料の大半をアイドルグッズなどに費やす。
岩倉 友紀 (いわくら ともき)
綿ノ国店を含む複数のブックスシートンを担当しているエリアマネージャー。ヤギの男性。
非常に冷静沈着で時に冷酷なところを見せる一方で、店長と長年恋人関係にある。
本編とは関係のない投稿イラストで「委員長プレイ」などをしている様子を窺い知ることができる。
怠藤さん (たいとうさん?)
第8話に登場。時系列では本編開始前にブックスシートンに勤めていたらしいが3日でやめた。
福澤家関係者
福澤 雪成 (ふくざわ ゆきなり)
福澤の父親。ライオンの男性。
世界的なスポーツ用品メーカー・LEOの代表取締役。
国内外を問わぬ出張が多いため家を留守にしがちだが、子どもたちには深い愛情を抱いている。
LEOを創設したのは彼の父親(福澤の祖父)である。
その父の意向でしっかりとした下積み時代をすごしており、高い地位と人格を兼ね備えている。
後述の狩賀とは高校時代からの腐れ縁。
福澤 ゆきの (ふくざわ ゆきの)
福澤の妹。ライオンのJK。
県内有数の名門とされる女子高に通っている。明るく活発な性格。
おせっかいなところがあり兄の福澤に彼女ができないことを気にしている。
彼女の知り合いの女性を兄に紹介したりしているようだ。
おそらく彼女にとってルックスも性格も家柄も良い兄に彼女ができないことは大きな謎なのだろう。
玄田 宗武 (くろだ むねたけ)
福澤家の使用人。熊の男性。
使用人の子として福澤邸で生まれ育ったため、
炊事・掃除・洗濯・庭の手入れなど使用人としての技能は一流であり、
立ち居振る舞いも柔和で知的である。なぜか錫杖を用いた武術が得意という設定がある。
狩賀 作次 (かりが さくじ)
福澤家の第一研究所に勤める研究員。ヘビクイワシの男性。
LEOがスポーツ用品メーカーなので人体に関するさまざまな研究を行っている。
元々は医学博士の肩書も持つエリートだったが、院長を強請って院内に専用の研究室を作らせる、
本人の承諾なしに人体実験を行う、資金調達のために自分の羽根を開運グッズと称して売ろうとするなど
破天荒な行いが過ぎて病院を追い出されたところをかつての級友である福澤の父に拾われた。
その後福澤家にあっても、来客である夏目(中身は新渡戸)をほぼ全裸で拘束し検査する、
いきなり用途不明な注射を打とうとするなどの奇行が目立つ。
語尾の母音を伸ばす妙なしゃべり方をする。手先は器用である。
ラーメン桃太郎関係者
桃井 藤夫 (ももい ふじお)
野口の通う空手道場の師範。虎の男性。
大柄な体格で豪胆な性格である。また弟子想いなところも見られ、
特に野口に対しては個別のアルバムを作るほどの思い入れを見せる。
普段から可愛いなど養子にしたいなどと言っているようである。
野口君の結婚式では彼の父親よりも涙をながすことだろう。
桃井 桐夫 (ももい きりお)
桃井藤夫の兄。ラーメン桃太郎を切り盛りしている。虎の男性。
弟よりものんびり屋で、年齢的に考えた方がいいと言われる結婚にも焦っていない。
その一方でしたたかな面もあり、弟の恥ずかしいエピソードは全て頭に入っていて
いつでも引き出すことが出来る。
その他の登場人物
弥生原 透 (やよいはら とおる)
男子高校に通う少年。
友人の紹介で知り合ったゆきの(福澤の妹)に想いを寄せており、
いつかは二人だけで遊びに出掛けることを夢見ている。
そのため兄である福澤に良い印象を持ってもらうために積極的にアプローチしている。
まさかその兄に貞操を狙われているとは夢にも思っていない。
福澤の携帯電話には「やよいっち(両端にハートマーク)」と登録されている。
※この先の人物は物語のネタバレになる可能性があります。
玄田の父 (本名不明)
使用人の玄田の父。年齢は55歳。
狩賀が入院した病院で、本編の5年前に脳梗塞を患いこん睡状態に陥った。
狩賀いわく意識を取り戻す可能性はゼロに等しいとされている。
現在は福澤邸の玄田の部屋で安静にしている。
かつては道場で空手を習っていたらしく、そこで桃井(弟)と知り合っている。
父の病臥は当時の玄田に大きな精神的ダメージをもたらし、
しばらく放心状態だったらしいが現在は回復している様子。
それでも玄田の父に対する依存度は今もって大きく、回復の見込みはないと言われながら、
いつ目が覚めても良いように毎日服を着せ替えている。
臼居 貞咲 (うすい さださか)
夏目が「じいちゃん」と呼ぶ人物。
夏目たちの住む街から電車でかなり移動した先にある山奥に住む人物。
じいちゃんと呼ばれるには若すぎる顔形をしている。
とにかくギャグでボケるのが好きで、ボケたあとは突っ込まれるのを待っている。
待ちきれないと自分で突っ込む。
夏目も昔から付き合いがあるようで彼のボケに合わせたり、突っ込んだりしている。
見た目は20代だが年齢は86にもなり、言動も歳相応なものになっている。
彼にも昔「祈りの力」があり、従軍中にその力の暴走により死なせたヒトがいる。
その時から現在まで罪の意識に苛まれており、遺族に仕送りをしたり
その人物の弟のひ孫で身寄りのなかった夏目を引き取ったりしている。
なので夏目とは血縁関係になく「じいちゃん」というのもあだ名である。
無関係なはずの夏目が自分と同じ力に目覚めたことに驚いている。
花島中尉 (はなじまちゅうい?)
臼居の回想にて登場する人物。
従軍中の臼居の上官であったが、戦闘機で飛び立った臼居が敵艦との交戦直前、
無意識に「祈りの力」によって場所を入れ替えてしまい、
臼居は花島中尉の立っていた場所に戻ることになり、花島中尉は戦闘機の中へ瞬間移動させられる。
文章のみの描写だがその後、敵艦に撃ち落されて死亡したようである。
錦之助 (にしきのすけ?)
夏目の実際の祖父。青森でリンゴ農家をしている。
容姿は新渡戸が容易に想像できるほど夏目がそのまま年をとった姿である。
夏目とはもちろん臼居とも交流があるようである。
しかし作中、夏目には「血縁者がいない」「身寄りがない」と示唆されており、
彼が夏目とどういう関係にあるかはよくわからない。
夏目の両親 (本名不明)
夏目の中学時代に交通事故により死亡している。
夏目の力により一時的に蘇生するが、ある日突然消失する。
夫婦ともに仲が良く夏目のことも深く愛していた様子で幸せな家庭だったことが窺える。
作中の用語
白牙音シリーズ (しろがねシリーズ)
とおぼえブックマーク!の世界で大人気の小説。
新渡戸と夏目が共に愛読している。シリーズ小説であるが既刊数は不明。
第8話での「3巻分」という発言から少なくともそれ以上はあるようだ。
1巻ごとのタイトルは「白牙音のXX」で統一されている模様。
本編中のキーアイテムであるのもかかわらず、その内容やジャンルなども不明である。
現在判明している既刊タイトルは以下の通り。
白牙音の夜行 (しろがねのやこう?)
第1話にて登場。時系列ではこれが本編の最新刊になる。
白牙音の静寂 (しろがねのせいじゃく?)
第5話にて登場。時系列では新渡戸たちが高校のころに既刊になっている。
当時の最新刊なのか既刊なのかは不明。
「黒い北極星」というコードネームの殺し屋が登場する。
高校の頃の新渡戸と夏目を近づけるきっかけを作る重要なアイテムとなっている。
黒い北極星 (くろいほっきょくせい)
小説「白牙音の静寂」に登場する殺し屋のコードネーム。
また高校時代の新渡戸のあだ名。
ケンカも強く荒くれものだった新渡戸が呼ばれていたあだ名だったが、
白牙音シリーズの愛読者であった新渡戸自身がつけたものだった。
ブックスシートン
新渡戸や夏目たちが働く書店。
エリアマネージャーの存在などから全国に複数店舗あると思われる。(フランチャイズ?)
新渡戸たちが働く店舗は正確には綿ノ国店であり、店長(前述)が店長を勤めている。
前述の店員の他に本編中で数人の店員が確認できるほか、白牙音の夜行が瞬く間に
売り切れてしまうところをみるとかなり繁盛している書店である。(少なくとも綿ノ国店においては)
それが店長の手腕か立地のおかげかは不明である。
ブックスシートンの名前の由来はもちろんシートン動物記である。
株式会社LEO (かぶしきがいしゃ れお?)
福澤雪成(福澤の父)が代表取締役を務めるスポーツ用品メーカー。
LEOは世界的に有名なメーカーであり、その名は新渡戸さえも聞いて驚いていた。
余談になるが現在日本では『有限会社』が廃止されたため国内の会社はほとんどが『株式会社』になる。
またLEOが証券取引所に上場しているかは不明である。
(日本国内ではサントリー、海外ではIKEAなど、上場していない大企業は存在する。)
福澤家 (ふくざわけ)
福澤とその父と妹、玄田、狩賀が住まう家。また彼の血縁者も指す。
福澤家には莫大な資産があると思われ、福澤家の屋敷もかなり広大なものである。
また福澤家の屋敷はLEOの第一研究所も併設されている。
ラーメン桃太郎 (ラーメンももたろう)
桃井桐夫が経営しているラーメン店。弟の藤夫(野口の師範代)も手伝っている。
作中で名前の由来は桃井という苗字からということになっている。
外観や内装からこぢんまりとした店であり、桃井兄弟2人だけで切り盛りしている様子。
またその名前の由来からして個人経営と考えられる。
野口は以前からよく来ていたようだが、新渡戸や夏目は本編中で初めて訪れることになる。
獣真会 空手道場 (じゅうしんかい からてどうじょう?)
桃井藤夫が師範代を勤める空手道場。野口が通っている。門下生もそれなりにいる様子。
※ここから先の用語には重要なネタバレが含まれます
また編者の推察も含まれます。
祈りの力 (いのりのちから)
臼居の故郷では「ナギヨセ」と呼ばれる力。またその力を持つ存在も指す。
夏目によれば「モノとモノを入れ替える力」。
この作品の根幹でもあった夏目と新渡戸が入れ替わった現象の原因でもある。
入れ替わると説明されているが、その対象は物理的なものから「ヒトの記憶」という
概念的なものまで多岐に渡っており、さらにその効果範囲および距離に関しては、
元の夏目たちの街にいて電話の相手先だった福澤の目の前のおにぎりと、
山奥にある臼居の家にあったケーキを入れ替えることから、
視界に入っていない長距離においても有効だと考えられる。
第7話において夏目はこの力を「祈りを現実にする力」とも表現しており、
その応用力の高さから、想像したことをほぼ実現できる力だと考えられる。
いまのところその力に対して制限らしい制限はない。
第7話において唯一この力は「100日しか効かない」ことと
「同じ祈りは実現できない」ことが言及されている。
ナギヨセになった者は20歳前後に向かってその力が強まっていく。
またその副作用かは不明だが見た目には歳をとらなくなっていく。
夏目は中学生から、臼居は21歳から年をとっていないことから
ナギヨセになった時点から年をとらなくなっていくものと考えられる。
祈りの力は「入れ替える力」であるため、なにかをしようとすると代償が必要となる。
他人の記憶を消す場合、自分の記憶の中から必要の無い記憶と入れ替える必要がある。
その際、入れ替える両者は同質のものであり同等である必要があるようだ。
ピーク時の祈りの力はほぼどんなことも実現してしまうため、
うっかりヒトを殺してしまう結果を招くのではないかと臼居は恐れている。
この力がいつ誰にどんな条件で発現するかはいまのところわかっていない。
少なくとも遺伝ではないことは示唆されている。
以下、祈りの力で実現できたこと。
他人と自分の体を入れ替える。
夏目が新渡戸に対して行った。
入れ替えから数ヶ月以内に事故に遭う運命から新渡戸を守るためと夏目は説明していた。
力のピークに達している夏目の力をもってすれば未来の情報を得られるのかは不明。
他人の記憶を消す。
夏目がブックスシートンの店員全員(店長を含む)の記憶を消した。
力が減衰するまで山奥でひっそりと暮らすために、
自分の記憶の「白牙音シリーズ3巻分(全員分の記憶量の合計)」と入れ替えた。
事実を入れ替える。
これも上と同じ理由でブックスシートンから自分のいた痕跡を消すために、
夏目が自分の働いていた事実に対して行った。
その際怠藤さんなる人物が働いていたという偽の事実と入れ替えているが、
偽の事実である以上元々は存在していなかったモノと入れ替えたことになる。
遠距離の物体と物体を入れ替える。
夏目が福澤と野口の目の前にあったおにぎりに対して行った。
自分の手元にあったケーキと入れ替えた。もちろん近距離においても可能である。
まったく見たこともなく、電話の会話でしか登場しなかったおにぎりが
対象になったことからその力の強力さがうかがえる。
遠距離の人物と人物を入れ替える。
臼居が過去において、自分と上官を入れ替えた。
上官は顔見知りとはいえ、こちらは電話や通信さえしていない状態で入れ替えている。
天候を変更する。
夏目が過去において行った。雨天を晴天にした。効果範囲は広大である。
一時的だったとセリフにあるが、力の発動に驚いた夏目が元に戻したものと考えられる。
死者を蘇生する。
夏目が中学時代に行った。交通事故で亡くなった両親を生き返らせた。
しかし祈りの力の制限により100日後に両親ともに消失している。
描写は少ないが蘇生から消失のあいだに、
死亡に至ったはずの事故の会話はなされていなかったようだ。
蘇生させた際、何と入れ替えてしまったのかはいまのところわかっていない。
祈りの因果
項目名は便宜上。
祈りの力はただ単純にモノとモノを入れ替えるだけではなく、
それにともなう因果を狂わせるという描写がある。
一日早い電車の乗車券を手に入れるために「入れ替え」を行った瞬間、
電車の中に瞬間移動してしまう、などである。
これは手に入れたいものが未来にあった場合起こるものだと考えられる。
つまり祈りの力は「時間」にも有効なのである。
時間を超えて何かを入れ替えてしまった場合は、予期せぬ結果になると考えられる。
時間に対しても入れ替えが行えるのなら、
新渡戸の未来の運命と、過去の両親を引き戻す現象にも説明がつく。
しかしこの力についても通常の祈りの力同様、
どこまでの未来、どこまでの過去まで干渉可能なのかはいまのところわかっていない。
(判明していない読みの部分には最後に「?」マークがついています。)
関連タグ
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