概要
2022年11月からTwitterにて投稿・連載されている。主に1〜2ページの短編漫画となっている。
複数の作者によって制作が行われており、荒井小豆、おさとう、みき郎、胡桃沢太郎などが参加していることを明かしている。なお、週刊ヤングマガジン2023年12号から2023年14号まで短期集中連載、2023年18号より通常連載される際には「にゃんにゃんファクトリー」という作者名となっている。別名・汚いCLAMP。
荒井小豆によれば「基本は複数人で制作しており、それぞれが原作・作画を担当している。(荒井を含めた)特定の誰かが原作者というわけではない」とのこと。
話数カウントは「○mg」。
ラスト1ページの左下には「○mg、終煙」の煽り文句で締める。
人間以外に「獣人」が存在する世界の日本某所「にゃがみ原市」の安アパートを舞台に、見た目は猫耳美(少)女、中身はほぼおっさんの主人公・ヤニねこの、自堕落でやさぐれた日常と、アパートの住人たちのたいがいな生活ぶりが描かれる。
作中では随所に某漫画雑誌が出てくるが、その雑誌では連載困難であろう描写が多数見られる。
2023年12月24日に単行本売り上げが10万部突破した事が判明した。
アパートの住民たち
ヤニねこ CV∶間宮くるみ(CM)
主人公。21歳。本名は佐藤ヤニ子。タバコが大好きな獣人の女性。
本名は大谷おう也。ヤニねこ達が住むアパートを管理している人間の男性。
ヤクねこ CV∶間宮くるみ(CM)
本名は益子(やくこ)。20歳。おクスリが大好きな獣人の女性。
ハメねこ CV∶間宮くるみ(CM)
本名はゆるふわアナル天使・ハメ子。ゲームが大好きな獣人の女性。
カンサイねこ CV∶間宮くるみ(CM)
本名は西薫子。ギャグとお洒落が大好きな獣人の女性。
アルねこ CV∶間宮くるみ(CM)
本名はアル子。24歳。お酒が大好きな獣人の女性。
本名は辰野沙織。32歳。漫画家であり、アパートの住民で唯一の人間の女性。
本名はナズナ。自由が大好きな獣人の女性。
本名は小出文(こいでふみ)。未成年。食べる事が大好きな獣人の女性。
年齢は23歳。ネットが大好きな獣人の女性。
ヤニねこ達の関係者たち
妹ねこ CV∶間宮くるみ(CM)
本名は佐藤妹子。姉のヤニねこが大好きな獣人の女性。
柴田
週刊ニャングマガジン編集部若頭。ニャングマガジンのおちんぽ達郎担当。関西弁と鹿児島弁の混じったようなヤクザ言葉を話す。右目を大きな負傷で失い、左手小指もない(裁断機でとばした)。一見暴力団幹部のような外見のテンションの高い男だが、一応漫画編集者である。ニャングマガジン編集部関係者は彼に限らずヤクザにしか見えない人物が複数いる。
巨乳には反応しないが、貧乳には異常に反応する癖がある(例 ハメねこ)。
ヤングマガジン誌に実在する同姓編集者との関係は不明。
カズシ
週刊ニャングマガジン編集長。和服姿で禿頭白髭、鋭い眼光の「任侠団体の大親分」そのものな外見の人物だが、編集長である。柴田やトロニャンの上司で、「オヤジ」と呼ばれている。
ヤニねこのことは彼女が子供の頃から見知っているらしい。
殴り込みにきた対立雑誌の編集部員2人を雑誌で殴って返り討ちにするほどの強者。その際の敵の銃弾が逸れて心臓貫通から肺、腎臓、胃、腸、肝臓を経て脳にまで跳弾、危篤となるが、見舞いにきたヤニねこの胸チラで復活した。巨乳派である。
週刊ニャングマガジン編集部員の女性の獣人。
ラニ
ネコ獣人たちが原始的生活を送る謎の特区・α村(通称・たばこ村)の獣人の女性の族長。なぜかヤクねこの知り合い。見た目は若いが口調や劇中の扱いからして高年齢な事が暗示されている。ヤニねこやハメねこの無礼な振る舞いにも温厚な態度で接する程の心の広さを持つが、キレると光線銃を問答無用で撃ってくる。普通の獣人とは違うらしく尻尾が2つある。
本名は賀来詠子(かくよむこ)。小説が大好きな獣人の女性。
本名は西春蘭(にししゅんらん)。カンサイねこの弟。チャラチャラした獣人の男性。
フルネームは佐藤静江。ヤニねこと妹ねこの母。娘のヤニねこと同じくタバコが大好き過ぎる獣人の女性。
父親
ヤニねこの父。鬼籍に入っている。遺影に猫耳がないことから、人間と察せられる。
花と三々子
妹ねこのクラスメートの人間女子凸凹コンビ。花はプリン頭のダウナー系ギャル、三々子は前髪をアップしておでこを出している(元気だがおっちょこちょい)。妹ねこの日常パートでのレギュラーキャラで特に仲が良く、妹ねこが獣人差別を受けたときは彼女を助けてもいる。妹ねこと彼女たちが一緒に登場しているときはたいがい(この漫画では別天地のような)きらきらエピソードである。
王寺流子
妹ねこと同じ学校の同級生人間女子。クラスメイトの女子から人気が高く、イケメン女子として憧れの対象だが、本人は隠れ獣人フェチであり、妹ねこと仲良くなりたいと思っている。その為に妹ねこの友人達から色々情報を聞き出すが、結果の行動があらぬ方向へと向かい妹ねこをドン引きさせた。
カンサイ母(西順子)
カンサイねこ(薫子)の母。44歳の獣人女性。関西の実家住まい。吊り目の美人だが、性格はコテコテな「関西のおかん」の典型でやたらとやかましく、なおかつ極端な「いらち」(せっかち)。いきなり急な思いつきで行動しては自らちゃぶ台返しする癖の持ち主で、関東から正月帰省した薫子・春蘭姉弟を振り回す。
夫の所在は不明。
3馬鹿トリオ
達郎先生のアシスタントとして派遣会社から送られて来たジャージ姿の獣人娘たち。画力に関しては全員ド素人で当初は戦力にならなかったが、次第に上達を見せるように。見るからにイモっぽく、揃ってぽんこつ気味のため「3バカ」と呼ばれているが、アパートの無駄にスレた獣人たちと違い、性格は素直で純粋である。実は妹ねこ、字書きねこの高校の同級生で、3人のうちの糸目の「田中」は字書きねこと組んで同人誌即売会参戦に挑んでいる。
正敏
大家さんの従兄。娘であるヒキねこのニートを克服させるため、従弟である大家さんのアパートに送り込む。人種は不明であるが、娘が関西弁であることから関西在住者と推察される。
強烈な個性を持つゲストたち
バイトねこ(仮称)
頭にぴょこんと立ったアホ毛と丸い目が特徴の若い獣人女性。呼び名は読者間でも「バイトねこ」「サンバねこ」「店員ねこ」「ドジねこ」など一定していない。マジメだがかなりの慌て者で、自ら「ドジで」と弁解するものの、実態はドジを通り越して災害級の余計な行動を繰り返す天然キャラである。
服屋回でマヌカンとして初登場しヤニねこにおしゃれ着を着せるが、直後、ヤニねこの着てきた汚いシャツを嘔吐の後始末の雑巾に使ってしまい、ズボンはゴミと勘違いしてガソリンで焼却する無駄な行動力を発揮。同行したカンサイに叱られて「お詫びに」と提供したのは部活のサンバ用衣装だった(ここからバイト学生らしいとわかる)。
その後、ヤニねこの誕生日祝いの居酒屋で店員として再登場。頼まれていない度数96%のウォッカを持ってきてヤニねこにぶっかけ、ヤニねこすら怒らせる。お詫びと称してローソクに火の点いたバースデーケーキを持ってくるが(後はお察しください)…。
本宮
株式会社デスサーティ営業課社員。読みは「もとみや」か「ほんぐう」かは不明。
パンツスーツ姿の凛々しい女性だが、瞳には謎のヤバい光を帯び、根拠不明な滅私奉公的職業観を無駄に熱く語る、ろくでもない体育会系メンタル持ち。
自ら「地獄の営業回り」と称し、派遣会社から助手として送られたヤニねこを、スパルタ営業にひっぱたきながらこき使う。あまりのモーレツぶりと手前勝手な感動を強要するブラックさに、とうとうヤニねこがブチ切れた。
おさとう氏の成人向け作品で没になったキャラの流用で、氏のお気に入りである。
隻眼のブチ
治験回に登場した獣人。名前の通り左目に眼帯をしており、ツンツンヘアで江戸っ子のような口調が特徴。獣人向けの治験に計12回も参加を繰り返して荒稼ぎをしている。知能は(この回の)ヤニねこと同程度しかなく、一桁の足し算は苦戦し、一桁の掛け算は訓練が必要というレベル。銘柄は不明だが喫煙者。
市長
にゃがみ原市の市長。一見大学教授風の知的容貌を持つ初老男性だが実態はマイペースかつ獣人フェチの変態セクハラおじさんである。
一方、国が撤収を迫っている獣人村について「あそこには誰も立ち入らせんよ 私の目が黒いうちはな」と言い切り、ただの変態にとどまらない「獣人の庇護者」としての一面を見せてもいる。
しかし直後、たばこ無料化を要求するヤニねこに、見返りとして変態的な要求を行って返り討ちにあい目が白くなった。
秘書ねこ
市長付きの女性秘書。胸の開いたセクシーなスーツ姿の獣人女性で、左目下に「たばこ村(獣人村)」の村民と共通したメイクを入れていることから、自身村の出か関係があるからしい。
職務に忠実だが、マイペースでスケベな市長に振り回されている。
様々な時間操作能力を持つ謎の獣人
用語
獣人
猫の特質を持ち猫耳を生やした亜人。猫以外の種もいるのかは確認されていないが、獣人生ゲームの記述によれば基本的に猫のみ。
身体能力が高く、歳をとっても風貌があまり変わらないという特徴がある。人間とも交配が可能だが、子供は全て獣人になるという。動物のネコと同じく信頼する者に狩った獲物を分け与えたり、換毛期などがあったりするが、発情期があるのかは不明。
知性は多くの者が人間と同等だが、ヤニねこを始めとする著しく動物的な者が何名か確認されており、個体差が激しい。失態を犯しても人間としての責任を問われず、動物のハプニング扱いで済まされるケースすらある。
そういった背景もあってか、作中世界の獣人は歴史的に差別的な扱いを受けてきた様子で、その偏見はいまだに解消されておらず(虫を食べるのが普通などと見られている)、妹ねこも学校で差別と偏見に心を傷つけられた。一方ヤニねこ本人はあまり気にしていない様子である。
人類との差別是正のため、記念日に優遇サービスを行うなどのアファーマティブアクションが実施されたり、獣人の病気(狂獣病が存在するらしい)の予防薬が配布されるなど、一定の社会施策が図られている。反面、獣人専門の過酷な仕事や専門の人材派遣会社があるなど、闇の要素も見受けられる。戦国時代の絵巻には既に、鉄砲陣地に竹槍や素手で突撃させられる獣人が描かれていた。
100%までは行かないが喫煙率が極めて高く、獣人を集めるイベントでは餌としてタバコが配布されるのが常識。
一部に、獣人を地球外からきた存在とする説もあり、そのルーツにまつわる謎は多い。
アパート
漫画の舞台となる安アパート。2階建てバストイレ付き・ベランダあり、外廊下式で、1階の一室には大家が住んでいる。駐車場があるが、大家の軽トラック以外には自動車を持つ住人は見あたらない。
アパートの名称や、住民がみな女性、それもほとんどが獣人という人種構成の理由は不明(獣人好きの大家の性癖で住人が選ばれている可能性もある)。
にゃがみ原
ヤニねこ達の住む安アパートがある神奈川県内の都市。一見するとどこにでもある普通の町だが、怪しい謎の宗教があったり、薬物・大麻を扱うラーメン屋や花屋があったりとなかなか治安が悪い。
市内にはにゃがみ川が流れている。
にゃがみ原の近隣の都市。実在の東京都町田市との関係は不明。登場人物たちが買い物やレジャーに出かける繁華街を持つ大都市としての姿を持つが、一方で獣人の喫煙を厳しく禁止し、規制の緩いにゃがみ原からのゾーニングを図っている土地柄らしい。ヤニねこはゾーニングを気にせず町田に来ても平気でタバコを吸っている。
江田島
にゃがみ原にある居酒屋。ヤニねこ達はよくここで飲みに行っているらしく、アパート女子会の会場になっていた。大家もこの店で知人男性らと集っている。後にヤニねこがバイトするが、その時のバイト衣装が原因か、女性客からのクレームにより1ヶ月でクビになる。
ニャングマガジン
ヤニねこの世界に存在する週刊漫画雑誌。おちんぽ達郎の作品もこちらの雑誌に掲載されている。柴田や編集長などヤクザそのもののガラの悪い人間や、結構いい加減な性格の巨乳メガネの女性獣人編集者など、編集部の人員構成は得体の知れない陣容である(この漫画の出版業界自体、任侠世界じみた血で血を洗う抗争を繰り広げている模様)。
タバコ村
第六特区の一つである村。αと呼ばれる獣人達が住んでいる。タバコを作る文化があり、村人の殆どはタバコ作りに従事している。村には神が祀られた巨大な石像がある。建造物や衣装は縄文時代そのもので原始的だが、近未来的なデザインの高威力の光線銃を持っていたりと非常に謎が多い。
ケモの手
獣人専門の人材派遣会社。労働者にも雇用者にも即応してくれるのが売りだが、本当に誰にでも即応するためマッチングの質は極めて低い。
体育会系の営業職や火気厳禁のデリケートな現場に「あのヤニねこ」を送り込む、プロ漫画家のアシスタントにド素人を送り込むなど、作中わかる範囲でもかなりの問題企業である。
獣人達からの警戒心を緩和する為か受付の人間女性はネコミミをつけて働いていた。
外部リンク
関連タグ
めぞん一刻…性格に問題があるアパートの住人達に大家が苦労する作品繋がり
相模原市…舞台。本作では「にゃがみ原」と書かれる
CLAMP…複数人体制の作者繋がり
生徒会にも穴はある!…コラボ漫画「ヤニ穴る!」がマガジンとヤンマガそれぞれに別のものが掲載した。
スーパーの裏でヤニ吸うふたり…ビッグガンガンで連載されているヤニ漫画。