『はなまる大幼稚園児』は、アルル・ナジャの幼年期を描いた魔導物語Ⅰのスーパーファミコン版リメイクである。
ただし他の魔導物語Ⅰシリーズとは違い、卒園試験を受けるまでの前日談が中心であり、
卒園試験のための認定書を手に入れるために、7つの秘石を探す冒険から始まる。
ぷよぷよ発売後の人気を受けての作品であり、「ぷよぷよRPG」というキャッチコピーが付いていた。
ゲームシステムも他機種とは大きく違い、普通のRPGのような見下ろし2Dマップになっている。
各敵キャラとの戦闘時にぷよぷよのような漫才デモが用意されているのが特徴。
体力は他シリーズ同様アルルのグラフィックや戦闘時の言葉・動きで分かる。
7つの秘石を求めてあちこち冒険するため、ボリュームもかなり多い。
しかし肝心の卒園試験は他シリーズと違い謎解きなどはほとんどなくあっさりしており、
最後の腐導師戦も他のシリーズとは違う。
卒園試験まではこの機種で楽しみ、クリア後は他機種の魔導Ⅰで違いを楽しむのがいいかもしれない。
登場キャラクター
幼稚園児の見習い魔導師。本作の主人公。
一部紹介では5歳とされたこともあるが、他機種同様の6歳とされることもありはっきりしない。
本作では森の中に別荘を構えており、幼女アルルと出会うことになる。
サタンを勝手にライバル視する少年。
本作オリジナルのライバルキャラクター。
本作の園長先生は長い髪の若い男性となっている。
アルルの妨害をしてくる不良グループのリーダー。
すけとうだらの息子らしいとか。
余談
開発段階では、製品版とはゲームの印象が大きく変わりそうなプロローグがあった。
そのプロローグは、数年前に世界征服にやってきたサタンが女子ファンを集めていた。しかし、魔導村に一人だけファンクラブに入ろうとしない少女(後のアルルの母親)がいた。サタンは強い魔導力とファンクラブに入らない意外さに惹かれていった。
しかし、ある日彼女は幼なじみの青年と結婚するのとになった。さらにその後に起こったある事件によってサタンは1年あまりも寝込んでしまい、ファンクラブの女の子もほとんどいなくなってしまった。
それから1年後、立ち直ったサタンは後にアルルの両親となる二人を目撃して「私と同じぐらいの苦しみを味あわせてやるぞ!!」と大激怒。
それから5年後、アルルの冒険が始まった。
というもの。その事から当初はサタンがラスボスになる予定であったと推測される。
コミカライズ版『とっても!ぷよぷよ』では本作の設定が色濃く踏襲されており、本作の園長先生なデビルくんが登場する。アルルの幼少時代のデザインも本作のものが採用されており、幼少時代のアルルは『ちびっこアルル』もしくは『ちびアルル』という名義になっている。