サディア所属の戦艦。模範的で頼れるお姉さん…であろうとするのほほんとした女性。
いかんせん自分が定めたハードルが高すぎるため、うまくやれているかと不安になりがちだが、仲間からは信頼されている。
『緑地伽話』でサディア帝国の緑地施設の管理役として登場。原因不明の砂嵐によって一時的に外部から孤立したゴリツィア、アッティリオ・レゴロと各々の体験談を交える。
自身は前の大戦での三笠との出会いについて語る。重桜の賓客として直々にもてなされた日々に「本当にいい旅だった」と思いを馳せていた。
その後深夜まで世界博覧会の状況を知ろうとするゴリツィアを寝かしつけ、マルコ・ポーロの企みから遠ざけた。
マルコ・ポーロの狙いまでは知る由もなかったが、「あなたはあなたのままでいて」と事態を予見したような言葉と共に身を案じていた。
アイリスでアズールレーンの条約について演説したことがあり、それを激励し未来への希望を語った三笠の姿を今も胸に刻んでいる。
『自分が定めた高すぎるハードル』とは三笠のことなのかも知れない。
その数時間後となる『愚者の天秤』エピローグにて一人施設の外へ。異形の雲を確認し施設に設置されていたアイリスの秘跡『概念錨』を起動、作戦に貢献し皆と指揮官の力になると誓う姿を見せる。
どうやらはるか昔にも『概念錨』を起動したことがあるらしく、願うことで小さな奇跡を起こす機能も知っていた。
この作戦はマルコ・ポーロを止めるべく暗躍していたクレマンソーの発案であり、それまで会場の誰も異形の雲の正体を暴けず総旗艦ヴィットリオ・ヴェネトすら『概念錨』が何か知らなかった。
サディア所属かつ蚊帳の外でありながらアイリスの秘跡を正しく扱い、三笠達に次ぐ先輩の戦いの履歴を垣間見せた。