エクスペリメント
えくすぺりめんと
クマ軍基地の最深部に待ち構えているはずなのだが、コンカーが訪れた時は女の子が1人戦場に取り残され、泣いているだけであった。
試しに話してみるコンカーだったが、なぜか周囲の潜水艦から発射されるミサイルの型番などに妙に詳しい。彼女は学校で習ったとか言っているが、お前のようなょぅι゛ょがいるか！
彼女が怯えている原因であった潜水艦をすべて排除すると、案の定というか本性を見せた。
チャイルドプレイばりに首が360度回転し、ボイスも途端にダミ声に。
そして地下から巨大な重装備のテディ兵士が姿を見せたのであった。
エクスペリメントとは、幼女(ポペット)と屈強な重装テディ兵士(リーガン)のペアを指し示す、クマ軍の新兵器というのが真相である。
リーガンは通常のテディ兵士と違って目があまり見えていない様子なのか、指示はポペットが担当。
生身で近づけば丸鋸で一撃必殺させてくるし、戦車に乗ってもタングステン弾で装甲を破り、磁気レーザーで確実に標的との距離を詰め、追い詰められれば連装ミサイルの嵐を浴びせてくる。近づき過ぎれば持ち上げからの叩きつけで戦車もただではすまない。
コンカー側の反撃手段としては幼女を狙って戦車砲で吹っ飛ばすこと。分離してしまうとリーガンがポペットを拾いに走るため、そこを狙って背中のハッチへ砲撃すればよい。
しかし、リーガンが機能不全に陥ると、ポペットは奥の手を用意していた。
「このボタンは何かな〜？ ひひひ、へっへっへ、ヘェッヘッヘッヘェ！！！」
お約束というか、基地の自爆装置が動き出す。この脱出劇が、クマリス戦争のクライマックスにして最難関の壁となり、ポペットはプレイヤーにとんだ置き土産を残していくのだった。
名称「エクスペリメント」が示すとおり、ポペットとリーガンはどちらも改造された「実験体」であり、前者は見れば解るがもともとはリスであるし、後者ももともとは普通のクマであった。それがジョン・クリプルズバックの手によって拉致されてサイボーグへ変えられてしまった姿である。
つまり暗黒部隊クマ軍のトップが、まさかのコンカーとおなじリスであり、改造されて敵対しているとはいえ同属殺しをさせられている。そういう意味では哀しき悪役の側面も併せ持つキャラクターではある。
もともとの外見を想像すればそこからは考えられないほど残虐な性格であり、そのように人格改造を施すクマ軍とそれを創設したクリプルズバックという博士がいかに常軌を逸した存在であるかがわかる。
