諸元
名称 | ENF-4R エンフォーサー |
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重量 | 50トン |
エンジン | ニッサン200 |
歩行速度 | 43.2km/h(4MP) |
走行速度 | 64.8km/h(6MP) |
ジャンプ能力 | 120m(4mp) |
放熱器 | 12基 |
武装 | オートキャノン10x1(右腕) |
大口径レーザーx1(左腕) | |
小口径レーザーx1(左胴) | |
価格 | 346万7876 Cビル |
概要
初出はメック戦士の身体的能力値やメック戦闘以外の技能や各種機材の値段が設定されたメックウォーリア―TRPG。
そちらでダヴィオン家が統治する恒星連邦産の中量級メックとして紹介されている。ルールブックの取り扱う西暦30世紀前半では恒星連邦とライラ共和国が同盟を結んでいるため、ライラ共和国正規軍や恒星連邦に雇われた傭兵部隊も所有しており、更には彼らと交戦した勢力が集めたスクラップをレストアされる形で市場にも出回っている。
星間連盟が崩壊し始めた2770年代、アルケナルの工学図書館を訪れた恒星連邦所属の技術者が手に入れた設計図をもとに同国の軍需産業の中心であるアーチャナー・バトルメックスで開発がすすめられ2777年にロールアウト。以降継承権戦争や氏族戦争やブレイクの聖戦や暗黒世代を生き抜き3150年代に至る。
火力に重点を置いたメックでニッサン200からもたらされる機動力は55トン三羽ガラスに比べて物足りないものの、ジャンプジェットのおかげで走破性は悪くなく、遮蔽のある有利な地形にジャンプで素早く陣取りそこから大口径レーザーと10口径オートキャノンによる斉射で相手に高い砲戦力をたたきつけることができる。また、装甲もこのクラスのメックとしてはなかなかあり正面が割と分厚いので、適正な距離を見計らって戦えば距離を選ばないオールラウンダーとして実力を発揮する。
一方で『設計が割とタイトでAC10の弾薬が1トン(10発)しかなく継戦能力に若干問題がある』『正面がやや過剰な分背面装甲に問題があり、歩兵や高機動メックに背後を撮られると弾薬のある右胴体背面をあっさり撃ち抜かれたりバランスを崩され転倒させられ右背面装甲ががあっという間に自重でつぶれて弾薬がアボンしてしまう恐れがある』という欠点も抱えているので、砲術だけ得意で操縦はそれほどでもないメック戦士では意外に扱いづらく、弾薬や戦況を注意深く理解する判断力も求められる。
とはいえ、砲戦力と走破性と防御力を絶妙に兼ね備えた本機の人気は高く、正規兵は勿論駆け出しの傭兵メック部隊の指揮官機にもってこいである。
RPGリプレイでは『エニウェアの嵐』にてレベッカの愛機として登場。
改造
上記の通り「どこかを強化しようとしたら、そのしわ寄せが別の部位に来てしまう」という大変デリケートな構造をしている。
そのため公式でもバリエーションが大変少ないメックとなっている(しかもそのバリエーションというのが星間連盟の技術でエンジンを効果で軽量なものに交換するなど魔改造したもので既存のエンフォーサーを組み替えたものではない)。
例えば
・AC10の弾薬をもう1トン増やす。そのために放熱器か装甲を1トン犠牲にする>放熱器を一個取り換えると歩きながらだと左右の主砲を同時発射できなくなるし、近距離での小口径レーザーやキックを加えたコンボもやりづらくなる。装甲を16点削ると流石に防御力が目に見えて落ちる。
・小口径レーザーを外して装甲に回し背面を強化する。全射撃が命中した際のダメージが21から18に低下し、単機で相手に転倒判定を誘発することができなくなる。中距離に徹するならまぁありかもしれないが・・・
・継戦能力を伸ばす&弾薬をなくして致命的命中の危険を減らすためにAC10をPPCに換装し余った分は放熱器に回す。>一応静止状態なら毎ターン発射できるが移動する場合はそうもいかず、更にはPPCは接近戦では使いづらいので近接能力は低下。
・いっそのことAC10をPPCではなくもう一本の大口径レーザーと二本の中口径レーザーを加えシンメトリーに積んでしまう残りは全部放熱器。>45トンのブラックジャックのバリエーションや60トンのオストソル&オスとロックとほぼ同じ。ジャンプしながら大口径レーザー同時発射ができるというメリットはあるが、逆に6ゾロが一回出て頭部に命中してもAC10やPPCと違いメック戦士が軽傷を負うだけで済んでしまいプレッシャーが減ってしまう。但し、近接でなら発熱しながらも瞬発力を上げることができるというメリットはある。
という風に非常にもどかしい結果となる。
それでもあえて改造するなら
・装甲を見直して胴中央から2点&左右脚から各1点拝借して、その4点を左右胴背面に回して3点から5点に増やし、転倒や軽量級の中口径レーザーや歩兵の一斉射撃の命中判定一回分には耐えられるようにしてAC10の弾薬を護る。
といったところだろうか。
STEAM版
50トンというのは初期でPC達に配布される機体のぎりぎりのラインで、恒星連邦や自由世界同盟やマリアの覇権(自由世界同盟の迷走のスキをついて辺境で勢力を拡大した国家。装備や文明が海賊勢力より充実している。)で使用されるセンチュリオンやカペラ産のヴィンディケーターとともに序盤の主戦力を担うことも多い。
また、暗殺任務での標的の乗機や三つ巴の戦闘で序盤からちょくちょく登場する。
本作ではボードゲームでは微妙だったAC5が威力がほぼ倍増しメックの主砲として申し分なくなったので、AC10はAC5に換装し浮いた重量を中口径レーザー2問と追加の放熱器に回して接近戦の火力を強くするといいだろう。
また、ウルトラオートキャノンとよばれる弾薬の消費が加速する代わりに一度に2発撃てるオートキャノンがボードゲーム版と違い弾詰まりを起こす心配がなくなり強力な砲弾火器となったので、うまく入手出来たらそちらを装備してしまうという手もある。