「二度と戻らぬ愛したお方…優しいお声が聞こえるの」(獣神化前)
「彼との逢瀬を邪魔する者は…冷たい冷たい水の中…」(獣神化)
cv:幸村恵理
概要
ゲーム「モンスターストライク」にて通常イベント「Demon's Opera2(デモンズオペラ2)」から実装された水属性星6モンスター。シェイクスピア四大悲劇のうちの一つハムレットに登場する令嬢「オフィーリア(オフェーリア)」をモチーフとする。
性能
撃種/戦型/種族 | 貫通(ゲージ有り)/スピード型/魔人 |
---|---|
アビリティ | 超AGB/超反風/弱点キラー/ゲージ倍率保持+アンチブロック |
友情コンボ | 8方向炸裂弾/超強防御ダウンブラスト |
SS | スピードとパワーがアップ&ヒットした敵の弱点をすべて出現させる(8+8ターン) |
オフィーリアα
2022年6/17(金)12:00~7/2(土)11:59に開催された期間限定ガチャ「モンストブライダル2」にて実装されたモンスター。性能は以下の通り。
撃種/戦型/種族 | 貫通(ゲージ無し)/スピード型/魔人 |
---|---|
アビリティ | MSL/反魔法陣/光キラー/SSチャージ |
友情コンボ | コピー/超強防御ダウンブラスト |
SS | スピードとパワーがアップ&味方がふれるとスピードがアップする状態になる(8+8ターン) |
※該当記事も参照のこと
シェイクスピア「ハムレット」では
主人公であるデンマーク王国王子ハムレットの恋人で侍従長の娘。当人同士は愛し合っていたものの身分違いの恋をオフィーリア自身の父兄に猛反対され、ハムレットと会話することを禁じられる。そんな中ハムレットが発狂したので、オフィーリアとの恋愛からくる苦心だと思い込んだ父から探りを入れるよう指示され従うも、ハムレットには罵声を浴びせられ(※1)苦悩するようになる。その後、父の死によってついに発狂してしまい、最終的には水死する。(※2)その死を知ったハムレットは憤る。
(※1)女性蔑視じみた発言(「修道院に入れ!」は有名)。さまざまな解釈がされているところだが、どんな解釈をしたとしても結ばれようとしていたハムレットに言われたオフィーリアにとってはショッキングな言葉である。だが、オフィーリアも父兄の命令にそのまま従ってハムレットの気持ちに答えなかったり、ハムレットの女性への失望の胸中を押し測ることができていなかったりする。この発言は母の一件(下記)で女性観が崩れてしまったハムレットの最大限の愛情だったのだが、オフィーリアは酷い言葉をその通りに受け取ってしまい、ハムレットは自分への愛情を失ってしまった、発狂してしまったのだと思い込む結果になる。
(※2)シェイクスピアは描写していないが、そのシーンは「ミレーのオフィーリア」のように度々描かれてきた。ゲームでの獣神化前のイラストはそれらのオマージュと思われる。
ちなみにハムレットの発狂は実は父の急死による悲嘆、その1ヶ月後には叔父と再婚した母への失望(※3)、そしてそれらを権力とハムレットの母を望んだ叔父が仕組んでいたこと(※4)に対する怒りを隠すための演技であり、また、オフィーリアは知ることはなかったが父の死因はその人影を叔父と勘違いしたハムレットによる刺殺である。(※5)そして最期は小川で水死(溺死)するも状況から自殺と判断されてしまったのであった。つくづく不憫なオフィーリアである。
(※3)当時は死別後は基本的に1年は再婚しないとされていたためあまりに早すぎた。その結果、ハムレットは父の生前からの母の不貞をずっと疑うことになる。また、義弟との姦通は近親相姦として忌避されていたのにもかかわらず、新王とその妃の結婚という形で無理矢理正当化してしまった。その点でも敬虔なハムレットにとって尊敬する父の生前は理想の女性だった母ですら卑劣な叔父に心を許し堕落してしまったことに絶望し、母へ嫌悪感を示すようになり女性不信に陥る。そんなハムレットの胸中を理解できず、また姦通の罪悪感をあまり抱いていなかった母は叔父を早く父だと思うよう言いつけるが尚のこと母子の溝は深まり、最終盤にハムレットが心から母を糾弾し母が己が過ちを理解し、自覚するまで尾を引くことになった。
(※4)そもそも「ハムレット」自体、父が死後に幽霊として現れハムレットに事の真相を話し、叔父への復讐を誓うところから物語が動き出す。その際「母には危害を加えない事」を約束しており、それに従ってハムレットは最期まで母に対して暴力で訴えることはなかった。
(※5)ハムレットと母の会合を盗み聞きしており、母が救援を求めた際に慌ててしまい、不審に思ったハムレットに刺し殺された。
こう書くとハムレットが少し悪いように聞こえるが、そもそもの原因はハムレットの叔父である。この叔父は優秀な兄に嫉妬した挙句に毒殺し、傷心に付け込んで妃を早速口説き、誘惑し王の座についたのち、2ヶ月経っても喪に服すハムレットをなぜそんな浮かない顔をしているのか白々しく問うたり、ハムレットの演技に勘づき危機感を感じたものの自分の手を汚さずに解決するため近隣国の王に処刑させようと親書を書いたり(失敗)オフィーリアの兄を唆して毒殺をカモフラージュするための試合をハムレットとさせたり(成功)ので割とやりたい放題である。それに対してハムレットは描写内ではオフィーリアの父を除き(タイミングの問題もあって)謀略を逆手に取った殺人しかしていない。
見てわかる通り、オフィーリアは殆ど復讐の本筋に関係してこない。あくまでオフィーリアは復讐劇に巻き込まれた文字通りの「“悲劇”のヒロイン」だったのだ。
ボイスのモチーフについて
モンストのBGMやボイスを制作している桑原理一郎氏のTwitterにて、SSボイスの詳細が明かされている。(該当ツイート)