概要
『Mr.インクレディブル』に登場する巨大ロボで、本作のディズニーヴィランズ。作中では9世と10世が登場。
シンドロームがMr.インクレディブルを倒すために開発した戦闘ロボット。
黒色の球状のボディに収納可能な頭部と複数の伸縮性のある蛇腹状の脚部がついた姿をしている。
モチーフはタコ。予測不可能な動きを取り入れたらしい。
テストのため、引退したヒーロー達を実験体として島に誘い込み次々と殺害した。
以下がそのヒーロー及び能力(出典)
- ユニバーサル・マン (Universal Man)
オムニドロイドv.X1に倒されて戦死した最初のスーパーヒーロー。能力は原子密度操作。
- サイクウェイブ (Psycwave)
オムニドロイドv.X1に倒されて、戦死した。能力は予知、マインドコントロール、テレキネシス。
- エヴァシーア (Everseer)
オムニドロイドv.X1に倒されて、戦死した。能力はテレパシー、透視、高視力。
- マクロバースト (Macroburst)
オムニドロイドv.X1を倒した最初のスーパーヒーローになったが、その後継機のv.X2に倒されて戦死し た。能力は高密度投影。
- フィランジ (Phylange)
オムニドロイドv.X2に倒されて、戦死した。能力はソニックフィールド投影。
- ブレイズストーン (Blazestone)
オムニドロイドv.X2に倒されて、戦死した。能力は火炎放射、ファイアコントロール。
- ダウンバースト (Downburst)
オムニロイドv.X2を倒したが、オムニドロイドv.X3に倒されて、戦死した。能力は飛行、ガス放出。
- ハイパーショック (Hypershock)
オムニドロイドv.X3を倒したが、その後継機のv.X4に倒されて戦死した。能力は衝撃波。
- アポジー (Apogee)
オムニドロイドv.X4に倒されて、戦死した。能力は重力コントロール、空中浮遊。
- ブリッツァーマン (Blitzerman)
オムニドロイドv.X4に倒されて、戦死した。能力は高速移動。
- トレイドウィンド (Tradewind)
オムニドロイドv.X4に倒されて、戦死した。能力は元素コントロール。
- ヴェクトレス (Vectress)
オムニドロイドv.X4に倒されて、戦死した。能力は亜音速。
- ゲイザービーム (Gazerbeam)
オムニドロイドv.X4を倒したが、その後継機のv.X5に倒され、戦死した。v.X5に倒される前に、シンドロームのスーパーコンピュータへのパスワードであった「KRONOS」 を両目からの破壊光線で洞窟の壁に書き、直後に戦死した。本名、サイモン・リ・パラディーノ (Simon J. Paladino)。能力はレーザー光線。
- ストーミサイド (Stormicide)
オムニドロイドv.X5に倒されて、戦死した。能力は放電、巨大旋風。
- ガンマ・ジャック (Gamma Jack)
オムニドロイドv.X5を倒したが、その後継機のv.X6に倒されて、戦死した。
シンドロームは最終的には「クロノス計画」と題したオムニドロイドを街に放ち自分で倒すという自作自演によって、自らが最強のヒーローになろうと画策する(『どんなヒーローにも勝てるロボットを作成した後、それをリモコンで攻撃と共に着脱分解し、機能停止させることで勝利したように見せる』というシナリオ)。
性能
上下に一つずつ360°回転するメインカメラが搭載された頭部あり、全方位からの攻撃に対処可能。普段は上部のメインカメラが動いているが、必要に応じて下部に収納しているカメラも使用する。
アームの先端には鋭い爪を有しており、岩を貫通する攻撃力を誇る。爪を開いて高速回転させればカッターとしても使用することも出来る。
また手頃な岩を持って敵に投げつけたり、アームを鞭のように振るって攻撃したりもする。強靭な肉体を有しているMr.インクレディブルがこの攻撃を受けたときはダメージはたいしたことはなかったが、常人が受ければ致命傷は免れないだろう(後者の攻撃をMr.インクレディブルが受けた時は、吹っ飛ばされて木に直撃し、木がへし折れた)。
アームは頭部も含め全て引っ込める事も可能。その場合は本体を巨大な球体としその圧倒的な質量と重量で木々を薙ぎ倒す勢いで転がって攻撃することが可能。
最大の特徴として全身の装甲は異常なまでの耐久性を有しており、Mr.インクレディブルの渾身のパンチを受けて10m以上先まで吹っ飛ばされても無傷だった。更には高い耐熱性も兼ね備えており、マグマの中に落ちても溶けることなく自力で這い上がって見せた。
更には高度な人工知能(AI)が搭載されており、自身で判断して行動する自律思考、そして相手の行動を分析して相手を効率良く倒せる方法を模索し対処する高い学習能力を有している。戦いが長引けば相手が不利になってしまう。
もはや無敵と思えてしまう性能を誇るが弱点もいくつか存在する。
頭部の真下ないしは真上は死角になってしまい、敵が死角に入ってしまうと対処出来なくなる。また頭部が取り外されてしまうと内部に敵が侵入されてしまう危険性もある。
そしてあらゆる攻撃が効かない自慢の装甲も無敵ではなく、作中で一貫して唯一攻撃が効いたのは自身のアームの爪であり、Mr.インクレディブルが自身の内部に侵入した際は、彼を外に追い出そうと無我夢中に自身のボディをアームの爪で傷つけていた。
Mr.インクレディブルに敗北して以降は更なる改良が加えられて、パワーアップして蘇ってきた。
クロノス計画で街に投入された新型はボディの大きさが約3倍以上となり、アームも5本から6本に増えている。更には頭部にはレーザー砲が設置され、先端のハンドをロケットパンチの要領で射出する、掌部分からジェット噴射して飛行する(自分の意志ではなくリモコン操作によるもの)等、新機能も追加されている。
大型トラックをアーム1本だけで軽々と持ち上げて投げ飛ばしたり、車をペシャンコに踏みつぶすなど大型になっただけあってその分パワーも向上しており、自身を撃破しようと駆け付けた米軍の銃撃は当然効かず、挙句には戦車の砲撃を食らっても無傷という後継機と同等、もしくはそれ以上に耐久力が強化されている模様。
後継機に比べるとサイズが大きくなった分移動速度はやや低下しているが、その巨体から想像出来ないほどの跳躍力を発揮して見せた。
動向
本編序盤ではver9が登場。ボブを上記の島で追い詰めたが機体下部のカメラをもがれて中に侵入され、ボブを攻撃しようと自分のボディを突き刺しまくり上の頭部ももがれてボブの指笛で誘導され、中枢部をもぎ取ってしまい機能停止した。
本編終盤では街中へシンドロームと共にver10が登場、シンドロームが交戦して立ち回っているかのように見せかけた。
しかしあろうことか共犯のはずのオムニドロイドはシンドロームに忠実というわけでもなかった(というより描写的にAIが優秀過ぎた)らしく、戦いの最中に彼が持つ腕のリモコンを除去(攻撃と共に操作している→アレが自身の苦戦の理由と判断した模様)し、リモコンを跳ね飛ばしロケットブーツを破壊してしまう。
最終的にリモコンがパー一家によってたらい回しされた挙げ句、破壊を試みて一家を追いかけ回すが最終的にで戦闘の過程で一家がリモコンをいじくりまくった結果、ロケットパンチの要領で射出していたマニピュレーターがリモコンの操作で高速回転が起動、加えてボブのひらめきでロケットパンチが起動したことにより本体へ特攻、ボディーを貫かれ中枢部をもぎ取られて(取り出されて)破壊されるという序盤の個体と全く同じ末路を辿った(ボディは爆発四散した)。
余談
DVDの特典映像では本編中でも見れた、バージョンアップする過程の機体(と対峙し犠牲になったヒーローたち)を見ることができる。