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概要編集

昭和期に見られた露天商の一種。

主に子供を客層として、鋳型のような「カタ」、そこに詰める粘土、着色用のメタリックな色粉を販売する。

これらを購入したお客は、その場でカタに粘土を押し付けて造形したものに、色粉を塗ってカラフルに仕上げる。

そうして出来上がった「作品」を店主が採点し、評価に応じた点数券を渡してくれる。この点数を貯めると、新たなカタに交換してもらえる。

作品の使いまわしができないよう、評価したあとはその場で潰してしまうのが一般的だったようだ。


組合など、あるていど明確な横の繋がりが存在した紙芝居屋のような商売と違い、この露天商の発祥や実態は現在でもよくわかっていない。

少なくとも戦前からあるとも言われ、東京を中心とした目撃情報から、カタは今戸焼ではないかともされている。

活動地域や店主による個人差もあったようで、カタの材質が石膏だったり、色粉の包み紙を貯めると新しい色粉と交換してくれるシステム、評価がランキングの品評会形式だった、冬場など出没時期が決まっていたなど、様々な違いが見られたようだ。「カタ屋」の他に「ねんど屋」と呼ぶ地域もあった模様。


カタ屋として最後期まで活動していた一人は埼玉在住の人物で、1997年に引退したとされる。

その人物が所有していたカタはよそに引き取られ、昭和文化のワークショップなどに使われていた。

参考:カタ屋を再現しようとしたDPZの記事


こちら葛飾区亀有公園前派出所編集

典型的な昭和の悪ガキだった主人公の両さんも、下町で何度かカタ屋に遭遇している。

おおまかな商売の様子は上記の解説と同様なのだが、点数券がある程度貯まり、いざ豪華なカタと交換できそうになると姿を消してしまう。そのおかげで豪華なカタを目指してつぎ込んだお金や労力が水の泡になった…という回想を語っていた。

たまたま別の場所で見かけても全力で逃走され、追い詰めてもシラを切って交換に応じてくれないなど、子供をターゲットにややあくどいマネをしている怪しい商売人…という描かれ方をしている。


第99巻4話「C・Gカタ屋!!の巻」編集

パソコンゲームとして登場。最初は粘土細工と採点というカタ屋らしいゲームだったのが、点数券が貯まると両さんの体験をなぞるように店主が逃走。それを追いかけて行くと、妨害役として版権的に危なそうな有名キャラクター達が次々と出現した。


第146巻9話「出会いの橋の巻」編集

的屋の娘と両さんたちが仲良くなるエピソード。その縁で色々とアレな的屋の舞台裏を覗き見た結果、カタ屋の正体もまた的屋だったと判明する。


関連タグ編集

昭和 露天商

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