概要
七つある大罪の器のうち「嫉妬」を司る悪魔が宿っている。
器としての形は紐留された洋風と和風の二丁の鋏である。
元々は「レヴィアンタの双剣」と呼ばれるものであり、第7次Ma計画の候補者の一人リィ=リーの双剣が嫉妬の器になったともされている。
元の持ち主はレヴィン教。しかし、大罪の器を扱いきれず、更には器を破壊しようとしてあらゆる手段を尽くしたがなぜか翌日には元通りという特性に手を焼いていた。
そのため「新生四騎士事件」の首謀者であるミハエル=アサエフが使者としてシャルテットの父へと器の破壊を依頼。爆薬を使ったりバラバラにしてみたりと試行錯誤を繰り返すなどをしていた。
しかし、大罪の器は簡単に破壊できる代物ではなく、器に宿る嫉妬の悪魔がシャルテットの父の夢に出て「これ以上破壊を試みるな」と警告。ついには破壊が完遂することも無いまま残っていた。
その後、シャルテットが前述の事件の際に偶然手に入れ、悪魔の誘惑に惑わされることなくアイアールの手に渡らないよう蛇国に移った。また、その際には追っ手がつかないよう、器の形を鋏に変え、封印も施した。その結果能力の発動が出来ないものとなり、ヴェノマニア公の子孫であるガオ=オクト(後の奥戸家の始祖)に渡し、隠すようにさせた。
能力
能力の発動らしい場面が特に無い器だったためその詳細は不明。
しかしミハイル曰く「終末と創世を司る」ものらしい。
余談だが、悪ノの世界に存在するイレギュラーの金髪双子のうち、女児が創生、男児が破壊を司るとされている。字面が似ているため、なんらかの関連性があるかもしれない。
嫉妬の悪魔
一人称は「わたくしめ」
姿は全身が鱗に覆われた魚。ヒレのような悪魔の翼を持っているが、飛ぶより泳ぐことを得意としている。
元はセカンドピリオドの住人で、ラハブ=バリーゾールという高名な精神科医。
レヴィアの母で彼女が務める病院の副院長であり、社会的身分が高い女性だが、愛人をとっかえひっかえし、その上愛人の家へ転がり込むといった風な生活を送っていた。
レヴィア曰く「自分の父は多くいる愛人の内の誰か」と。
また、転身の資格を有している数少ない者の一人だったらしい。
円尾坂の仕立屋
この時代、鋏は奥戸家の管理のもと鬼ヶ島の洞窟に箱に入れられた状態で置かれていたが、嫉妬の悪魔が首藤流に一目惚れし、当時の見張り役だった奥戸神楽の肉体を転身の術で奪った。更に器を持ち込んで流と駆け落ち、円尾坂に住み着き禍世を産んだ。
肉体を奪われた神楽の魂は鋏の中に閉じ込められ、ただ見ることしか出来ない状態となっていた。
しかしその後、愛する流が病死したことで地上界への興味は失せており、禍世が楽我と結婚したその翌日に人魚に変身し姿をくらましていたが、円尾坂の仕立て屋本編での殺人事件後にMaがその存在に気付いたことで外の生活も終わりを迎え、抵抗することもなく元の器に戻された。
神楽の魂はその時に解放され、ビヒモによって天界に昇った。