グランブルーファンタジーにおいて主人公の騎空団に入団するSSRキャラ・ガウェインとレナのカップリングタグ。
概要
長柄の斧を武器として戦う、赤い甲冑の尊大で短気な戦士ガウェインと、魔法で生成した花『魔生花』とそれを舞い散らす風を武器に戦い、解毒と癒しも得手としているゆるふわ魔法使いレナ。
この二人は生い立ちも騎空団への加入の経緯もまったく違い、個人のフェイトエピソード上でも接点はない。しかし、両者共に第3アビリティを取得し一定のレベルに到達すると、ある共通要素を起点としたストーリー「クロスフェイト」が発生する。
その共通要素とは、「呪い」である。
(以下、ネタバレ注意)
対照的なふたり
ガウェインが着ている甲冑および目元を覆う仮面には、とある魔女による呪いがかけられている。それは「【人々を助け、暖かな心を知り、高慢さを改める】、【前者が果たされ彼の性根が変わったことを魔女が認める】、これらの条件が満たされない限り【一生鎧も仮面も取れない】」というもの。ガウェインは祖国でも比類ない戦士であったが、その尊大な性格と傲慢な振る舞いを見過ごせなくなった魔女は呪いという形で彼に試練を与えたのだった。
一方のレナは、かつて、植物の育たない島に生まれ育ち花に焦がれた少女だった。憧れが募り花を咲かせる魔法を独学で身につけたのだったが、とある男に唆され『人果蔵器』の実を食べてしまう。これは食べた人間に寄生し宿主の魔力を増強するが、魔法でつくる花=「魔生花」を咲かせ続けなければ、その肉体を『樹木化』してしまう。レナは花を咲かせ続けても徐々に進行する呪いに身体を蝕まれながら、自分に実を与えた男を探していた。
二人は、呪いの発症に始まり騎空団入りしてからの振る舞いに至っても対照的である。
ガウェインは「呪いを解くために、仕方なく」善行を積む人助けの旅に出ることとなったのだが、その行動は「感謝されるために(=甲冑の呪いを解くために)」やっていることであり解呪の兆しは遠いどころか、元来の性格もあいまって気に入らないことがあればすぐ怒って他者に当たることも日常茶飯事である。
レナは、人々に優しい気持ちになってもらおうと、行く先々で花をたくさん咲かせる毎日を送る慈愛に満ちた穏やかな人物である。(花を咲かせることは呪いの進行を遅らせる処置でもあるが。)喧嘩の仲裁や自分が因縁をつけられた時であっても、常に笑顔とゆるふわな振る舞いを絶やさず大量の花をプレゼントし、彼らの戦意を萎えさせ騒動を収めることもある。
二人が騎空団に参加してからしばらく経ったある日のこと。
外出中、チンピラと喧嘩になりかけていたガウェインを、いつもの花を用いた仲裁と仲直りの握手で鎮めたレナ。街を散策するために歩きだしたレナを追いかけるガウェインだったが、歩く最中も街道を埋め尽くすかのように花を咲かせまくるレナに苛立ったガウェインの言葉から、話題は互いの身の上話となった。
それぞれの「呪い」について語り合った後、ガウェインはレナに問う。「そんなに深刻な呪いに蝕まれているのに、なぜ嘆かない」と――。
総括
性格や「呪い」へのスタンスはまるで正反対でありながら、相通ずるこのコンビ。
呪いを拒絶し、苦悩し、怒り、状況を変え不幸に反撃しようとあがくガウェイン。
呪いを悲しみ尽くし、受け入れ、嘆きではなく己の幸せに変えようと笑顔で生きるレナ。
常に他人を威圧するガウェインの傲慢と短気さえ、持ち前の笑顔と柔和さで治め、その刺々しい空気を中和してしまうレナ。
ともすれば自分の不幸すら幸せのタネと言うレナを怒りという形で案じ、その境遇を許せないと憤るガウェイン。
とても気が合うとはいえないが、互いが互いをカバーする、ある意味「破れ鍋に綴じ蓋」とでもいわんばかりのふたり。
奇しくも同じ風属性のSSRであり、高い肉弾戦能力とパーティ全体を守る高性能ダメージカットアビリティを持つガウェインに対し、敵全体へのダメージ+毒付与の魔法やデバフの解除、味方全員の体力回復、そして倒れた仲間の確定復活能力を持つレナは、ゲームの戦闘における役割分担上でも、相性は抜群である。
――貴様、もっと自分に素直になれ。少しくらい我儘を言っても罰は当たるまい。
――うふふふ、怒りんぼさんのガウェインさんはとっても優しい言葉をかけてくれるのねえ。