概要
普段は海の底に生息しており、人前には滅多に姿を現さない。
凄まじい怪力を誇り、無数の吸盤が備わる10本の触手で獲物を捕らえ、海底まで引きずり込んでしまう。
こう書くと非常に凶暴な種族のような印象を受けるが、実際にはむしろいたって穏やかな気性であり、知能も高いという。
しかし、人間と比べると価値観や思考など様々な点でズレている所があり、例えば本人は船の上にいる男性を海の中に案内しようと手を引くつもりで、実際には相手を船ごと海に引きずり込んだりしてしまうのである。
クラーケンは気に入った男性を捕らえると口からスミのような黒色の魔力を吐き出して暗闇を作り出し、相手の男性をその闇の中に閉じ込め、2人だけの空間を作り出そうとする。
それから10本の触手で男性の身体を絡めとり、密着しようとするのはスキュラと同じであるが、クラーケンの触手の吸盤は1つ1つが自在に噛みつく事ができる構造になっている。彼女達はその吸盤で男性の身体を甘噛みし、体中に口づけをされているかのような刺激を与えるのである。
彼女達との交わりが終われば黒色の魔力は霧散するが、その頃にはクラーケンの触手が相手の男性に絡みつき、男性が解放される事は無いだろう。
なお、クラーケンが放つ黒色の魔力は凝縮させ、粘液状にすることでイカスミとして食用にする事ができる。
この「クラーケンのスミ」は貴重な魔法道具の材料にもなり、このスミを燃料にした「闇のランプ」は通常のランプとは反対に、照らし出した空間に暗闇を作り出すという。