概要
「エイフォニック・ソングバード」のヒロイン。
トルバス神曲学院に通う二年生の少女。部活動に参加する生徒が少ない学院では珍しく、演劇部の部長を務めている。ちなみに部員はウリルとラグナス、メイゼル、コーネリア、ミゼルドリットの計5人で、時折彼らと親しくしているフォロンとコーティカルテが参加する時もある。
幼いころから精霊に強いあこがれを抱いており、それ故に大の精霊好きで特に精霊が羽を広げた姿や新曲を支援している姿を目の当たりにすると興奮の余り、たとえそれが初対面の相手でも抱き付いてしまう程に落ち着きが無くなってしまう程で、神曲楽士に志し、トルバス神曲学院に入学したのもそのような理由があったからである。
実は音楽家を目指すものとしては致命的な先天的に耳が聞こえないというとてつもないハンディキャップを抱えており、他人の話す内容は読唇術を用いて行っている。
なお彼女の発音がおかしいのも見様見真似で行っている為であり(故に聞きなれない単語や初対面の相手の名前は発音が分からない為に勘違いする事が多々ある)、演劇部に所属しているのも元共は滑舌を良くするためのである。
その為、会話の補助の為にタイプライターを常に携帯しており、前述した普段の底抜けに明るく、ことさらに騒がしい振る舞いを行っているのも、“音を知らぬ故に神曲が奏でられない”という自分が置かれた絶望的な現状を理解しつつも、その現実から目をそらそうとしての空元気に過ぎない。
そんなある日、神曲楽士として天賦の才を持ちながらも、耳が聞こえないが為に神曲楽士に決してなれないという絶望的な状況を知ったラグナスからその状況を打破する術として“ヤワラベ=シンカゲ流”を紹介された彼女は、一縷の望みをかけて入門。
ティアンの弟子となった彼女は、後に自己の内面を表現する術の基礎を得ると、己の踊りに合わせて生徒たちによるジャム・セッションを神曲と成す「奇跡」(スノウ達が生きていた時代から200年後の世界において、単身楽団が開発されてから大多数で行われる合奏技術(そもそもそれ自体が難しい)が途絶えて久しい)の中心となる事となる。