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『またあしたね』

概要

児童文庫・ポプラポケット文庫の作品『らくだい魔女』の登場人物。15巻にて登場。

エキドナ大陸にある魔獣を司る『赤の城』の第一王女。

カンドラ王国最後の王・レグルスと彼女は同い年であり、幼馴染でもある。

赤の国の東の部族の若き長・ユリシスの婚約者であり、15巻にてフウカ達は彼女の婚約式典に参列するため、赤の国の首都・メルリの街を訪れている。

人物像

一人称はわたし。フウカより三つ年上の少女であり、五人姉弟の長女(一男四女)。

腰まで伸びた紅色の豊かな長い巻き髪に、ツンと尖った小さな鼻、意志の強そうな大きな赤い瞳が特徴的。そのキリリと凛々しい立ち姿含め、彼女はフウカ達の憧れの存在となっている。

フウカ達のみならず、国民からも「赤の城の初代女王の生まれ変わり」と称えられるほどの絶大な人気を誇っており、その人気は彼女の婚約記念パレードの行われる広場が、当日の一か月以上も前からお祭り騒ぎになったり、パレードの為に半年かけて一族総出で山を下りてきた部族もいたというほど。

魔法について

作中にて明言されていないが、自身の姿を赤い小鳥に変えていたことから、彼女は変身魔法が使えると推測される。

加えて、赤の城の者だけが使える特殊な魔法も使えるはずだが、そちらについては詳細不明。

過去

今では赤の国の宝と言われる美しい彼女も、幼い頃は木の上でリスと一緒になって口いっぱいにドングリを頬張ってみせたり、目の眩むような高さの塔の屋根の上に寝そべってみたり。と今からは到底想像出来ないほどやんちゃな性格をしていたらしい。

ちなみに、昔の彼女をよく知る骨董店の主人は、チトセと言い合いをするフウカを見て「サヤの幼き頃を思い出した」と言っている。

そんな彼女の傍にはいつもレグルスの姿があった。

赤の国出身のカイ曰く、サヤは昔よく街に遊びに来ており、同じくお忍びで街に来ていたレグルスが落としたコンパスを偶然彼女が拾い、彼女はカンドラへ行けるようになる。

その後、彼女は彼を「レオ」と呼び、カンドラの遺跡でよく一緒に遊ぶようになった。

サヤと出会ったことで、レグルスは次第に様々な感情を取り戻してゆき、彼女をいつかお嫁さんにするという約束も交わしたらしい。

しかし、その約束が守られることはなかった。

「どうしてとつぜんいなくなってしまったのか、

なにもかもがとつぜん、わたしのまえからきえてしまったの」

レグルスが姿を消してから数年の月日が流れてもなお、彼女は忘れられない過去から前に進むことが出来ずにおり、作中では過去への未練を感じさせる以下の様な行動をとっている。

  • 彼がサヤに会う際にいつも贈っていた赤い花に似た花を見て、息をのんだような表情になった後に「わたしも、その花がすきだったから」と視線を逸らす。
  • 式典当日に、立ち入り禁止のカンドラに単独で訪れ「あの場所でだけは、どうしてもしていたくなくて」とユリシスから貰った婚約指輪を外す。
  • 彼から貰ったコンパスのネックレスを肌身離さず持っている。

彼女が過去に囚われていつつも、彼女とユリシスが不仲ということは決してなく、カリンの、今朝も式に履く靴の試着だけで一日が終わってしまいそうだと二人で笑っていた。という話や、フウカのお似合いで、幸せそうという発言。サヤ自身が彼との婚約が破談になりそうになった際に悲しそうに涙を流していたことから、二人の仲は寧ろ良好であることが窺える。

また、ずっとお互いのことを大切に思っていたサヤ・レグルスだが、最終的には両者共未来に向かって歩き出すことが出来たようだ。

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サヤ(らくだい魔女)
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