僕は何のために戦うのか…。名誉、正義、それともフィーナのため…。わからない…。けれど、一つだけ確かなのは、今という瞬間に真っ向から立ち向かい、決して逃げてはいけないということだ。
概要
「サラウンドシアター・イース」とは、「ファルコムスペシャルボックス'89」に収録されたイースのボイスドラマである。
「ファルコムスペシャルボックス'89」は1988年12月5日に発売され、8cmCDが6枚入っているCD-BOX。大好評につき、1990年3月21日にシングルCDで再販された。
「サラウンドシアター・イース」はそのうちの1枚。
ボイスドラマの内容
収録時間の仕様上、最低限の登場人物でドラマが構成されている。登場人物はアドル、フィーナ、ダーム、ダレスのみ。
サルモン神殿での鐘撞堂のイベント~エンディングまでが描かれている。
本編で描かれきれなかったアドルとフィーナの関係、とりわけアドルのフィーナに対する想いについて切々と描かれているのが特徴。
また設定面では黒い真珠こそが災いの元凶であり、魔王の姿を取るダームはその分身に過ぎないと、初めて台詞で明確に語られた(原作では「魔法の源である巨大な黒い真珠がなくなれば」と示唆するのみ)
戦いの中でアドルが「僕は何のために戦うのか…。名誉、正義、それともフィーナのため…。わからない…。けれど、一つだけ確かなのは、今という瞬間に真っ向から立ち向かい、決して逃げてはいけないということだ」と自問自答していたり、エンディングでアドルがフィーナに「もうすべて終わったんだ。普通の女の子に戻ったっていいじゃないか」と必死に言う等、本編では見ることのできなかったアドルのフィーナへの気持ちがドラマで再現されている。
また、別れの際のフィーナの名台詞「お別れです」はないものの、「私、あなたに会えて本当に良かった。さよなら…アドルさん…」等、フィーナのアドルに対する想いもドラマ独自の台詞で描かれている。
当時、表現しきれなかったゲーム中の2人の関係をドラマで見事に再現していることから、まさに声の力は偉大だと改めて認識させられた。
キャスト
余談
- フィーナを演じた平野氏は、イースⅡのサントラ「ミュージックフロムイースII(Music from YsII)」ではイメージソング「TOO FULL WITH LOVE」のボーカルを担当している。
- パッケージイラストはアドルとレアのイメージイラストになっているが、レアの登場はない。
- このCDが発売された1988年は大塚明夫氏の声優デビューした年でもあり、駆け出しだった氏にとってダレスは、当時のキャリアで数少ない名前有りのキャラクターになっている。
関連タグ
Ys イース1 イース2 ファルコム falcom アドル フィーナ(Ys) アドフィー