死んでもそばにいてやるわ。
概要
更新日は最終木曜日。「毎週新連載16作品プロジェクト(2ndシーズン)」の第10弾として連載開始した。
ストーリー・構成担当の新木場ユキ氏急病につき、2013年3月28日第20話をもって無期限休載。2015年6月17日に新木場氏が逝去したことで事実上打ち切り&未完になる。
単行本化されていなかった分の話は、同年9月24日に電子書籍版でのみ、第三巻として配信・販売された。
ストーリー
あらすじ
平和と些細な伝説だけが取り柄の田舎の離島・羽々根島。そこに住む若苗彰のクラスに転校生がやってくるのだが、彼・西神松枝郎は自己紹介で「僕と親しくなった人間は必ず死ぬ」と言い放ち、クラスメイト達に辛辣な態度を取って周囲から孤立する。
皆が西神を遠巻きにする中、彰は彼の態度を咎めて何とか接触を図ろうとするが、西神に手を振り払われた拍子に崖から落ちて本当に死んでしまい――。
用語
- 羽々根島
「ハハ(羽々)」は「ヘビ」、「ネ(根)」は「土の下」「あの世」の意味。
島の神様「ハハネ様」による蘇り伝説がある神社以外は至って平和な田舎の離島。
最近はパワースポットととして雑誌によく取り上げられており、昼間の観光客が増加している反面、その伝説を聞いて不穏な目的で島を訪れる人物も目撃されている。
- 黄泉返り伝説
曰く、「不治の病を患い民に見放された一人の姫は、流れ着いた羽々根島で命を落とす。そんな彼女を哀れに思った島の神・ハハネ様は、自分の体を道にしてあの世とこの世の道を繋ぎ、姫を生き返らせた」という。
登場人物
若苗彰 | 中2。羽々根島に住む主人公。友達思いのしっかり者で、後悔はさらりと水に流す持ち主。料理が得意で、将来は島を出て料理の勉強をしたいと考えている。第一話で起こった事故で死亡するも、ハハネ様との出会いによって不死の体を得る。 |
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西神松枝郎 | 中2。島外から引越してきた転校生。冷淡な態度と言葉で人を遠ざけるが彰に「嫌い」と言われると傷付く。無自覚に彰に好意を寄せており、その言動はツンデレそのもの。体力は自称「小学生にも劣る」が、並外れた観察眼と頭脳で次々と事件を解決する。 |
比良坂桃果 | 中2。羽々根神社の巫女。おしとやかで穏やかな女性らしさを持ち、島民と友人の彰を大切に思っている。その分彼らが傷付くと普段は見せぬ気迫で激昂する。巫女の掟によって一度も島から出たことが無く、異性と話すこともできない。 |
比良坂樹 | 中1。羽々根神社の氏子で桃果の弟。桃果とは正反対で喧嘩っ早く騒がしい性格。子供の頃から彰が好きで、将来は彰と結婚したいと思っている。そのため松枝郎とは初対面から仲が悪い。 |
鎧塚美智彦 | 中3。生徒会長。プライドが高く高圧的で、高級志向を貫くが家は貧乏。ハハネ神社及びハハネ様に関して並々ならぬ憎悪を抱いているが原因は不明。羽々根島出身ではなく、元は西神と同じく島外から引越してきた。 |
西神九郎 | 松枝郎の叔父。羽々根島の開業医として越してきた。人当たりのよい笑顔を絶やさないイケメンだが、時折人を食ったような不気味な一面を垣間見せる。 |
ハハネ様 | 羽々根島の神様。彰一人が乗っても余りあるほどの巨大な白蛇姿をしている。桃果には「ハハ様」と呼ばれており、死んだ人間を生き返らせる“黄泉返り伝説”の当事者。 |