セイラ(らくだい魔女)
せいら
静かな湖のように深く澄んだるり色の瞳と、るり色の長い髪を持っており、髪は頭上でふたつむすびにしている。
背はチトセよりも頭半分ほど小さく、守ってあげたくなるような、華奢で小さな身体をしている。
フウカからは、
「か弱そうな、まさに女の子って感じ。」
「あたしからは程遠い、完全正反対のタイプ。」
「まるでウサギみたいにかわいい子だ。」
と認識されている。
よく子ウサギに例えられることが多い。
また 彼女の一族のリスデン家はチトセの母方の親戚であるため、顔は少しチトセの母親に似ているらしい。他にもチトセの母親同様に、病気がちで体が弱いなど、似通った部分が多いとチトセから指摘されている。
チトセの父親が治めている『青の城』のかげといわれるリスデン家の者。
父親が青の城に出入りする偉い人らしい。
病気で学校を休学していたが、最近はチトセと一緒にいるところを目撃されている。
ちなみに学校では図書委員らしく、密かに男子から人気がある模様。
感情の起伏が少なくミステリアスな雰囲気を持っているが、チトセに対しては表情が少し和らぐ。
一方でフウカは若干彼女に苦手意識を持っている。
チトセがセイラの存在を知ったのは最近のことである模様。
彼女も青の城の血を引いているため、時の魔法が使えるのだが、彼女の魔法は(曲がりなりにも)青の城の王子であるチトセよりも強力かつ機械ではかったかのように精確であり、作中にて彼がその事をやや気にしているような描写もみられる。
使った魔法は9巻に登場した「時のかぎ」、13巻に登場した転移魔法の「時の馬車」。
一方で、セイラはチトセのことを「だいじなチトセさま」と言っているので彼を大切に思っている模様。チトセから頭ポンポンをされた際に、顔を赤らめていたことから少なくとも彼女が彼に好意を持っているのは間違いないだろう。
ついでに、チトセとは青の城の血を引く者同士、テレパシーで意思疎通が取れる。
青の城のかげの者というだけあり、公式からも謎に満ちた存在と紹介されている。
作中にて彼女の行動、および彼女の存在には不可解なものが多い。
以下はその例。
- 日ごろから、誰にでも敬語を使い顔を合わせた際にはお辞儀をするなど、丁寧な態度を取っているが、不意にフウカに対し氷の様に冷たい顔を向けていた。
- 学校の生徒はおろか、先生までもを操ったお香の力が何故か彼女にだけは効かなかった。
(行動を共にしていたチトセは、鼻が詰まっていたため香りを嗅ぐことはなかった)
- 北棟の美術室で、フウカ達より先に女の子がいたようだが、状況的に彼女だと思われる。旧校舎で何をしていたのかは不明。
- 「チトセさまは、この世界をすくう英雄となるおかた。
わたしはあなたのために存在しているのですから」という台詞。
- 魔界でも数本の指に入る力を持つ公爵であるギョームの
「おじょうさん、青の城の者には気をつけたほうがよいのでショ」という警告。
- 危険を察知すると鳴き出すカエルのキーホルダーが、彼女が近付いてきた途端に騒がしく鳴き出した。
- 牢の中のカルガバールに会おうとするフウカをあっさりと魔法で入れた。「カルガバールに会いたい。それがあなたの望みですよね」と一見望みを叶えてくれたようだが、牢の中にいる相手は特級レベルの犯罪人であり、下手すりゃフウカが死ぬ可能性だってあるにもかかわらずである。
- チトセに対して、「時の神に愛されたおかた」「えらばれたお方なのですから」と意味深なことを言っている。
- 14巻の巻末コメントにて、「思わぬ敵もはいりこんでいたようですし」、「でも、運命のときまで、あとすこし……。」という台詞。
など、登場回数が他のキャラクターと比べ極端に少ないのにもかかわらず、幾度もあやしい行動を執っている。