概要
ディビジョン2(Tom Clancy's The Division2)は2019年3月15日発売の多人数参加型オープンワールドRPGである。
前作となる「ディビジョン」の世界から7ヶ月後の世界を描いた作品であり、戦いの場もニューヨークからアメリカ合衆国首都のワシントンDCに変わっている。
前作「ディビジョン」は季節が冬であったのに対して本作は夏をイメージしており、全体的な印象は大幅に変化している。
ストーリー
舞台は2010年代のアメリカ合衆国。突如ニューヨークで発生した致死率8割を超すウイルス兵器「ドルインフル」のパンデミックによりアメリカ合衆国は危機に瀕していた。
荒廃したニューヨークには犯罪組織やPMC、暴徒らが跋扈し混迷を極める中、アメリカ政府は秘密裏に組織していたスリーパーエージェント部隊である「Division」を投入。第一波、第二波と派遣されたエージェントらの活躍によりニューヨークは僅かながら、しかし確実に復興へ進み始めた。
だがドルインフルの混乱はニューヨークのみならず、ついにアメリカ合衆国首都であるワシントンD.Cにまで及んでいた。
アメリカ合衆国という国を維持する最後の砦となるワシントンD.Cを守護、防衛するべくディビジョンエージェントらは戦場と化したワシントンD.Cへ赴く。
ゲームシステム
前作同様、三人称視点(TPS)で進行し緻密に再現されたワシントンDCを探索してゆくオープンワールドゲームとなっている。
基本的に武器は全て銃器となっており、ヘッドショットによる一撃死は無い。よってステルスプレイは前作同様不可能である。
装備や武器はレベルが上昇する事で能力も上昇する「ハック&スラッシュ」要素が多分に盛り込まれており武器を取っ替え引っ替えするような場面も出てくる。
NPCの仕様などは前作とほぼ同様。
敵兵科
今作も敵対組織に多彩な兵科が存在する
アサルト
一般的な兵科。二等兵のアイコンが目印。
能力はおおよそ平均的。
しかし他の兵科と違い行動を阻害できる弱点を持たないため、高難易度では数に物言わせて攻めてこられると危険
全組織共通で、アサルトライフルで武装している。
クリーナーズは前作に引き続き火炎放射器備え付けの魔改造銃器である。
ラッシャー
一気に間合いを詰めてきて至近距離で攻撃してくる兵科。稲妻のアイコンが目印。
他の兵科に比べHPが低く倒しやすいが、攻撃力は高く少しでも対処が遅れると一瞬で葬られるので注意が必要。
逆に言えば紙装甲でもあるため、遠距離から対処できればカモと化す。
トゥルーサンズとブラックタスクはショットガンで武装、タスクのエリートクラスになるとフラッシュバンを投擲し、こちらの視界を奪ってくる。
ハイエナは警察から奪った警棒で武装、さらに違法薬物の「スパイス」を服用しボーナスHPを獲得、雄叫びとともに突撃してくる。エリートクラスは警棒にショック効果が追加、食らうと一定時間行動不能となる。しかしスパイスの袋を壊せば混乱で少し足止めできる。
アウトキャストはなんと、身体に爆弾を巻き付け雄叫びとともに特攻し自爆するというまさにイカれてると言える攻撃をしてくる。まともに食らえば大ダメージは必至。エリートクラスになると炎を纏っており、自爆とともに炎上状態にしてくるため非常に危険。爆発で瀕死→炎上スリップダメージでそのままダウンしかねない。
しかし弱点を撃って自爆させられれば、周りの敵も巻き込みダメージを与えられるため、少し難しいが有効に使おう。
クリーナーズは前作同様斧で武装し、盾を装備している。原始的だが効果的。
ライカーズはサブマシンガンで武装している。
スローワー
爆発物を投擲してくる兵科。グレネードのアイコンが目印。
近寄っては来ず、常に中距離で攻撃してくる。
赤いグレネードポーチを破壊すれば大ダメージを与えられ、以降は射撃による攻撃しかしてこなくなる。
また投擲時に一定ダメージを与えグレネードを落とさせればそのまま自爆させれる。
トゥルーサンズは混乱効果を持つコンカッショングレネードを投擲してくる。
エリートクラスは、爆発後に炎上効果が追加される。
ハイエナはグレネードランチャーを所持、エリートクラスは3連続で打ち込んでくる。
アウトキャストは火炎瓶、エリートクラスは焼夷グレネードを投擲してくる。
ブラックタスクはエアバーストを撃ち込んでくる。遮蔽物を無視してダメージを与えてくるため発射音を聞いたらすぐ移動しないと危険。
クリーナーズはガスグレネードを投擲してくる。SHDスキルのファイアスターターと似ておりガスに銃弾が撃ち込まれると一気に燃え広がる。
ライカーズは出血効果を与えるネイル(釘)爆弾を投擲してくる。
エンジニア、コントローラー
タレットを設置したり、独自の無人兵器を展開してくる。レンチ、または電波のようなアイコンが目印。
設置したタレットや無人兵器を修理する能力も持つ。
タレットや無人兵器は耐久力をゼロにするか、コントローラー兵科の敵を全滅させると破壊できる。
全勢力共通で、ショットガンで武装している。
トゥルーサンズは、マシンガンタイプのタレットを展開し弾幕を張ってくる。
ハイエナは、一撃が重いスナイパータイプを展開してくる。
コントローラーは爆弾を括り付けたラジコンを走らせて攻撃してくる。
エリートクラスは爆発に炎上効果が追加。
アウトキャストは、芝刈り機を改造した無人兵器を走らせてくる。
プレイヤーの脚を刈り取るように走行し、食らうと出血する。
ブラックタスクは、独自に攻撃してくるUGV(無人地上車両)を展開してくる。
UGVはマシンガンの制圧射撃とグレネードランチャーの投擲をしてくる。
エリートクラスは焼夷グレネードに変化。
またこれとは別に、十字マークの電波アイコンを持つ独自のコントローラー兵科を所有しており、こちらは自爆ドローンを展開してくる。
クリーナーズは後述するヴィヴィアン・コンリーの技術を会得し、着弾するとライオットフォーム(泡接着剤)の行動阻害と炎上ダメージを与えるナパームタレットを展開する。
またドローンを展開するコントローラーもおり、こちらは焼夷弾を投下する爆撃ドローンを展開してくる。
リーダー、サポーター
HPや攻撃力など全体的な能力が高い兵科。一等兵のアイコンが目印。
グループ全体にバフを付与したり、その他の兵科をサポートしたりする。
アウトキャストは特殊弾薬の入った箱を設置し、それを味方に分け与える。
特殊弾薬は炎上効果やショック効果を与えてくる。
放っておくとアサルトやヘビーウェポンが特殊弾薬の弾幕を張ってくるため厄介。
ブラックタスクは前作のプレイヤーからかっぱらってきたサポートステーションを展開してくる。
エリートクラスになると回復速度上昇に加え、味方にボーナスHPも分け与えるため早急に壊さないと泥沼化しやすい。
ライカーズは周りの味方にボーナスHPを分け与える。
恩恵を受けた味方には波紋のようなマークが出る。
スナイパー
遠距離からマークスマンライフルで狙撃してくる兵科。スコープの照準器のアイコンが目印。
一撃のダメージが非常に大きいが、HPが低い。
狙われていると撃たれる直前にスコープの反射光が光る。
接近するとハンドガンかサブマシンガンに切り替えて応戦する。
トゥルーサンズは通常のマークスマンライフルで攻撃。
ハイエナはエリートクラスになると緑のレーザーを照射してくる。プレイヤーが狙っている時にこのレーザーを食らうと視界を奪われる。
アウトキャストは刺さると爆発する弾頭を括り付けた弓で武装。弾は山なりに飛んでくる。
エリートクラスになると爆発に炎上効果が追加。
ブラックタスクは、通常攻撃に加えアサルトドローンを改造したスナイパードローンを展開してくる。
クリーナーズは自爆するラジコンカーを走らせてくる。
ライカーズは自身を守るシールドを構えながら、低速で移動しつつ射撃してくる。
ヘビーウェポン
ライトマシンガンで武装し弾幕を張ってくる兵科。まとまった弾薬のようなアイコンが目印。
ベテランクラス以上しか存在しない兵科でもあり、戦場で大きな脅威となる。
どの勢力でも背中に弱点の弾薬ポーチがあり、攻撃し続けると破裂し大ダメージ、一定時間大きな隙が生まれる。近付きすぎると飛び散る弾に当たってダメージを受けるので注意。
アウトキャスト、トゥルーサンズ共に、カバーから身を乗り出したり、歩きながら攻撃してくる。
トゥルーサンズのエリートクラスはなんと、ロケットランチャーのRPG-7を発射してくる
当然当たれば大ダメージ、弾速も早いため避けるのも至難。発射の兆候を見たら、すぐにカバーに隠れよう。
ライカーズはシールド付きのマシンガンを展開、要塞のように構え攻撃してくる。
タンク
大柄な体格で重武装の兵科。大きな弾丸のようなマークが目印。
エリートクラスのみ存在する。
移動速度はかなり遅いがトップクラスの耐久力を持っており、全身をアーマーで防護している為、どこか一点を集中攻撃してアーマーを破壊するまで一切のダメージを与えられない。
攻撃しながらゆっくりと近付いてくるが、リロードの間は完全に無防備になる。
トゥルーサンズはグレネードランチャーで武装、連続投射で大ダメージを与えてくる。
背中の弾薬箱を壊せばアーマー破壊+ショットガンに弱体化させられる。
ハイエナはライトマシンガンで武装している。
弾薬ベルトを切れば、大きな隙を晒す。
アウトキャストはスレッジハンマーで武装し、こちらに近接攻撃を仕掛けてくる。
一撃も重いため非常に危険だが、近づかれる前にアーマーを剥げればカモ。
ブラックタスクはミニガンで武装、さらに背中にHP回復のナノマシン発生装置を持つため、一気に削りきるか装置を壊さないと長期戦になる。
クリーナーズは前作同様射程の長い火炎放射器を持ち、火炎瓶も投擲してくる。右腰のグレネードポーチ、背中・左腰のボンベの3つが弱点なので比較的倒しやすい。
ライカーズはフラッシュライトを兼ね備えた大盾を構えながら、出血効果のあるネイルガンで攻撃してくる。
背中の酸素ボンベを破裂させると大きく隙を晒すため、そこが狙い目。
サポート
トゥルーサンズ、ハイエナ、ブラックタスクにのみ存在する兵科。
赤十字のような十字アイコンが目印。
倒れた仲間のもとに行き治療して蘇生させる能力を持つ。
放っておくとどんどん仲間を蘇生しジリ貧になること請け合いなので、基本的には最優先に排除しよう。
エリートクラスになると蘇生速度上昇、蘇生時のアーマー回復に加えボーナスHPも付与してくる。
更に蘇生対象は無人兵器以外すべてに適用される為、ネームドボスなどを蘇生された日には絶望を感じることだろう。
トゥルーサンズ、ハイエナは除細動器による近接蘇生をしてくる。
ブラックタスクは近接蘇生に加え、医療ドローンを飛ばし遠隔で蘇生してくる
イモビライザー
トゥルーサンズにのみ存在する兵科。
アサルトライフルに加え、近距離ではライオットフォームによるプレイヤーの行動阻害をしてくる。
背中のタンクを壊すとしばらく足止めできる。
スコーチャー
アウトキャストにのみ存在する兵科
クリーナーズのアサルト同様、火炎放射器で攻撃してくる。ただしこちらはアサルトライフルを所持していない。
クリーナーズ同様、背面のタンクを破壊し爆発させると大ダメージを与えることができる。
タンク破壊後はハンドガンで攻撃してくる。
ただしエリートクラスになると、タンクに火がついた時点でこちらに走ってくる。
当然爆発に巻き込まれればタダでは済まないので、攻撃やスキルで足止めしよう。
ネームド
主にミッションのラストや、懸賞金ミッションで出現する兵科。
俗に言うボス枠。
ネームドごとに兵科があり攻撃力、防御力ともに高く設定されており簡単には倒せない。
また固有ミッションや高難易度の賞金首となると、他勢力の装備やディビジョン側のスキルを使用してくることもあり大きな脅威となりうる。
(例 トゥルーサンズのタンクネームドがクリーナーズが使う火炎放射器で攻撃を浴びせてきたり、ライカーズのアサルトネームドがディビジョンのスキルであるケミランチャーを発射してきたりする)
ウォーハウンド
ブラックタスクにのみ存在する兵科。というか完全な無人兵器。
自立して縦横無尽にフィールドを駆け回り、多彩に攻撃してくる作中の難敵。
その動きはハウンド(猟犬)と称されてる通り、まさに犬。
装甲も固く、集中攻撃をしないと破壊は困難。
ただし無人兵器な為、電磁パルス攻撃などを食らうと大ダメージを与えられる。
ゲーム内ではブラックタスクのエンジニアが都市戦を想定して開発したものとされている。
現在はスナイパータイプ、ミニガンタイプ、グレネードタイプの3種類がおり、撃破時の反撃も三者三様である。
スナイパータイプは一撃が大きい大口径弾を発射してくる。
エリートクラスは三連射してくる。
撃破時は電磁パルスをばら撒き、SHDスキルや電子機器を使用不能にする。
ミニガンタイプはスキップするように跳ね回りながら、ミニガンを集中砲火してくる。
エリートクラスはその場に静止してオールレンジでミニガンをばら撒く攻撃が追加。
撃破時の爆発には出血効果がある。
グレネードタイプはミニガン同様跳ね回りながらグレネードを投擲してくる。
エリートクラスはグレネードにショック効果が付与される。
撃破時の爆発にはショック効果がある。
クワッドコプター
こちらもブラックタスクのみが保有する大型の無人航空兵器。つまるところ馬鹿デカい重武装ドローンである。作中では「マローダー級クワッドコプター」と呼ばれている。
ウォーハウンドとは比べ物にならない大きさを誇り、4枚のプロペラで空中を飛び回る。
戦闘態勢に入ると、チェーンガンによる制圧射撃と、大ダメージを与えてくるミサイルランチャーで攻撃してくる。
装甲もウォーハウンドより堅牢で、その戦闘能力はまさに空飛ぶ要塞。
弱点部位は、プロペラ部分と正面下部のカメラ。そしてジャマーEMPを命中させると攻撃を中断させることが可能。
プロペラを破壊すると機動力低下、カメラを破壊すると一時的に攻撃を妨害することができる。
とはいえほかの敵よりも圧倒的に強い為、装備が揃うまで喧嘩を売るのはやめたほうが賢明。
現在は空中偵察のアクティビティと、一部ミッションでのみ戦える。
用語
ドルインフル
ニューヨークで行われた「ブラック・フライデー」を境に突如ニューヨークを発生源として大流行したウイルス。名前に「インフル」とあるがインフルエンザウイルスでは無く、実際は天然痘ウイルスを人為的に遺伝子変異させ、致死率を大幅に向上させるように製造された亜種であることが判明している。
「ドル」はアメリカ紙幣の「$」を指し、紙幣にウイルス株を付着させ、それが流通することで感染を拡大させた事が判明している。
開発者はDr.ゴードン・アマーストという人物であり、世界をもっと自然に還すべきと考える危険思想の持ち主であり自身もドルインフルを開発した隠れ家で感染し、死亡している。
もっとも自身が生きるも死ぬも全て自然の摂理であり、自分が死ぬことも計画のうちであった可能性がある。
作中で回収できる音声データによればドルインフルはアメリカどころか地球全土に感染が拡大しつつあり世界中の国々が大混乱に陥っていることが報告されている。
ちなみに日本ではパンデミック発生後に食糧不足が起こりつつも漁業関係者などが団結し食糧供給をなんとか維持している状態とのこと。
ディビジョンエージェント
アメリカ合衆国が秘密裏に組織したスリーパーエージェント部隊「Strategic Homeland Division」、通称「ディビジョン」に所属するエージェントのこと。
表向きは一般人として活動しているが有事や非常呼集の際には最優先でエージェントとして活動することを義務づけられている。
「Inteligent System Analytic Computer」、通称「ISAC(アイザック)」と呼ばれる戦術支援AIによる情報支援や先進的なガジェット、装備を扱うことを許可されている上、治安回復や秩序維持の為ならばどの様な手段でもエージェント個人の裁量で行動してよいという権限も与えられており非常事態解決における切り札として位置づけられている。
エージェント全員にディビジョンエージェントの証である「SHDテック」という腕時計型の電子機器が与えられており、これを持つか否かでエージェントであるか判断ができる。
作戦基地
主人公、または主人公の協力者達の拠点となる場所。前作では大きな郵便局を改造していたが今作はホワイトハウスが作戦基地として機能している。
主人公が初めて訪れた際には人材も物資も不足している状況だったが、主人公が主要人物を救出したり物資を確保していく内に機能やシステムは回復していき、主人公へのバックアップも充実していく。
しかしマンハントイベント「炎の支配」終盤にてブラックタスクがホワイトハウスへ直接攻撃を開始するという非常事態が発生してしまう。
この時「2」主人公はマンハント最終ターゲットでありトゥルーサンズからブラックタスクへ合流した「ストーブパイプ」(本名ザカリー・ビーティー)を排除するためコニーアイランドへ急行していたが、主人公がストーブパイプに追いついたときには既に何者かによってストーブパイプが殺害されていた後だった。
これはナタリア・ソコロワが仕組んだ策略であった事が後に判明し、ソコロワに反抗的だったストーブパイプを始末し、その容疑をディビジョンへなすりつけブラックタスクへ合流した元トゥルーサンズ兵士の支持を集めるのと同時にホワイトハウスと「2」主人公を分断させる二段構えの作戦だったのである。
結果的にディビジョン側は前回のマンハントイベントでトゥルーサンズから離反しディビジョンへ参加したルイス隊長が殺され、そしてペンタゴンから回収した灌流バイオリアクターを奪われホワイトハウス人員にも大きな損害が出てしまうというディビジョン史上最大級の損害を受けてしまう・・・。
コントロールポイント
ワシントンDC各地に設営している中間拠点。大抵の場合敵勢力により占領されてしまっているが、奪還する事で武器や資材が確保できる資材部屋が開放される。
なおこの資材部屋はアイテムを入手して一定時間経過するとアイテムが再入手できる。
占拠している敵部隊を排除して市民軍へ増援を要請、その後現れる敵の増援とリーダーを全滅させることで制圧できる。
制圧した後はリスポーン拠点として機能し、弾薬補充も可能となる。
ローグエージェント
かつてディビジョンに所属し活動していたエージェントであるが、何らかの理由によりディビジョンから離反し敵対する事になった人員の通称。ローグエージェントの共通点として装備しているSHDテックのリングがオレンジ色から赤色に変化している。
「Rogue」(ならず者、悪党)の名の通りディビジョンからは指名手配犯の様な扱いとなっており多くのローグエージェントはディビジョンと敵対する組織や団体に所属している。
有料DLC「ウォーロード・オブ・ニューヨーク」ではローグエージェントに焦点を当てたストーリーが展開され、前作ではついに決着が付けられなかったアーロン・キーナーとも対峙する事になる。
「ウォーロード・オブ・ニューヨーク」では前作で暗躍し行方をくらましていたアーロン・キーナーと彼が従えるローグエージェントであるジェームズ・ドラゴフ、ヴィヴィアン・コンリー、ハビエル・カジカ、テオ・パーネルらとの戦いが描かれている。
キーナーは自身が拉致したロシア人科学者のヴィタリー・チェルネンコに半ば脅迫する形でドルインフルウイルス以上に強力な「エクリプス・ウイルス」の開発に当たらせており、エクリプス・ウイルスの拡散阻止の為にエージェントは奔走することになる。
マンハントイベント
有料DLC「ウォーロード・オブ・ニューヨーク」を購入し、キーナーを撃破した直後からプレイ可能になるゲームモードである。
プレイヤーはディビジョンに攻撃を計画している4人の敵勢力幹部とそれを束ねる1人のリーダーを討伐すべく懸賞金、コントロールポイント制圧、メインミッション遂行などを行い敵勢力幹部、最終的には敵勢力リーダーを撃破する。という流れである。
この流れは「ウォーロード・オブ・ニューヨーク」を開始して始まるキーナー追跡のシステムをそのまま流用しておりターゲットが変更されているだけである。
マンハントイベント「ヒドゥンアライアンス」からはターゲットが出現するまでに遂行する任務数が大幅に削減されておりより手軽にプレイ可能となった。
カウントダウン
タイトルアップデート15及びマンハントイベント「ヒドゥンアライアンス」開催と同時に実装されたPvEイベント。最大8人のディビジョンエージェントで協力し任務を遂行していくゲームモードである。
任務遂行の制限時間が15分+エージェント回収用の4分とやや短めであり、その制限時間の中で多くの敵NPCの猛攻を凌ぎながら「VIPを護衛する」「システムをハッキングする」などの任務を達成する形となる。
具体的には、まずエージェントチームは3つある任務の内、2つ以上をクリアして開放されるメイン目標を遂行、完了しエージェント回収地点まで移動し回収要請を行い脱出するという流れになる。しかし回収地点や道中にはブラックタスクやハンターが大勢おり一筋縄ではいかない。
そのうえカウントダウン開始時は敵に3つのカウンターメジャーバフが付与されており、これはマップのどこかにある解除装置を作動すればそのゲーム中は敵のバフを無力化した上に更にプレイヤー側にバフが付与される。
ちなみに解除装置はマップから確認できるが、装置の近くには本作屈指の強敵である「ハンター」がうろついており危険である。
現在は敵勢力に侵攻され不安定化した原子力発電所を制圧、奪還し発電システムを正常化するというシナリオでプレイ可能。
ディセント
マンハントイベント「折れた翼」で実装された常設PvEイベント。
主人公らディビジョンエージェントはアメリカ国家安全保障局が密かに開発していた戦闘シミュレーション施設「ディセント」に潜入し、様々なシチュエーションでの戦闘シミュレーションを遂行していく、というストーリーとなっている。
最終的にはシミュレーションシステム内部に存在する「ネメシス」という戦闘シミュレーションプログラムを撃破することが目的となる。
なおネメシスを撃破してもシミュレーションは無限に続行することが可能であり、登場する敵も進行度に応じて強化されていく。
シミュレーションではSHDテックが使用不能なシステムになっている為、ディセント内部での戦闘では全ての装備、武器、スキル、タレントが撤廃されレベル1同然での状態でスタートとなる。
その代わり、シミュレーションをこなす度にランダムで提示されるいくつかのタレントの内1つを選択して取得する事が可能で、プレイヤーそのものに武器や防具のタレントが付与される形になる。
具体的にはディセントを開始した直後にランダムで提示される武器とスキルを1つずつ選択し、それを利用して戦闘を行い、1回の戦闘を終えるごとに提示される「攻撃」「防御」「スキル」のいずれかのタレントを取得してプレイヤーを強化していく。これらは4回のシミュレーションで「1ループ」となっており、ループが進むにつれネメシスが登場するためのヒートゲージが最大値の100%になるまで上昇していく。
ヒートゲージは「イージー」「ミディアム」「ハード」の三種類の難易度で上昇する度合いが変わっており
例えば難易度「ハード」はヒートゲージ上昇度が低く、ネメシス戦までのシミュレーション回数が多いためネメシス戦前に多くのタレントを用意できるが当然シミュレーション難易度は高い。
逆に「イージー」はシミュレーションそのものの難易度は低いが上昇度が高いためネメシス戦到達までが速いため用意できるタレントの数が少なくなってしまう。
なおどの種類のタレントが得られるかはシミュレーション選択時の色とその数で判断できる。例えば「攻撃タレント」を意味する「赤色」が1つ、「防御タレント」を意味する「青色」が2つと表示されている場合には攻撃タレントが1つ、防御タレントが2つの計3つのタレントいずれかが提示される。という具合になる。
なおシミュレーション途中で死亡してしまってもデメリットは無く、シミュレーションで得られるポイントを消費して購入できるアップグレードでプレイヤーを強化した上で再挑戦できる。というよりも全く強化していない状態でのネメシス撃破は相当難易度が高い模様でこれらアップグレードを利用してようやく対等に戦えるように調整されている可能性がある。
DC-62
アメリカ政府がドルインフルへの対抗策として開発した抗ウイルス剤であるが、低温に晒されることで逆に致死的な有毒性を持つことが判明している。
ダークゾーンにて放棄されている黄色の粉末がこのDC-62でありトゥルーサンズはこの毒性を利用して砲弾にDC-62を仕込んで発射し、着弾地点を汚染する化学兵器として利用したことで生存者のコミュニティであったキャッスルを壊滅に追いやっている。
登場人物
主人公
本作の主人公。ドルインフルによる混乱を収めるべく行動しているディビジョンエージェントの一人。アメリカのとあるコミュニティで生存者達を助けていたところ、本作冒頭で全SHDネットワークが突如ダウンするという異常事態が発生し、その直後ISACが救難座標にワシントンD.Cを示した事で事態の解決の為にワシントンD.Cへ赴く事になる。
本作の主人公も前作と同じく一切セリフが無いタイプの主人公である。
因みに前作主人公とは別人である。
アラニ・ケルソ
主人公よりも先にワシントンで行動していたディビジョンエージェントの女性。
米国陸軍レンジャースクールを女性で初めて修了したという経歴を持ち、その後CIAに所属。
その際にディビジョンにスカウトされ教官を務めた後に自身も前線で行動するようになった。
普段は冷静で思慮深いベテランという印象だが、ハイエナなどの無法者には厳しく「皆殺しにしてやって」と言い放つなどなかなか過激な事も言う事がある。
マニー・オルテガ
JTFに所属し、本作では主人公の情報支援や作戦指揮を行う男性。ホワイトハウス全体の指揮も担当しており周囲からの信頼も厚い人物でもある。
拠点であったホワイトハウスが襲撃され、救援を求めていたところ主人公らが駆けつけ事なきを得てその後共に作戦に従事するようになる。
シンディ・マカリスター
マニーと同様ホワイトハウスで活動するJTF隊員の女性。ドローンオペレーターを担当しており作戦中に敵部隊の動きや動向調査を行っている。
余談だが本作が発売されてしばらくは「ドローンオペレーター」という名前で登場しており「シンディ・マカリスター」という名前にはその後しばらく経過してから変更されている。
オデッサ・ソイヤー
生存者コミュニティ「シアター」を統括している女性。
かつてディビジョンエージェントとして行動していた過去を持つが、過去の作戦で夫を亡くし自身も片足を失った事で現在は引退している。
シアターではエージェント時代に培った戦闘技術や自衛方法をコミュニティの生存者達に教えている。
現役時代の人脈は広かったようであり、バードン・シェーファーからブラックタスクへスカウトを受けているが断っている。
実の娘であるエレノア・ソイヤーと共にシアターで生活しており、ハイエナ所属のメンバーと懇意になっていることに不安をつのらせている。
エミリーン・ショー
ドルインフルに感染し、生存した人間らで結成された集団「アウトキャスト」のリーダーを務める女性。
アウトブレイク以前は検察官をしていたが、娘のサバンナ・ショーがドルインフルに感染し、ロクな治療も受けられずに隔離施設内で死亡した事から、
感染者らに満足な対応をしないばかりか、感染者への差別や偏見を見て見ぬ振りしていた政府や体制側を激しく憎むようになり、政府への報復を誓う「アウトキャスト」を発足させた。
後に自分がドルインフルの無症候性キャリアである事が判明し、これを「天からの自身に正義を成させるための思し召し」と捉えるようになり自分の血液を利用したウイルス拡散作戦を計画している。
アントワン・リッジウェイ
民兵組織「トゥルーサンズ」総司令を務める黒人男性。かつてはJTFに所属していたが、満足にドルインフルに対応できず後手に回っていた政府を見限り、自身を慕う者や自身が投獄されていた軍刑務所からの脱走兵らといったメンバーでトゥルーサンズを創設した。
JTF在籍時代の階級は大佐であったがトゥルーサンズ発足後は将軍を名乗っている。
目的達成の為にはいかなる手段も講じるトゥルーサンズこそがアメリカを再建できると信じている。
旧体制政府に取って代わり、アウトブレイク後のアメリカを支配しようと考えている人物であり、かつての仲間であったJTFにも一切容赦しない姿勢を取っている。
ドルインフル感染者や感染者を擁護する者には敵意を見せ、感染者への物資提供や治療をしようとしていたJTFの医師を銃殺する映像記録も残されている。
その後ドルインフル感染者を許可なく射殺、処分した罪で軍事裁判で有罪とされ、軍刑務所に収監されていたがリッジウェイに同調した部下や収監されていた兵士らの手引きにより脱走に成功。その後前述した通りトゥルーサンズを結成した。
ピーター・アンダーソン
「2」主人公により倒されたトゥルーサンズ初代司令官であるアントワン・リッジウェイに代わり、現在のトゥルーサンズ全軍の指揮を担当している男性。
マンハントイベント「ヒドゥンアライアンス」にて初登場し、以前からブラックタスクとの提携を模索しておりナタリア・ソコロワとの関係を強化していた。
バードン・シェーファー
突如ワシントンに侵攻してきた武装組織「ブラックタスク」の実働部隊、通称「ブラックタスクスペシャルユニット(BTSU)」指揮官を務める男性。
副官を何名か連れてきており、コニー・アイランド遊園地やタイダルベイスンなどを前線基地にしている。
かつては自身もディビジョンエージェントだったらしいが、上官とおぼしき人物からブラックタスクに合流するように命令を受け、それ以降ブラックタスクチームの指揮を執っている。
エージェントのヘッドハンティングも行っているようであり、過去にはオデッサ・ソイヤーやコードネーム「ホーネット」のカーター・ルルーなどを勧誘している。
マンハントイベント「機密計画」では間接的にディビジョンを攻撃する為に各組織や団体に所属するローグエージェントらに武器や物資の支援を行っており、本イベントを進行する事でついにシェーファーと矛を交えることになる。
音声ログではディビジョンを間接的に妨害させるためディビジョンの敵対組織であるハイエナへの武器供与、物資援助を身元を秘匿した上で行っているがこれはハイエナへ賛同した故の行動ではなくハイエナにはアウトキャストほどの団結力や結束力も無ければトゥルーサンズほどの規律性や軍事力も無く、組織としては脆弱であり仮に反抗されてもブラックタスクの敵では無いと判断された為である。
ハイエナ側もハイエナ側で送り主不明の物資や武器が届いても「ハイエナの隠れファンからのプレゼント」程度の認識でしか無かったためブラックタスクの見識は間違っていないといえる。
アーロン・キーナー
前作にも登場したローグエージェントの男性。ニューヨークに派遣された第一波のディビジョンエージェントだったが、行動中にディビジョンという組織への不信が募り、やがて自身の野心の為に行動する道を選び複数の第一波エージェントらと共にLMB(ラストマンバタリオン)へ寝返った。
やがてドルインフルウイルスを自身の管理下に置き、自在に使用できる武器として利用する事を考えウイルス研究者のヴィタリー・チェルネンコを拉致し、LMBからも離反。
その後ドルインフルウイルスの作成者であるDr.ゴードン・アマーストの自室からドルインフル作成キットを入手し行方をくらました。
前作での登場はそれ以降途切れており、行方不明になっていたが、有料DLC「ウォーロード・オブ・ニューヨーク」では再びニューヨークに戻り暗躍していることが確認され、主人公らディビジョンチームは彼を追跡することになる。
キーナーが従えていた4人のローグエージェント達を倒し、キーナーがリバティ島にいる事を突き止めたディビジョンチーム。
チェルネンコに開発させた新型ウイルスである「エクリプス・ウイルス」を満載したミサイルの発射を阻止すべく死闘の末に主人公らディビジョンチームはついにキーナーを討ち取った。しかしキーナーは今際の際でありながら事態はまだ収束することは無いと不敵に言い放つ。
直後、キーナーが装着していた改造型SHDテックがブラックタスクの通信を傍受する。
傍受した通信では話していた人物はブラックタスク実働部隊の指揮官であるバードン・シェーファーと・・・
フェイ・ラウだった。
彼女はいつからかディビジョンを離反し、ブラックタスクに与していた事が明らかになる。
さらに二人の会話からキーナーが死亡する事は彼らの計画の一部である事も示唆されフェイもその後ブラックタスクと共に消息を絶った。
フェイ・ラウ
前作「Division」にて前作主人公と共にニューヨークで行動していた女性エージェント。
前作の冒頭で攻撃を受け負傷してしまったことで前線には出ていなかったが今作ではその傷も癒え、負傷した右目に眼帯を付けてクリーナーズの重装兵を撃破しているムービーが流れている。
ニューヨークにやってきた「2」主人公とケルソと共にアーロン・キーナーらを追跡していたが実は裏でブラックタスクと組んでいたことが判明し直後に消息を絶つ。
マンハントイベント「エンドオブウォッチ」で「2」主人公と激戦の末に敗れ、その遺体は回収され埋葬されている。
しかしマンハントイベント「ヒドゥンアライアンス」では密かにケルソに宛てたボイスメッセージを残しておりそこでディビジョンやケルソを裏切るような事をしてしまった事を詫びる内容が記録されていたことから本心からディビジョンを離脱した訳ではなく、真にディビジョンの為を思い、起こした行動であることが示唆されている。
2023年3月現在ではその真意は定かでは無いが今後の情報開示に注目したい。
ハンター
前作にも登場した目的、正体共に不明の謎の敵。ケブラーマスクやそれに準じたマスクを着用しており素顔が不明。
前作同様、戦闘時の動きや思考がNPCとは思えないほど異様に洗練されており対人戦さながらの動きをとる強敵であり回復スキルやこちらのSHDテックを使用不能にするEMPパルスなどを使用してくる。
本作では特定の場所で一定の手順を踏む事で出現させ、戦闘を行う事が可能であり、このことから「ハンター」は少なくとも複数人いることが確認されている。
これまでどの勢力にも属していないと思われていたがマンハントイベント「機密計画」で現れるハンターはバードン・シェーファーの命令に従っておりブラックタスクの関与も見られる。
なおこの際もボイスやセリフらしいセリフは無いが非常に不気味な吐息や人の声とは思えないほど低い声で笑うなど異常性をこれまで以上に感じる振る舞いが見られる。
ちなみにミッション中ではライカーズを手当り次第に殺して回っておりディビジョン以外の勢力にも牙を剥くなどより行動理念が不可解になっている。
ちなみに本作では「メメント」と呼ばれるエキゾチック装備(非常にレアでとりわけ強力な装備の総称)があり、なんと見た目が「多数のエージェントウォッチ(SHDテック)」と「トマホーク」が取り付けられているものである。
そして装備の解説文には
『「監視し、狩り、回収する者たちから奪い去った。奴らの影しか残らなくなるまで、徹底的に。その役目を終える今、次はお前の番かもな」 - 著者不明』
とだけあり、ハンターの装備の一つなのではないかという見方が強い。
ナタリア・ソコロワ
ブラックタスク実働部隊の司令官でもあり、後にブラックタスクの創設者であることが判明した女性。シェーファーがディビジョンに拘束されている現在、ブラックタスク全軍の指揮を執っている。
以前から音声ログのみで登場していたがマンハントイベント「ヒドゥンアライアンス」「力の代償」からより活動や言動がより詳細に描かれるようになり、「カルヴィン・マクマナス」なる人物となにか大きな作戦や計画を遂行している様子であること、「ハンター」に関する何らかの情報や詳細を知っていると見られている。
現在はトゥルーサンズ二代目総司令官であるピーター・アンダーソン将軍と彼が率いるトゥルーサンズを傘下に収め今やブラックタスクはディビジョン史上最大級の戦力を保持する組織となっておりディビジョンに対する最大の敵対勢力と化した。
登場する勢力
ディビジョン
主人公らが所属する組織にして、アメリカ合衆国再建の鍵となるスリーパーエージェント部隊。
隊員は表向きは一般市民として生活しているが、有事の際には最優先で任務に当たる事を義務付けられている。
大統領令51号、通称「ディレクティブ51」により強力な権限が付与されておりアメリカ合衆国復興のためにあらゆる判断や指揮、方法を独断で取る事が許可されている。
人工知能「ISAC(Intelligent System Analytic Computerの略)」による強力な情報支援やバックアップの恩恵を受けることができ、先進的技術を多用したガジェット、装備を扱う。
しかしエージェントの中にはディビジョンに対して敵対行動を取る者や裏切りを行う者もおり、そうした反逆者は「ローグエージェント」と呼ばれる。
市民軍
荒廃したワシントンD.Cで生存している市民らで結成された自衛組織。主に自分達のコミュニティの防衛や他勢力への抵抗を目的としている。ディビジョンとは協力関係にあり、ディビジョンは武器や装備を提供し、市民軍はディビジョンの援護を行うこともある。
コントロールポイントを制圧するために必要であり、フレアを打ち上げることで市民軍へ援護を要請できる。
JTF
警察や消防などの人員で構成された公的組織。Joint Task Forceの略。
パンデミック発生当初からアメリカの治安維持や復興活動に奔走しているが後手に回る場面が多くディビジョンに助けられることも多い。
ただ中にはこうしたJTFに対して失望を抱いた一部の急進派や過激化のJTF兵士などが離反し、「トゥルーサンズ」を結成し、JTFと敵対するようになる
ハイエナ
前作での「暴徒」に相当するディビジョンの敵対組織。
パンデミックにより統制を失ったワシントンDCでは混乱に乗じた窃盗、暴行、殺人、略奪などを行うギャング、犯罪分子のグループが乱立し抗争が絶えなかったが、アウトキャストやトゥルーサンズといった新興勢力も勃興している状況から各ギャングや派閥のボスやリーダー、有力者らが互いに同盟関係を結び、生まれた組織が「ハイエナ」であり言わばワシントン中の犯罪分子連合といった組織になる。
作中などからのデータでは以前の生活に戻る事を絶望している節があり、先を見て行動するよりも気ままに略奪、殺害、暴行などを行い一時の楽しみを享受する刹那主義的な組織としても描かれている。
「スパイス」と呼ばれる粉末状の麻薬製造も行っており、作中やハイエナの突撃兵らはこれを使用している。
ハイエナの行動方針や意思決定は同盟した各ギャング組織のリーダーや有力者のみで構成された「評議会」という機関の決議により決定される。そのため特定の人物が指揮を下している訳では無く明確なリーダーや指導者は存在しない。
大型イベントセンターのディストリクトユニオンアリーナを本拠地にしており、「評議会」の本部も置かれている。
アウトキャスト
かつてドルインフルに感染し、連行された隔離エリア内の劣悪な環境で生き延びた者達が組織した団体。隔離エリアだったルーズベルト島を本拠地としており、エミリーン・ショーという女性がリーダーを務めている。
ドルインフルに苦しむ自分達を隔離エリア内に置き去りにした上に、何ら支援や助けを寄越さなかった政府やJTFを憎んでおり復讐するために活動している。
作中では政府の人間やそれに準ずる人間以外にも「隔離エリアの設計担当だった」「隔離エリアで苦しむ人々を見て見ぬふりをした」という理由だけでそこまで関係の無い人間や民間人にまで攻撃をしている描写がありアウトキャストの攻撃対象は拡大し続けている。
「アウトキャスト」という言葉自体、「のけもの、仲間はずれ」という意味があり自分達を「見捨てられた者たち」と考えている。
エミリーンのカリスマ性と彼女の敵への報復心の強さにより統率されたある種のカルト集団でもあり、メンバーのエミリーンへの忠誠心は異様に高い。その他アウトキャストが支配する地域やエリアには黄色い進入禁止テープとそれでくくりつけられたガラスの破片のようなもので作られたオブジェがあり「ここはアウトキャストのテリトリーだ」という警告代わりに使われている
ルーズベルト島がディビジョンによって制圧された後はエミリーンと生存した人員らは司令部をマニング国立動物園へ移している。
元州兵、警察官などの体制側の人間が参加し、感染者らには基本的に殺害を行うことを是とするトゥルーサンズとは特に犬猿の仲であり作中のテープやエコーでもアウトキャストとトゥルーサンズが衝突する場面が多くみられる。
マンハントイベント「キーナーの遺産」ではアーロン・キーナーが遺したエクリプス・ウイルスを手に入れキーナーの遺志を継ごうと画策しているローグエージェント「カーター・ルルー」(コードネーム ホーネット)一派とアウトキャストが結託しておりエクリプス・ウイルスによる攻撃を計画していた。
因みにカーター・ルルーは前作で既に登場しており、ロシア大使館でのミッションで「ホーネット」というモブのネームド敵NPCとして登場していた。その際に主人公らに倒された筈だったが実は生きており、その後アーロン・キーナーによって助けられている。その際にキーナーに恩義を感じるようになり彼を妄信するようになった。
トゥルーサンズ
JTFから離脱した急進派の兵士やその同調者達が発足させた民兵組織。「True Sons」と書く。
アメリカ合衆国議会議事堂、通称「キャピトル・ビル」を総司令部とし、総司令官を元JTFオフィサーであるアントワン・リッジウェイ将軍が担当している。
ワシントンD.Cを武力で制圧し支配することを目的にしており、アメリカ合衆国の統治を目論んでいる。ブラックタスクの次に軍事力に秀でた組織であり、ブラックタスク調査班の報告でも「火力と縄張りの広さではワシントンを支配してる」と言わしめるほど。
所属している兵士らは実戦経験者ばかりというわけでは無くかつて警察官だった者や州兵などが多く一応訓練はしているものの戦闘経験は多いわけではない。
しかし組織内の規律や統制はかつてのアメリカ正規軍と遜色無いほどの厳しさであり、武器や火力、連携も侮れないものがありディビジョンにとっても脅威の1つであることには変わりない。
ドルインフル感染者を非常に排他的に見ており、彼らへの援助は一切認めていない。
その姿勢からアウトキャストとは非常に相性が悪く互いを蛇蝎の如く憎悪している。
有料DLC「ウォーロード・オブ・ニューヨーク」シーズン9「ヒドゥンアライアンス」ではリッジウェイ亡き後、リッジウェイの部下であり戦略担当だったアンダーソン将軍が新たにトゥルーサンズ総司令を拝命し彼の部下であるルイス隊長率いるチームがマンハント対象になる。彼らはトゥルーサンズ残党をまとめ上げディビジョンへの反抗を企図している模様であり、エージェントらはこれらの脅威に対処しなくてはいけない。
その他支配下に存在する生存者のコミュニティに対して警護や用心棒の様な業務をしているらしく、作中で回収できる音声データではトゥルーサンズへの「税」の支払いが遅延しているコミュニティに対して脅迫じみた催促を行っている。
動画データやPVではこの「税」や「対価」の支払いができなかった市民などを拉致し奴隷の様にこき使ったり、他のコミュニティへの見せしめに処刑している場面が見られる。
ブラックタスク
ディビジョンを含むワシントンDCの全勢力の殲滅を目論む詳細不明の武装組織。
民兵組織であるトゥルーサンズとは違い、全員が実戦を経験した現役軍人であり豊富な装備と最新設備、巧みな連携と作戦能力を持つ極めて危険な組織である。
ディビジョンがハイエナ、アウトキャスト、トゥルーサンズを掃討した直後から行動を開始し、瞬く間にワシントンDCのほぼ全域を制圧してしまう。
現在のところ真の目的、及びリーダーや指導者といった人物は不明。
現在も多数の人員と最新兵器、武器をワシントンDCに移動させ、大規模な軍事作戦を展開しようとしている。
バックには政財界にも顔が利くとされる大物の人物がいるようであり、その影響力は計り知れない。
前作の敵対勢力
前作「Division」に登場した「クリーナーズ」、「ライカーズ」、「ラスト・マン・バタリオン(LMB)」のいずれも指導者やリーダーがディビジョンエージェントにより倒されている事から統制を失い、もはや影響力の無い残党同然であるとロイ・ベニテスの報告で判明する。
有料DLC「ウォーロード・オブ・ニューヨーク」のPVにてLMBの装備を持った人員や兵士がJTF側の兵士で戦闘している場面があり、LMBはJTFや政府側に吸収されたと推測される。
クリーナーズ
前作「Division」にも登場し、アウトブレイク収束とウイルス撲滅を目標に活動している組織。しかし活動内容は汚染エリア、ドルインフル感染者を生死問わず焼却処分するという過激なものであり文字通り街を火の海にする勢いで活動していた。
リーダーであったジョー・フェロが前作主人公に倒されたことでさらに活動内容が過激化し、化学兵器にも手を出し始めているとローズが報告している音声ログがある。
その後、フェロの思想に共感したローグエージェント、「ヴィヴィアン・コンリー」が新リーダーに収まり座礁したタンカー船を拠点にした上で組織の再建を目論んでいたがアーロン・キーナーの行方を追う「2」主人公らとの戦いの末に死亡。リーダーを再び失う事となったが今度はコードネーム「ジュピター」ことモリー・ヘンダーソン率いるローグエージェントチームに協力することになり活動を継続している模様。
ライカーズ
クリーナーズ同様前作から続投している組織。ライカーズ島刑務所出身の重犯罪者で構成された組織であり思想や大義名分という物は無くどちらかというとハイエナに近い体質の組織である。
恐怖政治でライカーズを統率していたボスのララエ・バレットもまた前作主人公により始末され組織としての統制を失ったままでいたが、バレットと違いメンバー全員を「家族」として扱うローグエージェント、「ジェームズ・ドラゴフ」がライカーズのボスとなったことで活動を再開。
ウォール街の金融証券取引所の一帯を根城にしていたが「2」主人公らの攻撃でメンバーの多くを失い、自身もまた敗れていった。
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バイオハザードシリーズ:同じようにウィルス禍の発生したゲームで、バイオハザードの25周年記念の一環でコラボを行っている。