てめえ達は今からこの方をヤッつけに行って下ちい
トラ星人
特徴:トラ、動物ッぽい、くさい
好きなもの:肉
口癖:うがーッ
概要
主人公大樹が東京チームに参加して三度目のミッション、和泉と西が東京チームに参加して二度目のミッションで東京チームの標的となった星人。動物園に潜伏する大量の動物型異星人達の総ボス。
骨格や毛皮の模様などから一見するとトラそのものだが、その体躯はトラとは比較にならないほど巨大。作中では「サイくらいの大きさ」と例えられており、GANTZバイクと同等かそれ以上に大きく、人間の頭を丸呑みできるほど。
トラにそっくりだがトラに擬態した高知能型の異星人のため、普通に人語を話し、同族同士だけでなく人間とコミュニケーションを取ることも可能(当然、友好的ではないが)。喋る際には、落ち着いた口調で地の底に轟くような低い声を上げる。
性格は好戦的かつ理性的。GANTZメンバーに殺された同胞の敵討ちの為に戦う。見た目に反して、戦闘は猪突猛進なものではなく、相手の死角を狙ったり、フェイントを織り交ぜながら戦う戦士気質な立ち回りで敵を追い詰める。
戦闘能力
大量の星人集団の総ボス、同ミッションでGANTZメンバーが2~30人ほど招集されたことからわかる通り、高得点の強敵。点数稼ぎの為に積極的に敵を討伐する明里、明里のサポートをする大樹、とにかく星人を倒したい和泉や西が動物園各所で戦い続けたことでトラ星人編での被害自体は少なかった。しかし、正面戦闘や不意打ちをものともせず、戦いの中で進化と再生を繰り返すトラ星人には流石の明里や和泉でも決め手に欠けていた。
- 第一形態
トラ星人が擬態していたトラの状態から、戦闘態勢に入って進化した姿。後ろ脚が細長く(とは言っても人間以上に太いが)、胴体は逆三角形に肥大化し、俊敏な二束歩行で移動して敵を追い詰める。
特筆すべきは、そのスピード。バトル漫画のように風を纏い一瞬で消えるようなスピードと轟音で走る。その速さはXガンのロックオン機能をスピードのみで振り切ってエラー状態にするほど。
そのスピードに見合った動体視力と肉体も有しており、ロックオンを使わないXガンの銃撃には空中や移動中に身をよじって回避し、ソードの斬撃には筋肉を硬直させて刃を受け止めダメージを最小限に抑える。また、肩や頭部をXガンで吹き飛ばされ、心臓をソードで貫かれても即死するどころかそのまま戦い続ける様子から、痛みやダメージそのものに対しての耐性が非常に高い。
- 第二形態
和泉との正面戦闘と西の不意打ちによってダメージを蓄積したトラ星人は、欠損した肉体を歪に再生させ、更に仲間の死体と、自らトラ星人に取り込まれる為に集まる他の星人たちを吸収して不定形に変態を繰り返していく。脚は三対に増え、背中からは無数の触手が生え、その体躯はビル大にまで肥大化し尚も巨大化と変態を続ける。肉体も第一形態とは比べ物にならないほどに強化され、XガンやXショットガンの銃撃がかすり傷程度にしかならず、ソードから受けた斬撃には傷を負わないどころか逆に刃をへし折った。また明里にYガンを撃ち込まれた際には(サイズ的に片足を拘束する程度にしかならないが)一瞬でアンカーをワイヤーごと引きちぎる。この形態のもっとも恐ろしいのは、ビル大にまで巨大化したトラ星人が、第一形態と遜色ない機動力を有していること。ビル程の大きなトラ星人が轟音と共に超速で移動し、宙を飛んで空から降ってくる様はさながら「悪夢」そのものである。
点数
原作者の発言と作中の描写から、
・100点のボスを討伐してクリアになった場合
・100点のボス以外を討伐してクリアになった場合
ではリザルトの点数が変わる。
前者の場合はたとえ、持ち点+100点ボス討伐得点+その他の得点で合計点が100点を超えた場合でもリザルトでは端数が切り捨てられて「100点」表示となる。
・ぬらりひょん編の加藤勝 → 持ち点0点+100点ボス討伐得点+その他妖怪型の星人=100点
・はんぎょじん星人編の池上季美子 → 持ち点0点+100点ボス討伐得点+その他星人=100点
・ひょうほん星人編の橿原大樹 → 持ち点40点+100点ボス討伐得点=100点
後者はたとえ、持ち点+星人討伐得点で合計得点が100点を超える場合でも端数を含めた100点以上の点数がリザルト画面に表示される。
・オニ星人編の玄野 → 持ち点58点+星人討伐得点=135点
・オニ星人編の和泉 → 持ち点56点+星人討伐得点=126点
・オニ星人編の風 → 持ち点5点+星人討伐得点=115
・オニ星人編のレイカ → 持ち点0点+星人討伐得点=102点
・オニ星人編のおっちゃん → 持ち点5点+星人討伐得点=100点
・オニ星人編の坂田 → 持ち点11点+星人討伐得点=105点
・ダビデ星人編の西 → 持ち点75点+星人討伐得点=102点
・ダビデ星人編のレイカ → 持ち点2点+星人討伐得点=101点
神功明里の持ち点が83点であり、ボス星人とその仲間を多数討伐した神功明里がトラ星人編で17点しか獲得していないのはありえない点(前ミッションのボスは単体で16点であった)、トラ星人編でボスと多数の星人を討伐した彼女のリザルトが100点のキリ番であったことから、トラ星人の点数は100点であったか可能性が高い。
絶望の始まり
長年戦ってきた神功明里をして、その無茶苦茶な強さに「ありえないし...」と言わしめたトラ星人だったが、戦闘に長けた明里や和泉や、機転を利かせた大樹の奮闘もあってか同ミッションでの死者はほとんど出ることはなく、明里の訓練を受けたメンバーや指示に従ってスーツを着用していたメンバーは全員が生還する。100点を獲得した明里は遂に恋人の汐原懐里を復活させ、一同は一時的とは言え、部屋から解放されると安堵する。
しかし...
「あーたーらしいー朝が来た 希望の朝だ♪...」
本来開くはずの部屋の扉が開かず不安に陥るメンバーたちを更に陥れるように部屋中に鳴り響く「ミッション開始の音楽」。画面に映し出されるターゲット。緊急ミッションの内容は、たった一体の星人の討伐。トラ星人を倒したメンバーへ、かつて明里に戦い方を教えた懐里が加わった東京チームにとっては一体の星人の討伐など、もはや朝飯前のミッションであるはず。
だが、復活者を祝福することも、メンバーの奮闘を労うことも、歓喜の雰囲気のまま物語が終わることも、GANTZは決して許さなかった。