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概要編集

本名はジョン・ドリトル。イギリスの『沼のほとりのパドルビー』のオクスンソープ通りに面した先祖代々の広大な土地を持つ屋敷に数多くの動物たちと住んでいる。


最初は人間の医者をしていたのだが、動物の多さに患者が寄り付かなくなる。その後英語などが話せるオウムのポリネシアから動物にも言葉があることを教えられ、動物語を習得。友人であるマシュー・マグの勧めで動物医となった。

哺乳類や鳥類、爬虫類などとも話せるが、作中ではまだ習得中の動物の言葉も多い。魚や貝類の言葉を『航海記』の頃に覚えたり、『月』の三部作では昆虫や植物の言葉も機械などを使いつつ理解できるようになった。なお、動物語は鳴き声だけでなく、尻尾などによるジェスチャーによるものもあるため、尻尾の場合はモーニングコートの裾で代用している。

それ以外に動物の共通文字の開発などもしており、動物向けの物語や過去の体験談などをまとめた雑誌や書籍を出版することもあった。


体型はころころとした超肥満型で、水泳が得意。ダンゴ鼻をしており、モデルはロフティングの実子とされる。パイプ煙草を愛用しフロックコートにシルクハット、ステッキ姿で登場する典型的英国紳士。ダーハム大学の医学博士号を取得している設定になっている。性格は温和だがいざと言う時の戦闘能力は高く、「航海記」における部族戦争をはじめとして、格闘する場面がいくつかある。毎年必ず研究と標本採集のための航海を行っていて、長期間に及ぶことも多い。優れたフルート奏者でもある。


一度決心すると、どんな困難が降りかかってこようともけして諦めず、希望を持って頑張り通し、ついに目標を達成してしまう冒険家の博物学者で、相手の言葉に理がある時はたとえ無学な子供であろうと、貧者であろうと尊重し、相手が間違っていれば国王であろうと怖気ずに進言する性格から、一般人からは紳士だけど風変わりと評判の先生である。


動物達の意志と権利を尊重し、キツネ狩りや闘牛を野蛮な行為と断じ、根絶させたがっていて、実際にイギリスの一地方でキツネ狩りを、また「カパ・ブランカ島」では闘牛を廃止させた。さらに動物を利用した営業行為の現状を虐待であると論じ、不衛生なペット屋から動物たちを救出したり、自ら理想的な動物園やサーカスを実現したりしてみせた。ただし、先生自身は家畜廃止論者ではなく、菜食主義者でもない。


当時の白人層の常識であった「未開の土人を、優れたキリスト教徒としてのイギリス人が教化する」という、植民地思想的な発言が多少見られるものの、ドリトル先生自身は、当時では珍しいほど、人種や階層などにはこだわらない人物として描かれている。彼の最も尊敬する博物学者ロング・アローは文盲のインディアンであり、また親しい友人、ジョリキンキ王国のカアブウブウ・バンポ王子はアフリカ黒人、マシュー・マグは英国の下層階級者で、窃盗で何回も投獄されているような、ペット用の屑肉を扱う御用聞きである。無学で貧しいスタビンズ少年も当初から「トミー君」や「坊や」ではなく「スタビンズ君」と呼び、子供扱いせず一人前の助手として扱っている。


一方、女性との付き合いは苦手で、細々した身の回りのことでとやかく言われることについていつもこぼしている。女性との交流はテオドシア・マグ夫人(マシューの奥さん)を除いてほとんどなく、妹からは絶縁されてしまっている。


また金銭については無頓着で研究や気の毒な動物たちのためにすぐ使ってしまい、広大な屋敷以外財産はなく、いくばくかの印税があるものの、あちこち付けが溜まっているという暮らしをしていたが、「ドリトル先生の動物園」で描かれる事件により莫大な財産を相続している。それ以外にも「サーカス」「キャラバン」でマシューら共々大金持ちになったとされているが、こちらは時系列がいつ頃の話なのか若干不明瞭となっている。


それでも楽しく幸福でいられるのは友人や動物達の協力のおかげであるという設定になっている。


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ドリトル先生物語

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