「どうせ、逃れられはしないのだから。永遠に、永遠に。」
概要
ゲーム「魔法使いと黒猫のウィズ」に登場するキャラクター。
英語版における名前の綴りは Hakua Deathscythe。
黒猫のウィズがリリースされた当初からクリスタルガチャに登場している、古参の精霊。
2015年3月31日にレジェンド進化した。
その後、2015年4月30日~2015年5月7日の間、ゴールデンウィーク限定精霊としてクリスタルガチャに登場。2016年6月に更なるLへの進化が可能になった。
リヴェータ・イレを主人公にした期間限定イベント「覇眼戦線」では本編に登場しないが、同イベントのキャラクター「ヤーボ・ブラックモア」のバックストーリーにて、<冥界の死神>として登場。<右目を持つゲー>と共に、事件の黒幕であることを匂わせる描写がなされていた。
続編にあたるイベント「覇眼戦線2 はじまりの眼」にてストーリーに登場、限定精霊としてガチャで登場した。ストーリーでは最終進化のイラストが採用されており、黒っぽい鎧、大きな鎌、灰色の髪、へそ出しが特徴。口調は敬語で、丁寧な喋り方をする。所属は冥界であるが、あらゆる異界に出没する。
ちなみに、死界の〈死喰〉、イザヴェリ・ヘイズと面識があるようだ。
覇眼戦線の異界において、魔法は亜人しか使えないことから、「キミ」が"別のところから来た"者であることに気づいた唯一の存在でもある。
なお、魔法使いと黒猫のウィズにおいて、死神と名称のつく精霊の種族は魔族であることが多いが、ハクアは全て戦士である。
ギンガ・カノンと因縁があるようだが……
第3回黒ウィズ精霊グランプリでは【女性精霊部門】第73位(403,375票)。
ちなみに、「覇眼戦線2」よりも前のストーリーではGW限定のイラストが採用されている。
CV.原由実(「覇眼戦線2」~)
バックストーリー
クリスタルガチャ版
いくつもの異界を自由に行き来し、咎人を冥府へ誘う断罪者--
冷酷な表情と直情的な正義を併せ持ち、
数々の異界を旅しながら、己が正義に忠実に、淡々と執行を行う。
その攻撃力は並の精霊で太刀打ちできるものではなく、
彼女の断罪を止められる者は事実上ないでしょう。
孤独な旅路の果てにたどり着くのは、安寧の地か、それとも……?
2015GWガチャ版
暗く深い、闇の気配が周囲に満ちた。漆黒の穴が宙空に開き、ゆっくりとそれは現れる。
巨大な鎌を携え、芳しい死の香りを引き連れて。
文献によれば、それは「咎人を狩る断罪者」であるとされている。
古くは天地創造の時代から、その断罪者は鎌を振るい続けてきたとされ──。
それに刈り取られた魂は、「冥界」という異界に永遠に縛り付けられるという。
……そこか。
ひどくゆっくりと、断罪者は歩き出した。焦る必要などなかったからだ。
獲物を逃したことなど一度もない。故に、逃れ得た者など一人も居ない。
確殺の意思を虚ろな目に宿しながら、断罪者──ハクア・デスサイスは手にした鎌を鳴らした。
異様な気配を感じた魔道士は、思わず木の陰に身を隠した。
彼は、見た目と反して数百年の時を生きている。
長命の種族であるというわけではない。人の身で、彼はそれだけの時を生きてきたのだ。
「老い」と「死」に並々ならぬ恐怖を抱いていた彼は、とある魔法に手を染める。
それは、「奪い」という外道の魔法。
健康で若い他人の体に、自らの精神を上書きする、人を人とも思わない禁断の秘術だった。
……だが、それも今日終わる。
…………。
死と闇が、その外道の影を踏んだからだ。
魔道士は、苦し紛れに精霊を召喚する。
だが、そんなものは断罪者にとって、何の障害にもならなかった。
こんなものが、なんだというのですか。
……見苦しい。
眉根を寄せ、静かな声で彼女は言う。
そして手にした鎌をゆるしと片手で廻し、その切っ先を外道に向けた。
切り裂かれた魔道士は、鎌が生んだ漆黒の軌跡に、魂ごと引きずり込まれていく。
断末魔の叫びすら上げる暇も無く、外道は暗澹たる裂け目の奥へと消えた。
その暗闇は冥界。断罪者が咎を狩る時にのみ片鱗を覗かせる、永遠に続く奈落。
──おそらくは、通常の人間ならば、目にするだけで正気を保てはしないだろう。
なぜならば、その奈落の奥ではまだ、彼女が切り捨てた者達が絶えず蠢いているのだから。
…………?
……ふと、裂け目が閉じる瞬間、煌々と灯る青い瞳が見えた気がした。
……居ましたね、そんな人間も。
昔を懐かしむような口ぶりではない。
どちらかといえば、全てに飽き飽きしたような、疲れきった言い様だった。
どうせ、逃れられはしないのだから。永遠に、永遠に。
そして、すぐに彼女は踵を返し、手にした鎌を地面に向ける。
ジワリと空気が重くなり、次の瞬間にはそこに漆黒の穴が開いた。
咎人を狩る断罪者は、そこへゆっくりと消えていく。
あとに残るのは、暗く深い、死と闇の残り香だけ。
覇眼戦線 外伝 ~ヤーボ編
……そろそろか。
なんとなく、そんな気がしていた。
グラン・ファランクス拠点──ヤーボの私室。
皆が寝静まり、夜が真の闇を連れてきた頃、
ヤーボは眠りもせず、部屋に立ち尽くしていた。
予感がしたのだ。
"彼女"が来る。そんな予感が。
果たして、その予感は正しかった。
……それで、進捗はいかがですか、ヤーボ。
女が、目の前に立っていた。
漆黒の衣を身に纏い、深い死の匂いをさせた女。
いつの間に現れたのかもわからない。
気がついたときには、目の前にいた。
そして──気がついてしまえば、その冷厳を極める存在感に、
全身から冷や汗を噴き出さずにはいられない。
順調です、何一つ問題はありません。
……多少の計画の変更はありますが。
計画の変更……?
イレの娘が、煌眼を発現させました。
……だから何だと言うのですか。
奴の眼は危険です。
我々の抱える覇眼ではすべて上書きされてしまう。
繰り返させないでいただきたい。
だから何だと言うのですか。
女が、手にした鎌を地面に向ける。
ジワリと空気が重くなり、
次の瞬間、そこに漆黒の穴が開いた。
光も心も勇気も慈悲も──
何もかもを呑み込むような、暗く、深い、穴が。
その穴そのものであるかのような声音で、女は告げる。
目覚めたならば、眠らせれば良い。
永遠に、永遠に。
……御意。
それ以外、どんな言葉を返しえただろう。
言ったときには、既に死の匂いと漆黒の穴は消え、
元の静謐な夜が戻ってきていた。
冷や汗でべったりと濡れた服が冷たい。
ヤーボは、恐る恐る、細く長い息を吐く。
つくづく無理難題を仰る方だ。
煌眼は本当に想定外の存在だというのに……。
──あの目。
赤く、夕日のような瞳。
しかしそれは黄昏の色。沈みゆく夕日の色だ。
その先にはすでに闇しかない。
あの時幼いリヴェータを始末さえしていれば、ここまで事態がこじれることもなかったものを。
土壇場での甘さは、父親譲りということか。
この手を汚すときが近いかもしれない、とヤーボは思った。
あの日の、あのときのように。
なんのためらいもない。
自分は、そうするために存在しているのだから。
すべては我が主……。
〈冥界の死神〉と、"右眼"を持つ"ゲー"のために。
ステータス
クリスタルガチャ版
- 最終進化:L 咎魂の断罪鎌 ハクア・デスサイス
- 属性:水
- 種族:戦士
- コスト:36
- 最大HP:2491
- 最大攻撃力:3301
- アンサースキル:黒き旋風のダージュ
5チェインで敵単体へのダメージアップ(450%)→敵単体へのダメージアップ(450%):レジェンドモード時
- スペシャルスキル:覇技・喰魂凍滅斬
<自己犠牲魔術>MAXHPの50%を使い敵全体へダメージ(260%⇒330%:レジェンドモード時)
GW2015限定版
- 最終進化:更なるL 誅戮の告別者 ハクア・デスサイス
- 属性:水・雷
- 種族:戦士
- コスト:52
- 最大HP:5388
- 最大攻撃力:3343
- アンサースキル:幻葬のアンセム
3チェインで水・雷属性の味方の攻撃力をアップ、複属性が雷属性だとさらにアップし、戦士はさらにアップ(30%/80%/110%⇒60%/110%/140%:レジェンドモード時)
- スペシャルスキル:惜しみなく惨禍を
<ブースト>8ターンの間、味方のMAXHPを毎ターン10%消費し、味方の攻撃力をアップ(150%→200%:レジェンドモード時)。さらに極稀にクリティカル
覇眼戦線2ver.
- 最終進化:L 咎よ惨禍に散れ ハクア・デスサイス
- 属性:水
- 種族:戦士
- コスト:47
- 最大HP:3165
- 最大攻撃力:5897
- アンサースキル:深く冥い闇の世界へ
4チェインで敵全体へ分散攻撃(450%⇒550%(レジェンドモード時)
- スペシャルスキル:支配と誅戮のファンタズマ
<割合削り>スキル反射を無視し、敵単体のHPを15%減少させる
→スキル反射を無視し、敵単体のHPを25%減少させる:レジェンドモード時
カノンとの関係
※イベント「覇眼戦線2 はじまりの眼」のネタバレを含みます。
「よもや同じ人間を2度殺す機会が訪れようとは――。」
かつて「剣聖」と呼ばれたギンガ・カノンを討ったのがハクアである。カノンのバックストーリーから人を斬りすぎたため彼女は殺されたようだ。
しかし冥界に囚われていたはずのカノンは蘇り、覇眼というある種の「呪い」を広げていく。「覇眼戦線」の元凶がカノンであり、ハクアはカノンが広げた覇眼を刈る為にリヴェータ・イレやルドヴィカ・ロアの元へ赴くことになる。
その後ついに彼女達は出会ったが、未だ決着はついていない。