片手もしくは両手で対象の(あるいは自分の)口を塞ぐ行為。
英語圏における「ハンドギャグ"handgag"」という単語は、「手を使った猿轡」という意味を持つ。
本行為の目的は、発声音量及び言葉の自由を即効的に奪うことである。
本行為が行われるシチュエーションは以下。
①対話相手が第三者に聞かれては都合の悪い発言を封じる。
→防声の持続性より即効性と意思表示が主目的であり、必ずしも対象が制圧されている訳ではない。
②性行為中の喘ぎ声を封じる。
→主に男性から女性に対して行われる。声を封じる以外にも、口元に直接手を触れる、触れられることにより双方の性的興奮を高めるといった目的もある。
③誘拐や強姦等で対象の悲鳴や助けを求める声を封じる。
→ハンドギャグをされる対象が制圧されている前提で、防声の即効性および一定の持続性を求められる。①②の場合より暴力的に行われる。
多くの場合は唇を動かすこともままならない程の強さで鼻まで塞がれ、発声の一切が遮蔽される。
監禁など、持続的に発声を封じる場合に施される猿轡の前段階として行われる。
④窒息させる。
主に格闘技におけるグラップリングのテクニックとして行われる。
また、窒息というフェティシズムを持つ者がプレイの一環として、過激な場合は殺害を
目的として行う場合もある。
Q.③、④のような状況の被害にあった場合どうしたらいい?
◇間違った対処法◇
1.舐める→特に強姦目的の場合逆効果である。後にその口を男性器で弄ぼうとしているような相手が手に唾液が付着する程度のことを嫌がるはずがない。
2.噛みつく→実際には唇と頬に圧着する手を押しのけ、噛みつく余裕など無い。その余裕があったら大声を出せているはずである。仮に成功したとしても、周囲に自らの危機を知らせることはできず、主に逆上され何をされるかわからない。
◇正しい対処法◇
①よく紹介されている護身方法として「小指を外側に引っ張る」というものがある。
手が自由ならば即座に行い、口を塞いでいる手が緩んだ瞬間に大声を上げるのが
良い。
②「抵抗しない」というのも一つの対処法である。
自身が完全に制圧されていると感じた場合は、抑えられている顎と頬、唇の力を抜き、全身を脱力させるとよい。
服従の意思を見せれば口を塞ぐ手の力も自然と弱まるので、その間に呼吸を
整えるべきである。
現在進行形で強姦されているとしても、貞操は命に代えがたい。
【注意事項】
ハンドギャグは唇に手を触れることとなる故、「手に無理やりキスをさせる」のと同義である。
その為、相手の同意無く行うことは「セクシャルハラスメント」に該当する。
例えば恋人でも無い、好きでも無い男性に唇を触られた女性は何を感じるか、考えてみてほしい。間違いなく嫌悪感を抱くだろう。
言うまでもないが見ず知らずの相手に行えば犯罪となり、仮にならなかったとしても変質者確定である。プレイの一環としてどうしてもしたい場合は仲のいい友達や恋人と、同意の下行うのが良い。また、前述のように窒息事故などにも十分に注意が必要である。それが出来なければ妄想の中だけに留めておくべきである。