解説
『はてしない物語』の主人公。
イニシャルはBBB。
現実世界に住む、本を読んだり、物語を作るのが好きな少年。
一方で、デブでチーズ色をした肌、X脚という外見、のろまで、一度留年をしており、いつもいじめに遭っていると、とても主人公としては魅力のない人物。
母の死をきっかけに、父親とも溝ができている。
活躍
ある日、いじめっ子に追いかけられて逃げる中、カール・コンラート・コレアンダーが営む古本屋に逃げ込み、店内にあった「はてしない物語」という本を見つけ、こっそり持ち出してしまう。
それを読んだバスチアンは緻密で壮大なストーリーに魅了されるが、作中でファンタージェン国の女王・幼ごころの君が「はてしない物語」を読み始め、そこにバスチアン自身の動向が記されていることから、現実世界と本の中の物語がつながっていることが発覚。
バスチアンは幼ごころの君に「月の子(モンデンキント)」という名前を授け、本の世界に飛び込み、持ち前の想像力と女王から授かった秘宝「アウリン」の力で、崩壊するファンタージェンを新たに作り直す。
新たに創造されたファンタージェンに入り込んだバスチアンは、英雄アトレーユなどと交流を深めて楽しい時間を過ごすとともに、アウリンの力で最強の力を持った美男子へ変わる。だが、欲望のままにアウリンの力を使い続けた結果、現実世界での記憶を少しずつなくしてしまう。
自制が利かなくなったバスチアンは女魔術師サイーデにそそのかされ、ファンタージェンの王になろうとする。アトレーユたちにそれを止められそうになったバスチアンは彼らを追放し、遂に王座に就くが、戴冠式にアトレーユ率いる反乱軍が押し寄せ、戦争となる。
敗走するアトレーユたちを追う中で、「元帝王の都」に辿り着くと、そこにはバスチアン同様に現実世界からファンタージェンに訪れて救世主となり、アウリンで願いを叶え続けた結果、すべての記憶をなくして廃人となった「元・救世主」たちがいた。
自分のしてきたことが間違いだと悟ったバスチアンは、残り少ない記憶を守りながら、現実世界に戻るための旅を始める。
そうして、目的地までたどり着いたが、自分の名前以外はすっかり忘れてしまい、自分が何のためにそこにいるのかもわからなくなってしまう。だが、アトレーユたちの助力によって、無事に現実世界へ帰還する。
怒涛の経験を果たしたバスチアンは、父親との関係を修復するとともに、カールに本を盗んだことを詫びる。
映画版
演:バレット・オリバー(1)、ジョナサン・ブランディス(2)、ジェイソン・ジェームズ・リクター(3)
実写版である『ネバーエンディングストーリー』では、いじめられっ子ではあるが、普通の外見で、ゲーム好きな少年に変更されている。
原作をベースにしたストーリーは『2』で終わっており、『3』では父親の再婚によって義理の妹ができた高校生に成長している。