概要
レヴィン教で信仰されている人間を創った双頭の神竜「レヴィアビヒモ」であり、世界を創造した神の一柱とされている。
またレヴィアの弟神とも。
姉と同じく透明な髪と肌を持った美しい姿をしていたが、創造神シックルによって姉と共に双頭の竜の姿にされ、その腹いせとしてまだ創りかけだった世界のあちこちを破壊して回ったため、方舟に封印され、のちの魔道王国レヴィアンタとなる地で眠りについた。
時が経ってから自分達と交信できる人間がいると知り、それを利用して自分達が世界に現界するための器を手に入れるために神託を告げ、「Ma計画」を実行させることになった。
しかし待てど持てども器の完成が遠のいていくため、今度は恋人を亡くしたばかりのキリル=クロックワーカーを方舟の元まで誘導し、恋人の声をレヴィアが真似て封印を解くようにさせるが、方舟が壊れていたことが原因で爆発が起きてしまい、また方舟の装置の誤作動によりレヴィアとビヒモの魂がキリルの亡き恋人の骸に転移したことで記憶喪失状態の不完全な復活を果たし、元の肉体でもあった竜は暴走し、レヴィアンタを崩壊させた。
『レヴィアンタの災厄』とは暴走した竜が引き起こした事件である。
また復活した恋人――エルルカ=クロックワーカーとして生きることになるが、レヴィアが表層意識として出る代わりにビヒモ自身は深層に潜り、また長い眠りについてしまった。
レヴィン教ビヒモ派
一夫多妻制を認めており、悪魔信仰の色が強かったため各国からは「邪教」とされている。
アスモディンのみが信仰することを許可している。
またアイアールの活動を水面下で支援していたらしい。
セカンドピリオド時代(⚠ネタバレ注意⚠)
レヴィア=バリーゾールの双子の弟。
…ということにされているが、本質はレヴィアの並行世界での自分。
裕福な家の跡取りだが、女装癖を持っていたためまわりから遠ざけられていた。
楽曲「バリーゾールの子供は一人っ子」では同い年の恋人が出来るも、彼女に「君の服を着させて欲しい」と頼むが「気持悪い」と言われたことで彼女を殺害したと思われる描写がある。
部屋の隅で自分がしたことに怯えていたが、鏡(並行世界)の向こうにいたレヴィアに手を差し伸べられ、それ以降は彼女の元にいるようになる。
彼らがいた故郷の星がherによって危機状態になってしまったため宇宙船「クライムワン」に乗船するも、セトの企みに踊らされたレヴィアに殺されかけるが、レヴィアがナイフを振り下ろす直前にセトの野望に気付いたことで殺害を止め事なきを得た。
人の身体に詳しかったため、新しい世界であるサードピリオドの新人類の肉体の創造を担当した。
このとき彼はサンプルとして双頭の竜の身体をつくっていたらしい。
しかしherの影が不安視され、サードピリオドの干渉をレヴィアと共に望むもそれに強く反対したエルドとハヅキと対立し、殺し合いに発展させてしまうがその間にクライムワンが墜落した隙にエルド達によって特殊な薬を注射され、バリーゾール姉弟は冷凍保存されていた双頭の竜にされた。
五番目のピエロにて
メリゴト高地の決闘でイリーナがブラックボックス:タイプSを発動させた影響で長い眠りから覚め、精神世界にて人だった頃の姿でグーミリアと対面するが、イリーナとイブ・レヴィア・バニカのぶつかり合いにより生じた爆発で冥界「hellish yard」に飛ばされてしまい、まだ生きていることで先へ進めないグーミリアに無防備で冥界にいることの危険性を教えると天界「heavenly yard」へ帰っていった。
円尾坂の仕立屋
リリアンヌとの再会を望んでいたアレンをブラックボックスから連れ出し、地上界の人間に転生させ、「月本ブフ子」という人間に化け様子を見ていたが天界の主に気付かれたため、アレンがリリアンヌと再会できたか見届けたあとにエルルカ=Ma=クロックワーカーの転身の術で嫉妬の器である鋏から解放された首藤神楽の魂とアレンを回収し、天界に戻った。
月本ブフ子
ビヒモが地上界に君臨する際に人間の成人女性に化けた姿。
地上での設定は父親がルシフェニア人のため金髪碧眼だが蛇国生まれ蛇国育ち、となっている。
医者の家生まれなので医療の心得が少しあるらしいがその出来は禍世が負った火傷の痕が殆ど無くなるほど。
最初は奥戸家の使用人として、そのあとは円尾坂の大火で奥戸家に引き取られた禍世の世話係を務めていたが禍世が自分で生活を送れるようになったことでその任を解かれたため、フリージス商館の使用人として奉公することに決まったときは禍世から祝いの品としてメイド服をつくってもらっている。彼女からは大火で亡くなった息子「煉」と一時期思われ否定していたが諦めた。
禍世が殺人事件を起こしたことで斬首刑が決まったときには大罪の悪魔の因子を持っていたことで彼女が死を迎えることができないことに悩んでいた黒檀童子に偶然鬼ヶ島の港で拾った大罪契約者殺しの「グリムジエンド」を渡した。
鬼ヶ島にはビヒモの姉であるレヴィアの要素を持っていたMaがおり、互いの存在には気付いていたが不干渉ということで無視していた。
ファーストピリオドにて(更なるネタバレ注意!!)
ビヒモは本来セカンドピリオドではなく、ファーストピリオドの住人だった。ファーストピリオドは技術に優れた世界だったようで、住人たちはコンピューター上に仮想世界「セカンドピリオド」を創造し、住人たち自身を模したアバターを制作して楽しんでいた。
ビヒモもまた、仮想世界に自分のアバターを作り上げた。しかし、このときの自分とはファーストピリオドの自分とは異なり、「なりたい自分」「理想の自分」を模したものだった。
これがレヴィアである。
ある時、ファーストピリオドにて何らかの厄災が発生し、住人たちはその解決のためにセカンドピリオドのアバター達を利用する。その過程で、アバターであるレヴィアがファーストピリオドに顕現するという奇跡がおこる。レヴィアはセカンドピリオドに戻されたが、この時ビビモはレヴィアとは別に、本来の自分を模したアバターをレヴィアの双子の弟としてセカンドピリオドに送り込んだ。
しかし、結局のところファーストピリオドは滅んでしまい、ビヒモはアバター達を密かに仮想世界=セカンドピリオドから現実世界=ファーストピリオドに召喚し、世界再生を託した。このアバター達が神や悪魔や精霊となって創り上げた世界こそがサードピリオドである。
ファーストピリオドから世界の秘密を知り、永きにわたって見守っていた彼こそが、真の「Master of the Heavenly Yard」と言える存在である。
なお、ファーストピリオドのビビモは既に亡くなっており、作中に登場するビヒモはアバターである。
楽曲「バリーゾールの子供は一人っ子」のストーリーは、レヴィアが並行世界の自分であるビヒモを殺しにかかろうとするものである。