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ピロロ

ぴろろ

ダイの大冒険に登場する魔王軍きっての殺し屋・キルバーンに仕える使い魔(画像左側)。

『キルバーン、偉い! キルバーン、偉い!』


CV:江森浩子(1991年版)/???(2020年版)


概要

キルバーンと常に行動を共にする一つ目ピエロ使い魔
子憎たらしい性格の持ち主で常に相手を小馬鹿にした態度を取っており、自身が見た情景をキルバーンに伝えたり、不思議な粉をかけて彼の傷を治癒するなど、主に彼のサポートを行っている(一度だけ、負傷したハドラーに回復呪文を使ったことがある)。

ただの一つ目ピエロとは思えないような高度な呪文が使えたり、時折邪悪な本性を垣間見せるなど、ただの使い魔とは思えない行動を垣間見せる。

終盤ではキルバーンとアバンの戦いを密かに静観。キルバーンが敗れ全身が火だるまになると慌てて助けに入り、どうにもならないと悟るとアバンに「もう悪いことしないように説得するから」と助けを懇願する。
それを利用してアバンを始末しようとするも失敗に終わってしまい、最愛の友を失い落胆。
「使い魔一人では何もできない」としてアバンに見逃され、これまでの態度を崩して「ちくしょう!」と無念の叫びを虚しく響かせた。

関連タグ

ダイの大冒険 キルバーン 使い魔




















































































    【警告】これより先、この道化師の正体が記載されているため閲覧に注意されたし

















「そう…! ………ボクが…本当のキルバーンだ……!!」













正体
























ピロロ



「……フフッ、驚いたようだね。キミたち人間の世界にもいる、腹話術師の逆さ」
「ボクが、この死神の人形を操り、自分が声色を使って、使い魔の方を演じていたのさ」
「したがって人形の方を攻撃されても痛くもかゆくも無い!!」

最終話、大団円の中、突如として現れた死神は自らの正体を明かす。
ピロロは周囲からただの弱い使い魔と思われていたが故にダイたちの標的になる事なく、本体だとは誰も気が付かなかったのである。

正体を明かす際のシーンは、一見すると最後の最後で取ってつけたかのように見えるのだが、正体を知った上で読み返してみるとそれらしい伏線がちらほらとあったりする。この伏線の張り方だが、異なる解釈ができる余地を残しているため、伏線と断定できないのが巧妙。
登場人物はもとより、読者にすら正体を悟られないあたりは相当な演技派である。あるいは、人工的な人格によって擬似的に自我をある程度持たせていたのかもしれない。

もちろん魔王軍のメンバーたちにも一切正体は気づかれておらず、親友となっていたミストバーンを完全に騙していたことを考えると、死神としての活動などほんの序の口と言えるほどの策略家である。大魔王バーンも「キルは死んだぞ」と冥竜王ヴェルザーに言い放っているので、バーンをも騙していたわけである(もっともバーンに関してはミストバーンからの又聞きであり、そのミストバーンもアバンから聞いただけで確認はしていない)。

おまけに、いくら「キルバーン」の方が多少の攻撃を受けても死なないとはいえ、使い魔のふりをしている自分まで巻き込みかねない一撃を繰り出せる猛者が何名も登場する今作で、ふてぶてしく演技をし続ける精神力まで持ち合わせている。
下記のように、支障が出そうになった際の行動も、あくまで使い魔が咄嗟に行った応急手当に見えてしまう辺り、なかなかの曲者といえる。

当然、死神ボディは人形なので損傷してもまったく平気なのは当たり前で、壊れても換えの四肢で修復すれば何度でも使える上、戦闘力も高いザボエラ超魔ゾンビも真っ青の「傷ついても痛くもかゆくもない」兵器である。
アバンが「対等の相手と戦ったときに必殺の気迫が感じられない」と思うのも生物じゃないのだから当たり前と言える。

だが、死神ボディもまた、これまで挙げた戦闘・暗殺能力以外に、本当の恐ろしい能力を隠し持っていた。それがハドラーにも埋め込まれ、ピラァ・オブ・バーンにも仕掛けられていた、魔力で作動する悪魔の兵器黒の核晶で、いざとなればこれを使いバーンを始末するつもりであり、「キルバーン」という名前はジョークでも脅しでもなかったわけである。

あのバーンをして「さしもの余も残酷さだけは、お前には及ばん」と言わしめた更なる本性であった。通常の「核晶」と異なり体内に流れるマグマが冷気をはじく為、凍結させて停止させられない。
余談だが、このマグマが血液というのも生物じゃないのだから真っ赤な嘘なのだが、動力源であることは事実でありマシンである死神ボディにとっては実質的な血液(オイル)に相当している。

こうした活動をするためにやってきたそもそもの理由は、彼が仕えていた冥竜王ヴェルザーの本心によるもの。バーンが「地上を消滅させて魔界に太陽の光を照らす」のを目的としていたのに対し、ヴェルザーは「魔界も地上も欲していた」
キルバーン曰く「あの方は欲深いんだよ。ドラゴンらしくないんだ、人間みたいだよね」とのことで、バーンが地上を壊滅させるつもりだったのでそれを阻止して地上をも手に入れようと動き出した。
ヴェルザーは結果的に封印されたが、バーンを監視するために送り込んだ刺客がキルバーンなのである。

「キルバーン」はあくまで暗号名であり、ピロロはそのまま彼の本名である可能性が高い(残酷さと知略からヴェルザーに刺客として見込まれたとはいえ、肉体そのものは脆弱な一つ目ピエロが偽名を必要とする程注目されているとは思えない)。

「さあ、お別れだ。ボクは一足早く魔界に帰るよ」
「大魔王は、上手くキミらが片付けてくれたが、逆に彼以上の強さを持つキミたちは、とても危険だ。地上の人間とともに消えてくれたまえ」
「あと10秒…! 打つ手はない!!」
「さよなら、みなさん。そして愛しい地上よ! 無人の荒野になってから…また遊びに来るよ…!!」

勝ち誇った顔で黒の核晶の時限装置を入れ、悠々とその場から逃げ去ろうとするピロロ。
そんな「真・キルバーン」とも言うべきピロロにも、完全に騙しきることができなかった相手がいる。
それは、勇者達である。何故か? 簡単だ。

自らペラペラと正体を明かし、目的まで白状したからだ。

それは、暗殺者にとって最もやってはならないことであり、相手に止めを刺していないのに勝利を確信してしまうわかりやすい死亡フラグを立ててしまったことを意味する。
しかも真相まで洗いざらい話してしまい、今度こそ自身が標的にされる。その結果は···あまりにもあっけない瞬殺。「使い魔ピロロとしての戦闘力の弱さ」だけは、演技ではなかったのである。

魔界へ逃げ帰る刹那、アバンが投げたフェザーによって動きを封じられ、マァムの闘気拳を喰らい、ドロドロに溶けて死亡するという呆気ない最期を遂げた。
しかもその死に様は、彼が好む「蜘蛛の巣でもがく昆虫のように罠にはまり、トドメを刺される」という皮肉なものだった。

「ち…ちくしょう……だが…もう…アウト……だ…」

その捨て台詞も思い通りにはならず、ダイによって阻止されて失敗に終わった。

ただ自身の計画を命ごと台無しにしただけの無意味な行動に見えるこのネタ晴らしだが、その一方でこの暴露がダイ達に大きな絶望感を与えたことは事実である。
彼がその気であれば、密かに「黒の核晶」を作動させてダイたちを殺すことは容易だった。あえてしなかったのは、勇者達を絶望させることを望んでいたからだ。

「相手を罠にはめる死神」としての嗜虐心が、皮肉にも「相手に自分の存在を悟らせず暗殺する死神」としての矜恃を裏切ってしまったわけである。

しかも「(近くの核晶が誘爆しても)二発程度なら地上が平らになるのでちょうどいい」「無人の荒野になったらまた来る」という台詞からして、ピラァの核晶が一つでも爆発すれば残りも誘爆して地上が消し飛ぶのを知らなかった模様。危うく主の望みを絶ってしまうところだったわけである。

余談だが「キルバーン」がアバンに敗れた時、罠は尽きたがまだ余力は残っていた(少なくとも腕なり足なり使ってバーニングクリメイションは使えた)。それにも関わらず敗北の演技をしたのは、首を切っても死なないのならば次は顔面を砕く(切り裂く)、あるいは全身を燃やすという手段を取られるかもしれなかったからだろう。それに加えてピロロは、すべての罠を使い果たしても生き延びたアバンに恐怖を抱いていた。またさすがに怪しまれて正体がバレることを恐れたのかもしれない。
ピロロとしてもここが引き際と悟った可能性は大いにある。だからこそ最後に一泡吹かせたくてこの展開に繋がったととも考えられなくもない。なぜなら「死神キルバーン」とはそういう男だからである。

【如何にして正体が伏せられていたのか?】
物語終盤で正体が明かされているが、初登場時からその伏線は原作者三条陸氏の手によって巧妙に組まれ、しかもそれが伏線と悟らせないミスリード解釈も十分に可能なようになっていたので、なおのこと気付きにくくなっていた。
中でもバーンパレスでのアバンとの決闘後に帰還してきた彼を回復させようとするが回復しないことを知った時の『ダメだ……もう【直らない!!】』という台詞が大きな鍵となっている。

ジャンプ連載当時「誤字じゃないんですか?」という質問が多く寄せられたことがあり、その時に三条氏は『いえ、これでいいんですよ。大事な意味があるんです、最後まで楽しみにしていてくださいね!』とコメントしたという……※しかし、文庫版では「直す」が「治す」に変換されてしまっている。(なんということだ

【真関連タグ】

真のラスボス
百地乱破:こちらも同じ少年ジャンプで連載された 手下が本体繋がり なお、乱破が使う人形は彼と違ってほとんど武器みたいな人形である。
ヤグン: アークザラッドシリーズの登場人物。いつも連れ回しているペットの猿が本体という類似した設定を持つ。

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