概要
フォアランナーはかつて2552年に存在した人類やコヴナントが住んでいた銀河の支配者だった。
テクノロジー面では10万年以上経過しても未だ並ぶ種族や文明が存在せず最盛期のコヴナント同盟すらデッドコピーすることしか出来ていない。
銀河系各所に多くの遺跡やかつての軍備の一部を残し、最強の大量破壊兵器HALOを開発配備したのも彼らだった。
テクノロジー
2552年頃の人類がレベル3、コヴナント同盟がレベル2のテクノロジーを保有しているがフォアランナーはレベル1に達している。
その技術力によりレベル2より正確な宇宙航法や強力な兵器に加えて惑星を製造する事すら可能としている。
テクノロジーレベルはフォアランナー基準での計算になるがフォアランナーよりもテクノロジーが上位に位置する種族プリカーサーが存在したが遺跡等が発見されていない。10万年前にはフォアランナー植民地の至る所に休止状態のプリカーサーアーティファクトが存在したらしく、オルガノンと呼ばれる全ての遺物にアクセスし再起動させることができる遺物についての神話が語られていた。
センチネル
フォアランナー製のドローンで主要な兵装は指向性粒子ビーム兵器を装備し浮遊ユニットを組み合わせたシンプルな構造。
フォアランナーの遺跡にて発見され人類に対しては何故か無害な場合が多くSPARTAN-117等がセンチネルによる援護を受けたケースが何度かある。
しかし特定の条件が揃うかモニターによる命令があれば、あらゆる人類を含めた知的生命体とそれらが運用する艦艇や兵器に攻撃を仕掛けてくる。
コヴナントでは聖なるリングの戦士と呼ぶがコヴナントに対しては大体容赦なく攻撃を加えている。
SPARTAN-117が確認したセンチネルはコヴナント軍と互角に渡り合う程度の戦闘力を持っていると判断していた。
戦後のアークにて確認されたセンチネルは攻撃担当と防御担当と役割分担がされているタイプとAIイザベルがアーク修復時に起動させ管理していた大型のレトリバー・センチネルが存在する。
レトリバー・センチネルは修復作業も出来るが一度刺激してしまうと大火力で設備や軍勢を制圧し無差別に排除し続ける危険な存在となる。
オニキスセンチネル(仮称)
センチネルの中で最も強力でその脅威度は致命的と言えるほどで他のあらゆるフォアランナー施設に配備されておらず遭遇例はオニキスのシールドワールド006に限定される。
第一次オニキス攻防戦でUNSCやコヴナントと交戦状態に突入したオニキスセンチネルはブロックの玩具のように簡単に合体する機能を持ち合わせており巨大化し強化された火力で人類の艦艇どころか充実した防御力を誇るコヴナント艦艇も簡単に破壊してしまう。
この合体してより大きいユニットになる機能についてはウォースフィンクスにも採用されているがウォースフィンクスは有人兵器なので機能的には似ていても実際運用する際オニキス・センチネル同様巨大化を続け最終的に戦艦を破壊できるほどの兵器になるかは不明。
学習機能も持ち合わせており最初に遭遇したSPARTAN-Ⅲの隊員との短時間の会話でUNSCの標準的な言語を学び使いこなしSPARTAN達の戦術すら学習した。
この学習機能も敵戦術に対し高度な分析を行う事から一度撃墜に成功した手段は2度通用しない。
装備されているエネルギーシールドは通常のセンチネルが装備する機体全体を常時防御するモデルより高度の物で接近する高速の物体(プラズマを含む)に対し部分的に発生させることが可能なより高度かつ効率的な仕様になっている。
オニキス攻防戦中3機編成のハンターとキラーを分ける戦術を取ったオニキスセンチネルにより追尾され続けたSPARTAN達は足の速い1名を囮にトンネルに誘い込み爆破生き埋めにし、一機を逃げる前にミサイル等でシールドを減衰させた後狙撃で破壊に3機すべて撃墜に成功した。
SPARTAN-ⅡとSPARTAN-Ⅲの連携をもって撃墜こそできたがこの時キラー役の2機はまだしもハンター役を逃がした場合さらに厳しい戦いを強いられるのは確実でそれ以外でもわずかな時間で戦闘データがすべての個体へ適用される。
またセンチネルを生産する設備はフォアランナーの施設関係には大体存在しオニキスセンチネルも例外でなく生産速度はオニキスセンチネルでも6秒で1機生産される。
SPARTAN-Ⅲらが破壊するまで延々と生産し続けており数機ですら手に負えないような性能を持つ本機種は生産性も極めて高く総数は数兆機とされている。
オニキスセンチネルについては不明なことが多くセンチネルが配備されている事が確認されている施設でもHALOとHALO関係施設であるアークには配備されておらず04及び05のHALOでのフラッドの蔓延といった本機種の火力と能力の使いどころですら投入されていない。
また03にダイダクトが逃亡してからも同機種を従えていない。
さらに確認されている別のシールドワールドであっても本機種は未配備でありオニキスセンチネルが第一オニキス攻防戦で生産施設の破壊と核弾頭により大半が消滅したため正体不明の状態でありONIによりシールドワールド内に建設されたトレヴェルヤン研究所にも攻撃を加えていない事から残存機も停止状態にあるか全滅したと思われる。
AI
フォアランナー製AIはHALOに1機ずつ配備された343ギルティスパークのようなモニターや軍団を指揮する権限が与えられたコンテンダークラス(指揮官級)AI等が存在する。フォアランナー語ではアンシラと呼ばれている。
過去コンテンダークラスAIとして製造されたメンディカント・バイアスがフォアランナーに対して謀反を起こしフラッドを引きつれフォアランナーの防御戦を突破しHALO起動までの間激戦を繰り広げる事になったが、HALO起動後の戦闘で最終的に敗北しアークのどこかに幽閉されていた。
しかし2552年アークを訪れたSPARTAN-117や調査部隊にターミナルを通じて、ヘイローを起動した英雄ダイダクトの葛藤や己の裏切りの記録を伝え、二代目アルファヘイロー戦の直前アークから04に移動、SPARTAN-117一行にコンタクトをかけ己の改心と裏切りへの後悔を告白し彼らのサポートをすると約束した。その後は不明だが崩壊するアークと二代目アルファヘイローと運命を共にした可能性が高い。
人類製と比較すると寿命が長いのだがランパシーが発生する可能性を孕んでいる。
スマートAIなどと同様でフォアランナーのAIはタスクを常に与えていないと哲学的な思考を始める傾向がありこの哲学はAIに対し天敵ともいえる。
タスクを消費しきって最低限の設備維持のみしかやる事がなくなったモニター達は次々にランパシーを発症してしまいデルタヘイローではグレイブマインドが発生するまでモニターはフラッドを放置している。
343スパークもランパシーを発症しており初めて遭遇したはずのSPARTAN-117をダイダクト(アイソ ダイダクト)と混同している。
343 ギルティ・スパーク
04に配備されたモニターで元々はチャカスと呼ばれる人間であり彼をモニターにしたのが343 ギルティ・スパークである。
スパークは与えられたタスクをこなしながら10万年間の孤独に耐えていたがタスクが底を突き他のモニターと連絡不能になった挙句ドメインが利用不可という劣悪な環境に耐えきれずランパシーを発症させさらにスパークというAIは大量の人格を形成してしまい最終的に暴走しジョンソンを殺害しSPARTAN-117に破壊された。
しかしアークに再びやってきた人類の手により破損パーツからある程度のデータの吸い出しに成功したが期待されたデータが破損しており破棄されたはずだったが紆余曲折ありプロメシアン ソルジャーのボディに自身をインストールする事に成功し生存しジョン・フォージの娘リオン達と出会いスピリットオブファイアを探す旅に出ている。
なおスパークは自身の壊れた人格を修理 削除 統合を繰り返した結果343ギルティスパークとチャカスの人格のみ保有するまで問題の修正に成功している。
ガーディアン
フォアランナーの兵器の1つで一機で恒星系1つの効果的監視を行うことが可能な兵器。
製造メーカーはZ-1800 フェートンの製造を手がけるMinoris Assembler Vats。
守護者とは名ばかりで実際には対処不能な戦力を監視対象のすぐ側に設置し不穏な動きがあれば即座に強力なEMPを発生させ送電網を破壊でき争う能力を奪って平和を強制する為の装置。
フラッドとの戦争では実戦運用されたが根本的にテクノロジーが格下の種族が保有する主力艦を含めた艦隊の制圧が可能な戦闘力は有していても同等のテクノロジーで建造された艦隊との戦闘には向いておらずフラッドが鹵獲したフォアランナーシップの艦隊との戦いで役に立たなかった。
宇宙船
テクノロジーレベル1のフォアランナーが作り出す艦艇のスリップスペースエンジンはレベル3のUNSC(2552年)やレベル2のコヴナント同盟(2552年)より正確でより速い。
全ての艦艇が同等の防御力を持つかは不明だが、コヴナント軍保有のフォアランナー・ドレッドノートは小型とはいえUNSCフリゲートが、搭載するM.A.C.ガンの集中砲撃(通常3発~4発でコヴナント船を撃破可能)とロングソード戦闘機の爆撃の影響を受けた様子が無かった。
ダイダクトの旗艦マントルズアプローチも同様で軌道防衛グリッドのM.A.C.ガンやダコダ戦闘グループの攻撃も通じず、粒子ビーム兵器による防空システムを備えており強固なシールドを装備するインフィニティすら接近が困難だった。
上述の防御力はシールドが原因と見られ、2557年のダイダクトによる地球侵攻時には、内部及び防空システムをSPARTAN-117が操縦するブロードソードでズタズタにされた後、インフィニティが発射したシリーズ8のM.A.C.ガンが、直撃し船体に風穴が空きかつてのコヴナント船同様無敵では無い。
その他様々な大小艦艇が存在し2531年頃コヴナントに良好な状態の艦隊を発見されるが、SPARTAN-Ⅱレッドチームとフォージ軍曹のチームの強襲、スピリット・オブ・ファイヤのFTLを爆弾に転用し作戦が成功したため艦隊は再び宇宙へ出る事無く全滅する。
フォアランナーの作り出した天体
フラッドの脅威からリクレイマーの守護とフラッドの抹殺のために人工的に幾つかの惑星を作り出すことに成功している。
一つは最悪の大量破壊兵器でコヴナントにとっての聖遺物HALOを7機(当初はより多く12機創るはずだったが途中で7機になるまでフラッドに破壊された)とHALOからリクレイマーを守るための惑星で確認された範囲ではAPEX、オニキス、レクイエムと呼ばれる3つのシールドワールドである。
APEXはフラッドに乗っ取られており人類により太陽を吹き飛ばされ破壊、オニキスでは核弾頭の使用で惑星表面が死の星と化し、レクイエムも2558年頃太陽へ葬られている。
HALOは一機が人類により意図的な核融合炉の暴走で爆破全損、全HALOを同時に操作可能なアークにて再建造された未完成品(数日で完成予定)を無理に使用して全損しているが新たに発見された03意外のHALOは未発見のままとなっている。
この他にも上空を通過した敵艦に砲撃を浴びせる防衛用のライン設備(中でもフォアランナー最終防衛線マジノラインが有名)、ダイダクトが用いた機械コンポーザーを作る施設のある惑星が存在し、このコンポーザー工場は859スタティックカリオンというモニターに管理されている。
アーマー
フォアランナーは生まれた時からボディアシストアーマーの着用が義務付けられていて、緊急事態以外でこれを脱ぐことはあまりなくある種、服の代わりでもある。主な機能としてはアーマー本来の目的である着用者の保護に加えパワーアシストや負傷・危機的状況の際の簡易治療機能やアーマーロック機能、栄養供給システムなど高度な健康管理が内包されている。まさにミョルニルを市民向けに極めたものであるといえる。これは数千~万年生きるというフォアランナーの寿命の秘密の一つでもある。
アーマーの高度な機能の制御は後述のコンバットスキンも含めAIが行っていて、AIをアーマーの意思、人格とみなし二つを同一視しているフォアランナーも多い。
反面、アーマーを脱ぐと、日々の鍛練などを疎かにしているフォアランナーたちは極度の体調不良や不安感に襲われるケースが多い。そして成熟したフォアランナーはドメインへの接続が認められる。
コンバットスキン
戦闘用に用いられるアーマーであり人類やコヴナントが模倣したシールド技術が使われているがこちらの方が格段に防御力が高い。
2557年コンポーザー工場で再度対決したウル・ダイダクトが装備するアーマーにはフォアランナー製を含めて全く効果が無いコンポーザーのモニターであるスタティックカリロンによるとウォーリアー・サーヴァント向けのアーマーは敵が使用する武器に対する耐性を自動でチューンナップし対応する事が出来る
また力場を発生させることが可能であり、熟練の兵士や科学者はこれの出力や指向性を操作し宙を舞ったり、武器として使用することができた。
またマンティスを思わせるフォアランナーのビークル、ウォースフィンクスもハイレベルコンバットスキンの内の一つと分類されることがある。これの上位版であるシーカーも存在するがこちらはスターファイターとして分類される。
対フラッド戦争では非戦闘員すらレベル8以上のアーマーの装備が義務付けられ直接戦闘に参加する兵士達はより強力なアーマーを装備し人類が2552年8月頃実用化したシールド装備のMarkⅤは343スパークにレベル2程度の原始的なアーマーと酷評されアップグレードするよう促していた。
ドメイン
フォアランナーのアーマーからアクセスできる情報集積ネットワーク。公式サイトHALO:Waypointの一部はこれを意識して作られているとか。起源は不明だがフォアランナーの滅んだ10万年前から見てもかなり昔からあったものらしい。
ダイダクトやライブラリアンのような熟練したシニアなフォアランナーのみがアクセスを許されるため、フォアランナーの若者たちにとってはこれに触れること自体が名誉であり目標だとされる。
2557現在はレクイエムのようなシールドワールドの内部をのぞき、消滅している。
GEAS
生物の遺伝子に刻まれる命令や付加能力、あるいは命令や能力を刻めるよう改造された遺伝子のこと。やろうと思えば暗示により埋め込んだ生物をある程度操ることも可能である。
GEASは遺伝子の一部として埋め込まれた生物の子孫代々伝わっていく。
SPARTAN-117もGEASを保持しており、彼の遺伝子にはフォアランナーアーティファクトの起動能力と後述するコンポーザーへの耐性が刻まれていたことが確認されている。
フォアランナーの生物学と医学のスペシャリスト、ライフワーカーの頂点たるライフシェイパー、ライブラリアンのみが無からこれを作り出すことが可能で、技術力のみならライブラリアンはプリカーサーに肉薄していた。
コンポーザー
元々は有機生命体をデータ化しその魂ともいえるデータ「エッセンス」を取り出して不老不死を実現するための研究だったのだがデータ化された対象は人格を維持出来なり本来の用途としては欠陥品だった。
フラッド治療策に口を割らなかった、あるいは拘束の前に自死した古代人類帝国の幹部は皆この機械にかけられエッセンスを取り出された。
それは地球の一部の部族の遺伝子にGEASと共に埋め込まれた。GEASは子孫代々受け継がれるため、部族の子孫はいつかフラッシュバックのようにエッセンスの中のフラッド治療策を「思い出す」可能性があったのだ。
だがこうした非人道的な方策は例外として行われたもので研究は長い間停止していた。
しかしフラッドは肉体さえ無ければ寄生が不可能であるため戦闘要員としてだけ見れば非常に都合が良い。
フォアランナーの志願者達により初期のプロメシアンナイト部隊の編成に利用されたが、ライブラリアンによるダイダクトのレクイエム幽閉により、彼女によってフォアランナーが滅亡する前後で03に隠された。
コンポーザーの照射を受けた生物は衣類等残らず灰になってしまうが肉体の改造を繰り返したダイダクトと特殊な遺伝子を持ちライブラリアンに改造されたSPARTAN-117のみがコンポーザーの影響を受けない。
2557年地球へダイダクトと彼に服従したコヴナントの一派が侵攻した際内部に侵入していたSPARTAN-117がダイダクトとの戦闘後にハヴォック核爆弾(30メガトン級)を起爆し失われたとされていた。
しかしスリップスペースを通じて03の地下に逃げ延びたダイダクトは03地下のポータルを通じコンポーザー工場に移動、この兵器を6つ量産していた。
プロメシアン
大型で重装甲重武装のナイト、軽装かつアーマーを装備した2足歩行のソルジャー、支援型のウォッチャー、四足歩行で機動性の高いクローラーの4種類からなるフォアランナー製の高度なディフェンスAI。
名はフォアランナー最強のエリート兵士集団プロメシアンと同じだが、これは初期の志願兵が彼らであったため。
火力の高いフォアランナー製銃器類で武装しナイトとソルジャーは、スリップスペース技術の応用かHALOのモニター同様テレポートグリッドを利用しているかは不明だが、シールドが破損すると瞬間移動して後退したり逆に一気に距離を詰めて接近戦に持ち込む。
このディフェンスAIは2557年時点発見済みのHALO及びAPEXとオニキスには配備されておらずUNSCとジュール・ムダマらが発見したシールドワールドの一つレクイエムにて初めて確認されその後は、多くの星にて発見され人類だけでなくそれまで協力していたコヴナント軍とも敵対している。
ちなみにプロメシアン・ウォッチャーはウォッチャーセンチネルともいい、その名の通りセンチネルに分類される。
人類との関係
人類はフォアランナー由来のテクノロジーにアクセス出来る数少ない種族でありHALOの起動が可能なリクレイマーも存在する。
しかしHALO起動前の人類とフォアランナーの関係は劣悪で人類側は新参ではあるが、フォアランナーと戦うだけの力を持ち銀河系に急速に支配領域を広げフォアランナー側としては危機感を募らせていた。
だが人類側は侵略や拡大を行っているのではなくただフラッドの脅威から逃れるため、または立ち向かうためにあちこちを転戦、フラッドを一時的に退けリスクこそ高いが対抗法の確立にまで至っていた。
人類の艦隊が焼き払った億単位の人口を持つ惑星は既にフラッド汚染が始まっており警告する余裕も無い逼迫した状況であったため人類の指揮官は攻撃を命じた。
この事件の後当然フォアランナー(ダイダクト)のほぼ無傷の軍勢と人類は戦争になる。
フラッドとの戦いで消耗し2正面作戦に突入してしまいフラッドを退けることは出来たがフォアランナーにより人類は敗北した。
戦後処理
フォアランナーはマントルという理念に従い他の文明の発展を見守り(監視)保護する。
しかしフラッドという危機に対応し結果的にフォアランナーと敵対した人類に対する処分は悲惨かつ愚策であった。
第一に人類から文明を取り上げテクノロジー階層ではレベル1から最下位の7にまで落とされ石器時代に戻された。
第二にあらゆる旧人類の遺産を破棄、ライブラリアンは反対していたが止めることが出来ず、フラッドに対する人類側の非常に有効な対抗策と治療法(これについてはフラッドの策謀による存在しない概念だと判明)のノウハウが完全に失われてしまう。
これらの戦後処理、特に対応と治療法についての技術すら破棄したためフラッドとの戦争でフォアランナーは莫大なツケを払うことになった。
徴兵
プロメシアンは強力だったがフラッドとの戦いで数が足りないとダイダクトは判断した。
そしてダイダクトは暴走し一度罰を与えた人類達に対しコンポーザーを使い強制的にプロメシアンに作り変えてしまった。この事件によりライブラリアンとダイダクトの対立は表面化し最終的にダイダクトはライブラリアンに襲撃されレクイエムへ封印される。
プリカーサー神話
ウル・ダイダクトやボーンステラー達が生きる時代より遥か昔にプリカーサーは実在していた。
プリカーサー達はこの時既にフォアランナーを歯牙にもかけない程のテクノロジーを得ており銀河の支配者に等しい存在だった。
ある選択でフォアランナーが暴走しプリカーサーを神話にしてしまいフラッドを産み銀河レベルの危機、負の遺産を残す結果となる。
フォアランナーとプリカーサーの戦争
当時プリカーサーらはマントルを継承する種族を選定しており最終候補に残ったのは人類とフォアランナーだった。
プリカーサーらは人類にマントルを継承させることを決める。
それを不服としたのか自身らの身の安全に不安を覚えたのかフォアランナーは暴走、当時のマントルを守っていたプリカーサーという保護者を背中から刺す形で戦争に突入しあろうことかプリカーサー達を殺戮し皆殺しにしようとした。
しかしテクノロジーレベルが0、フォアランナーの物差しで計測した場合どの程度開きがあるのかすらわからない規格外の種族たるプリカーサーらをどのようにして皆殺しに出来たのかは分かっていない。
誤算だったのはこの戦争で皆殺しにしたはずのプリカーサーが生き残っていた事だろう。
最後のプリカーサーは怒りと憎悪に任せフラッドを開発しその後銀河においてフォアランナーが残す最大級の負の遺産となりその返済にコヴナントと人類が奔走する羽目になる。
戦後のフォアランナー
何食わぬ顔でマントルを簒奪し銀河の王たる玉座を得るが逆に重荷になっている面も多々あった。
プリカーサー自体は戦争の記録すら残していなかったのか完全に神話の種族となりあちこちで見つかるアーティファクトの類も好奇心の対象になりボーンステラーのようにアーティファクトを探す旅に出る者もいた。
マントル自体確かに銀河においての覇者である権力の象徴だが同時に他の発展途上の種族らを保護する責務もありある種政治思想やイデオロギーにも通じるためプリカーサーが神話になった頃になると様々な分野でマントルの理念が足を引っ張る面がありマントル信仰を止めるフォアランナーも少なからず居たが逆に狂信的な者もいる。
大真面目に平和を追求する形で軍縮を強行したため先祖の負の遺産が襲い掛かってきた際には首が回らなくなっている。
フラッドとの戦争
人類との戦争が一段落した後にフォアランナーは再び銀河に姿を現したフラッドと戦う事になった。
しかしフラッドの特徴である寄生した生物の知識を利用出来る能力と爆発的な繁殖力を前にフォアランナーは物量面で不利な立場に立たされつつあった。
軍艦及び民間船舶を利用しあちこちに拡大する汚染を止める方法は無く人類が保有していたフラッド対策は既にロストテクノロジーとなっておりフラッドの生態や対策を一から研究するはめになる。
プリカーサーアーティファクト
フォアランナーも負けてはおらず、政治的闘争を乗り越え復活した将軍ダイダクトの率いる兵士たちはよく戦い、一定の戦果を挙げていた。
しかし戦争末期、フラッドはドメインを通じて銀河中に放置されていたプリカーサーアーティファクトにアクセス、再起動させてしまう。
特に目立って強いものはスターロードと呼ばれ、原則破壊不可能という反則的な耐久力を誇り、グレイブマインドの意志で自由自在に動くこの建造物はフラッド軍の最高の盾となった。
また、強烈なジャマーフィールドを形成し、これに晒されたフォアランナーの艦装、武器、セキュリティ機能はすべてダウンしてしまい、挙句の果てには時空間に介入しスリップスペースジャンプに対しても妨害が可能。
そして兵器形態に移行したスターロードはターゲットを鋏のように挟み込み、持ち前の堅固さを破壊力に変えてフォアランナーの旗艦クラスの戦艦や惑星すら、文字通り叩き切った。
これとフラッドが本来持つ高い破壊力によりフォアランナーは絶滅寸前にまで追い込まれてしまう。
史上最強の兵器ともいえるスターロードだがこの兵器の強さの要である耐久力はプリカーサー独特の無から有を産み出す科学技術ニューラルフィジックに由来し、(プリカーサーはこの技術で銀河中の生命体を想像したとされている)それゆえに生物学的特質を持っていて、フォアランナーのリーサルウェポンに対し大きな弱点を抱えていた。