概要
ジャック・スパロウが船長の帆船。32門の大砲を備えたガレオン船(もしくはフリゲート)で、カリブ海一のスピードを誇る。全体が黒色のため、暗闇などに紛れることが可能。
元々はウィキッド・ウェンチ(wicked wench)号と言う名の商船であり、どこかで海賊に奪われ、そこからは海賊船として航海していく事となる。
あるとき、スペイン海軍のアルマンド・サラザールを討伐するために、複数の海賊船と共に船団を組んでサイレント・メアリー号と戦う事となるが、船団は壊滅、ウィキッド・ウェンチ号も数発の砲撃を受け、そのうちの1発が船長の命を奪う事となる。
しかし、まだ航行には支障がなく、船長の座を引き継いだジャック・スパロウの起点により、サイレント・メアリーとサラザールを魔の三角海域に封印することに成功する。それ以降、ジャック・スパロウを船長として航海をする事となる。
後日、ジャックが東インド貿易会社で働く事となり、ウィキッド・ウェンチ号も同社の所有物となる。
前日譚を描く小説『自由の代償』などによると、あるとき奴隷を積荷として働いていたところ、船長のジャックが「人を荷物として扱うことに我慢ができない」として、奴隷全員を解放、東インド貿易会社から追われる事となる。
直後怒った会社に捕えられ、火を放たれた上でジャックともども海底に沈めらたが、そこでデイヴィ・ジョーンズと取引をし、黒焦げになったウィキッド・ウェンチ号をブラックパール号と命名しなおして復活。再び海賊船となった。
その取引の際に結んだ「船を復活させて13年間船長やらせてあげる代わりに、その後100年間はウチの船で働いてね」という契約が『デッドマンズ・チェスト』の出来事を引き起こすことになる。
そして約2年後、死の島にあると言われるコルテスの金貨を求めてジャック指揮のもと航海するが、道中第1作で語られた通り、ヘクター・バルボッサが反乱を起こし乗っ取られることとなり、それからは「バルボッサの海賊船」として悪名を轟かせることとなる。
1作目『呪われた海賊たち』では、映画最序盤から登場、黒い船体を生かしてイギリス海軍に見つからずに港町ポートロイヤルに接近した上で奇襲し、街に容赦のない砲撃を加えている。
その後映画中盤、カリブ海で最も速いと言われるインター・セプター号を追跡することになるのだが、あっさり追いつき砲撃戦となる。
戦闘勝利後は死の島の近くに停泊していたところをジャックの仲間に持ち逃げされ、その後ジャックが約10年ぶりに船長として舞い戻ることとなる。
1作目から数ヶ月後、2作目『デッドマンズ・チェスト』では上記のデイヴィ・ジョーンズとの契約の期限が迫ったため、海にいることを恐れたジャックにより近くの島に向かうこととなる。
島で色々あった後、乗組員を集めるためにトルトゥーガ島を訪れたり、デイヴィ・ジョーンズの弱みをジャックが握るために南十字架島に訪れたりしたのちにデイヴィ・ジョーンズの船、フライング・ダッチマンとの逃走劇に発展するが、持ち前の速度で無事に逃げ切ることができた。
しかし、直後デイヴィ・ジョーンズの放ったクラーケンによって海底に引き摺り込まれ、デイヴィ・ジョーンズのロッカー(冥界的な場所)に連れて行かれる。
それから数ヶ月後、3作目『ワールドエンド』にてデイヴィ・ジョーンズのロッカーからの脱出方法を見つけたジャックとその仲間の手によって再び復活。その後、東インド貿易会社のエンデバー号から逃げたりしながら難破船エリアに訪れる。その後、巨大な渦潮を舞台にフライング・ダッチマン号との砲撃戦となった。
その後、ジャックのいない隙をついて再びバルボッサが持ち逃げをし、またバルボッサを船長として航海する事となる。
4作目『生命の泉』までの数年間の間、イスパニョーラ島沖を航行中に突如黒ひげエドワード・ティーチの海賊船アン女王の復讐号に襲撃される事となる。
その後、黒髭の呪術によって瓶の中に閉じ込められ、ボトルシップとして黒髭の所有物となる。
4作目映画本編ではもっぱらボトルシップとして登場する事となる。ジャックの起点で黒ひげの監視下から外れていたギブスによってボトルシップに変えられていた他の船共々回収され、またジャックの元へ戻ってくる事となる。
それから数年は瓶からの出し方がわからないこともあり、ボトルシップのままだったが、5作目『最後の海賊』でバルボッサが黒髭から奪ったトリトンの剣で瓶を刺したことで元の姿に戻った。
その後、イギリス海軍のエセックス号や、復活したサイレント・メアリー号との逃走や戦闘が勃発、その勢いのまま島に座礁する事となる。
座礁から抜け出し、割れた海の淵を航行して海底に滑り落ちそうになったりするものの、最終的には無事に危機から脱することができた。
そして最終的にジャック・スパロウの元へと戻ってくる事となった。
