概要
「髪の生えた筋肉質のウェアウルフ」とでも言うべき容姿をした、「クラン・コールドブラッド(通称:冷血党)」No.3の幹部。味方をも場合によっては手にかける残虐な面を持っていることから、敵どころか党内の面々からも恐れられており、その賞金額は幹部最高額の100000G。
戦闘で繰り出される攻撃は、2連発のうえパーツ破壊までしてくる「ATスラッシュ」、クリティカル発生率の高い「ハンターキラー」、2連発かつ抜群の破壊力を持った「裂鋼爪」。しかもこれらを「おたけび」による攻撃力バフによって下手すれば何重にも強化したうえで使用する。また、迎撃能力まで持っているため、相対した者は攻防ともに苦戦するであろう。
その賞金額の高さから、彼を討伐して賞金を持っていこうとした数々のハンターをも苦戦させ返り討ちにしたことが十二分に窺える。
しかし幸か不幸か、プレイヤーがこの凶悪無比な賞金首と戦う機会は無い。なぜならプレイヤーより先に他の者によって討伐され、賞金も支払われた後だからである。プレイヤー以外の誰かが賞金をかっさらっていくというのはリアルと言えばリアルだが、本シリーズとしてはかなり新鮮。
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以下、この賞金首に関するネタバレがあります
この賞金首は、もともと凶悪な獣人だったわけではない。
もとは人間であり、冷血党に連れ去られた末に人体改造をさせられた「実験体1313」であり、凶悪な性格は改造の際に施された洗脳によるもの。人間離れした体躯や部位もまた、同じく改造で埋め込まれた「メタモーフ細胞」と呼ばれる特殊な細胞が影響していたことによる。
では本来何者であったかというと、それがなんと主人公のドラムカン。もともとハンター業をしていた青年だった彼は上記の経緯を辿って冷血党No.3にさせられていたわけだが、グラトノスを倒そうとしていた壮年のハンターであるオズマに偶然戦いを挑まれた際に洗脳が消える。そしてオズマは、洗脳が解けて苦しむ彼にとどめを刺すことなく介抱をしたことで、ドラムカンの運命は再び人間として動き出すようになる。
本作の主人公ドラムカンが戦う大きな動機は、この「勝手に自分を拉致して改造をしたグラトノスへの復讐」と言える。
のちにグラトノスに戦いを挑むが敗れ、メタモーフ細胞を抜き取られた挙句に研究材料として監禁されていた。諦めずに脱走を図るも、冷血党No.3の後釜の座を狙った追っ手に殺され、死体は湖に流されて川に落ちる。道理で討伐済になっているわけである。
ところが、これがDr.ミンチの目に留まり、いつもの死体蘇生実験の材料として蘇生。ここから作中での彼の旅がスタートすることになった。
メタモーフ細胞自体は既に持っていない彼だが、グラトノスの分析によると彼は己の細胞核そのものが当時のメタモーフ細胞を逆転写しているらしく、戦闘中に獣人形態へ変身する事が可能。冒頭で記載した攻撃の数々はこの変身時に繰り出されるものである。ただしコマンド入力を受け付けないことから戦術的な運用が難しいうえ、純粋な戦力ならば戦車のほうが高いため、強化形態のような認識をしてしまうと痛い目を見る。使いどころは限られてくるだろう。