概要
元は旭光学工業株式会社(1919年合資会社として設立、1938年株式会社に変更)によるブランド名であり、2000年代半ばまでは同名の法人として存在していた企業である。
現在は数々の経緯を経てリコーイメージング株式会社によって展開される1眼レフカメラや双眼鏡などのブランド名となっている。
「ペンタックス(PENTAX)」の名称は「アサヒフレックス」と「ペンタプリズム」を組み合わせた造語とされており、そのロゴは当時から今現在まで変わらずに使われている。
沿革
1952年、日本初の一眼レフカメラ「アサヒフレックスI」を開発を発売するなど、高い技術開発力を誇っていた。
1954年、世界初の量産型独自開発クイックリターンミラー搭載の「アサヒフレックスII型」を発売。
1957年、世界で初めてクイックリターンミラーとペンタプリズムを両方搭載した「アサヒ・ペンタックス」発売。以降「アサヒ・ペンタックス」ブランドで売られる。
1970年代後半にはレンズのブランドにて「タクマー」に代って「ペンタックス」が使われるようになり、1979年9月に発売した「ペンタックス MV-1」からカメラ本体のブランドも「ペンタックス」に変更。
1967年(昭和42年)、測量機製造の富士測量機製造株式会社(1949年設立)が旭光学工業株式会社の系列会社になると1976年から測量機にも「ペンタックス」が使われる。
2002年10月1日に社名をペンタックス株式会社に変更。
2004年、本体およびその子会社における眼鏡レンズ販売事業を、セイコーオプティカルプロダクツ株式会社(SOP)に移管。
2006年12月21日、ペンタックス株式会社とHOYA株式会社との合併が発表されたが、ペンタックス側はカメラ事業売却の懸念から反対、白紙に。しかし8月14日HOYAの子会社になり、その後「ペンタックス」ブランドは統合後も維持することで合意。
2008年3月31日にHOYAを存続会社として合併、HOYA内の複数の事業部となった。その後国内工場を閉鎖、測量機器事業(現:TIアサヒ株式会社)を台湾の企業に売却するなど大幅なリストラを断行して黒字化。
2011年7月1日、HOYAはペンタックスのうちイメージング・システム事業(デジタルカメラ・双眼鏡等の光機部門)を別会社に分離し、その別会社をリコーへ譲渡する契約をリコーと締結、同月、新会社「ペンタックスイメージング株式会社」を設立。2013年に「リコーイメージング株式会社」と改名。
その結果、
- リコーイメージング株式会社が製造販売する1眼レフデジタルカメラ、双眼鏡、セキュリティカメラ用レンズ等光学機器
- HOYA株式会社が製造販売する内視鏡、喉頭鏡、人工骨、音響・音声解析ソフトなどの医療関連製品
- TIアサヒの製造が製造販売する測量機
- セイコーオプティカルプロダクツが製造販売する眼鏡レンズ
に「ペンタックス」ブランドが使用されている。