概要
海遊館で現在飼育されているワモンアザラシの個体。2023年11月にはおたる水族館へ移動し、その後終生おたるで飼育された。
2021年4月1日生、オス。
実両親は父の「モヤ」と母の「アラレ」。
(アラレは同水族館の「ユキ」と共に、クッションぬいぐるみグッズが全国展開されている人気個体。)
出生した時点で標準よりかなり体重が低く、間も無く低体温と低血糖に陥ってしまい24時間体制のケアを受けた。
回復するまでに時間がかかったためアラレのところに戻すのを断念し人工哺育に切り替えられた。
日本の水族館では初のワモンアザラシの人工哺育個体である。
その後は元気を取り戻し、2歳までしっかり成長。海遊館の公式youtubeチャンネルで成長の様子が随時アップされている。
まだ毛が白い幼獣時代に、水に浸けられて鼻に水が入りくしゃみ、計測時に飼育員に抱き上げられている姿等の可愛らしさに動画の再生回数が急上昇、TVでも取り上げられた。
幼獣時はバックヤードで飼育され、2021年8月18日に「北極圏」水槽で一般公開を開始。アラレ、ユキとの3体で展示されていた。
人の手で育ったこともあり、大変に人馴れしていて甘えん坊な性格。その可愛らしい姿から熱心なファンが多くつき、頻繁に遠方から遠征するファンも少なくなかった。
担当飼育員に構って欲しがる姿が度々みられ、担当者もファンから「竹パパ」と呼ばれ親しまれた。
水槽の掃除の時にたびたび係員にじゃれついて掃除を邪魔する姿が名物となっている。
水槽の端で逆立ちして寝ている姿も恒例。
2023年8月21日の海遊館公式ニュースで、数ヶ月後おたる水族館へ搬出となる事が発表された。
目的は繁殖を目的とした「ブリーディングローン」。2歳現在で繁殖適齢期を迎える前に海遊館から巣立たせ、新しい環境に適応し、国内での持続的なワモンアザラシの飼育展示を実現するためとされる。
[出典:公式サイト、ニュース記事]
海遊館で盛大にお別れイベントが執り行われ、同年11月28におたる水族館に到着したことが発表された。
彼が愛用していたおもちゃを海遊館から共に持参し、数日は海遊館の職員が付き添うなどして環境の変化に慣れるよう配慮された。
おたるには先住個体としてメスの「ルル」と「ピセ」がおり、ミゾレが環境に慣れたのちどちらかとカップリングする予定だった。
到着時には冬季で一部閉園であるため、2024年3月中旬までは一部イベント参加者のみの限定公開となっており、2024年3月16日よりおたるでの一般公開となった。
イベント参加者達のSNSでの報告によるとおたるでは「坊ちゃん」という渾名がついたようである。
一般公開も始まり人気をえていた矢先、2024年6月に入り体調を崩し始めた。死亡する数日前から獣医師やスタッフが薬をあげたり点滴を行いながら展示を続けていたが同月19日に死亡したことが翌日発表された。わずか3歳の若さだった。
死因は現在調査中。