お互い好きだけど素直になれないヤクザと女刑事のドタバタラブコメディ!!
概要
晴十ナツメグの漫画作品。2009年7月より作者のTwitterや『ジャンプルーキー!』で連載している。2019年5月にYouTubeチャンネルにてアニメ化されていて、内容は原作とオリジナル半分ずつになっている。2021年10月からソラジマスタジオから国分コンテンツに移管した。その後国分コンテンツから晴十ナツメグの個人運営になる。
反社会組織「土蜘蛛」の若頭・轟蛍一とマル暴の刑事・蟻ヶ谷雪の間で生じている奇妙な恋模様をテーマにした漫画作品。轟の舎弟達や蟻ヶ谷の同僚達といった脇を固めるキャラクター達も個性派ぞろいであり、完成度に対する評価が非常に高い作品である。
ストーリー(公式)
反社会組織「土蜘蛛」のヤクザの若頭「轟 蛍一(とどろき けいいち)」と
マル暴の女刑事「蟻ヶ谷 雪(ありがや ゆき)」は、お互いにいがみあっていた。
ある日ヤクザの抗争が起こり、轟を捕まえるため乗り込んできた女刑事は実は・・・!?
登場人物
レギュラーキャラは全員、名前に虫の名前が入っている。
土蜘蛛関係者
- 轟蛍一
土蜘蛛組の若頭。33歳。左の目元に古傷がついている。
ヤクザの若頭であるが、薬物と堅気の人間への暴力には絶対に手を出さないというルールを部下に徹底させている、ある意味では分別の効く人物。資金源はタピオカショップなどの運営で、趣味は原価の計算。
度々事務所に殴りこんできたり尾行したりしている雪のことを当初は厄介がっていたが、ある時期からはすっかり入れ込んでいる。このことが雪にバレたらマズいと思っているため普段は心の中で思うだけで言葉には出さないが、しばしば建前と本音を逆に言ってしまう悪癖があり、それで普通なら照れて言えないようなことをサラッと言ってしまう事も。
実は昔、半グレに絡まれていた高校生時代の雪を助けているが、そのことは覚えていない模様。
頭もよく、法律の知識もあるため、ヤクザをカモにしようとした弁護士を撃退したこともある。
- 螽斯民貴
土蜘蛛の組員の一人。土蜘蛛内の地位はおそらく若衆と思われるが、本人は轟の舎弟を自称している。
金のメッシュを入れた黒髪とサングラスがトレードマーク。
いかにも現代っ子然としたチャラい若者。Youtuberとしても活躍しているが、過激な内容も厭わない点があり、刑事である蜉蝣を拉致しようとしたことまであった。
ただ、この計画の最中に螽斯は蜉蝣に一目惚れ、蜉蝣もとある事情(詳しくは後述)から螽斯に関心を抱くようになり、ここに両者の奇妙な関係が始まった。
- 虻江
土蜘蛛の組員の一人。土蜘蛛内では若頭補佐の地位についている。
組員としては非常に優秀(例として、虻江が事務所に乗り込んだ雪楽による贖罪を喰らった際には周りの組員たちが狼狽し、組の壊滅を本気で心配していた)で轟からも厚い信頼を寄せられている。その為か肩書に反して(頭補佐は組織にもよるが、本来はその肩書名に反し、若頭を補佐するという立場ではない)、轟の右腕と称されるポジションになっている。下の名前は不明。
坊主頭+スーツがトレードマーク。轟に恩義を感じており、轟を守るために全力を尽くす(例として一度轟が雪楽に追い詰められた際には贖罪を受けて満身創痍の状態ながら立ち上がり雪楽を銃で撃った事がある。その際は轟が雪楽を庇って弾を受けたが、胸ポケットに入っていた雪に渡す予定の指輪に当たって弾が止まったたため大事には至らなかった)。語り口は極めてクールだが、ハートは熱い。
読んで字のごとく土蜘蛛の6代目組長。本名は蜘蛛塚。
長い白髭と黒い袴がトレードマークの禿頭の老人。轟を土蜘蛛にスカウトした張本人である。
いざという時には頼れる存在だが、普段は堅気と見間違う程度にはのほほんとしている。
警察関係者
- 蟻ヶ谷雪
マル暴の女刑事。25歳。階級は警部。
マル暴の中でも指折りの実力者であるらしく、上司・百足の指示のもと土蜘蛛の検挙に全力を燃やしている。
勝気で竹を割ったような性格。たとえ相手がヤクザの轟であろうと褒めるべき所は褒めるなど、誰にでも分け隔てなく接する。
目つきが鋭い(轟曰く「堅気には見えない」)のは昔からで、高校生時代はそれゆえに孤立しており、本人にとっても目つきはコンプレックスだった模様。ある日、自暴自棄になった末に半グレ軍団に襲われるも居合わせたヤクザに助けてもらい、それを機にコンプレックスから吹っ切れることができ、警察官にまでなった…
のだが、実はその時に雪を助けたヤクザは轟であり、それ以降、あまり言葉には出さない(心の声や顔にはかなり出ている)ものの轟を想っている。
髪型が独特。正面から見ると短髪に見えるが実は後ろで結んでいる。
25歳という若さで警部という役職についている事と、警察の訓練学校を卒業した経歴がある事から、キャリア組と思われる。
- 蟻ヶ谷雪楽
雪の兄。組対5課の刑事。
両親は事故でこの世を去っており、雪楽が雪の親代わりをしていた。雪のことは「我が妹」と呼んでいる。
雪に武術一式の手ほどきをするなど身体能力は非常に高いが、頭を使うのは苦手なようで、頭を使いすぎると場所に構わず寝てしまう。
反社会勢力を憎み、彼らに「贖罪」という名の鉄拳制裁を与えることに人生を懸ける男。しかもそれを嬉々として遂行するため、対峙する反社会勢力の面々を戦慄させる。轟もその形相を直視したときは怯んでいた。
ここまで反社会勢力を憎む原因は彼の過去にあり、なんと彼自身が過去に妹を養うために反社会組織の構成員として働いていており、彼らの蛮行を身をもって知っているため、というもの。人道から逸脱した蛮行の数々に良心を痛めたためすぐに足を洗ったものの、その際に上納金が出せる経済状況ではなかったため左手の人差し指を詰められてしまった。現在はそこに金属製の付け爪を嵌めている。
反社会勢力から離れれば笑顔を絶やさず部下にも優しい爽やかな好青年だが、どことなく飄々とした変わり者然とした雰囲気も漂わせる。
- 薄葉蜉蝣
組対5課の刑事で、雪楽の部下。25歳。階級は警部補。
喜怒哀楽を滅多に表に出さずにゆっくりと喋る。本人曰く「もともとは今よりも明るく、人並み程度には感情が表に出る性分だったが、過酷な業務や自分の理想とのギャップで神経をすり減らすうちに感情が表に出なくなっていった」とのこと。ところが、一度螽斯に拉致されてしまった際に久しぶりに素の感情を表現することができたため、彼のことが気になっている模様。以降も、螽斯のギャグに微笑みで返すなど、彼の前では時々感情を見せる。
表情に変化がないため、Youtubeでは顔の記号で表情が分かるようにしてある。
階級上では雪より下であり、年齢は同い年であるものの、彼女からは敬語口調で話しかけられている。
上司・雪楽との関係は良好だが、彼による贖罪については、度々「やりすぎなんだよなぁ…」と述べている。
- 百足
雪の上司で階級は警視。下の名前は不明。動画版では「ロシアの血を継いでいる」という設定がある。
茶髪+ラフな着こなしといういで立ちが特徴的な女性で、喋り方に棘というか毒がある。部下である雪の実力を買ってはいるものの、なかなか土蜘蛛を検挙できないことに業を煮やしている。
漫画では雪と轟の関係性をある程度察知しており、それを利用して土蜘蛛とは別のヤクザの検挙に轟を使ったこともあった。
YouTube
この作品に則ったYoutube動画の配信も行われている。
漫画作品のリメイクのほかに犯罪や社会の闇に関する解説動画、さらには登場人物(主に轟)が所謂DQNと対峙する内容など、動画のジャンルは多岐に渡る。
また、いくつかのチャンネルとコラボもしている。
- 「クレイジージャーニー」等に出演、日本の裏社会や海外危険地帯の取材を重ねるジャーナリスト「丸山ゴンザレス」
- バーチャルYouTuberの「懲役太郎」
- 『ホシを捕らえろ!』
関連タグ
ヤク目:表記揺れ
ズートピア:反社会的な人物と警官のコンビ作品繋がり。
変態エルフと真面目オーク:製作が同じSORAJIMA Studioである。
関連リンク
好き!