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二つ名は狂いを正す者こと『狂正者(サニティ)』。『塔』に属する神たちからは『お母様』と呼ばれている。これは彼女たちが『狂正者』に力を分け与えられた『娘』だからである。(エブリラは除く)

『塔』における最高権力者。ドS。茶色の髪と金色に輝く目を持ち、アクセントとして彼岸花の刺繍が入った蘇芳色のフード付きコートを着た少女。


二つ名や『神喰らい』が持ち出した「『狂正者』の宝玉」の効果からわかるように、「歪んだ者を正す」「おかしくなった物を元に戻す」「変じた存在をあるべき姿に戻す」という力を有している。

総合的な能力は上級神の中でもTOPクラス。更に“ただ狂わせる”だけに究極特化した力『森羅狂象』も有している。

この力は彼女曰く、「世界だろうが個人だろうが神だろうがお構いなしで、それこそ制御をしようとする力や意思ですらコイツは捻じ曲げる」もので、自身の「定義」を強化できないものならば、間違いなく即死する。

他の『お母様』も同様の力を有しているが、「これを使うくらいなら死んだ方がまし」というレベルの忌避感を刷り込まれているらしい。

しかし『狂正者』に限っては、その権能によりある程度は制御できるようだ。事実「氷像のバジリスク」でアキラに特訓をつける際に『軍』と戦う上で必要な対策として小規模なものを使って見せている。

イチコへ一時的に渡した【決定した未来を覆し、今となった時点で己の物へと変える】力もこの応用なのかもしれない。


『神喰らい』曰く頑固。

口調は辛辣だが、クロキリを助けに行きたいというイチコの願いを叶えたり、『死神』の討ち漏らしに気付かなかった詰めの甘い娘エレシーの尻拭いをしたり、エレシーが気にしているヤタの様子を見に行ったり、在り方が変わり敵対の必要がなくなった双子の姉『輪廻』の世界にエブリラたちが与えた被害を修復したり彼女の負担の軽減を模索したり、アキラの才能のなさに溜息を吐きながらも最後まで特訓に付き合ったり、なんだかんだと言って面倒見のいいお方である。


各世界に対して干渉することがあり、その関係で多次元間貿易会社コンプレックスの社長とも個人的な面識がある。

ちなみに蝕む黒の霧・おまけにおいて、『模造品』の動向及び研究成果を監視するために、ウスヤミらしき人物を派遣している。さらに、彼女等の会話の内容から察するに、『模造品』のコピー元は既に滅んでいる?か再起不能である模様。

世界を崩壊させるのではなく、それを回避し存続させる方向での介入が多いようだ。

ただし彼女が直接解決したりはしない。その世界の存在に力を与えたりして自分たちの力で解決させるスタンスである。裏から手助けしたり梃入れをしたり*5することはあるようだが。

なぜこのようなことをしているのかについては、氷像のバジリスク・舞台袖第245話舞台袖での『輪廻』との会話が参考になるかもしれない。

「実際のところ、貴女が介入しなければ『軍』の世界はどうなっていたのですか?」

「滅びるまでのパターンは色々だろうが、結末に大差は無かっただろうな。『軍』が滅び、『ミラスト』が滅び、人間たちが死に、人間たちに好意的な神も力を失い、人間たちを見下していた神々の大半は上手く逃げ延びる。そんなところだ」

実際の『ミラスト』は彼女の介入の影響もあり、アキラたちが『軍』を鎮め『ミラスト』の滅亡を阻止することに成功。失われたものは多く今後の困難も予想されるものの、人間たちを見下していた神々は今までの悪行を暴かれその立場を失う……という結末になった。


登場作品編集

蝕む黒の霧、Hunter and Smith Online、南瓜の魔法使い、氷像のバジリスク、瘴海征くハルハノイ

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