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概要
猿渡哲也による漫画作品。グランドジャンプで2013年13号から2014年21号まで連載された。なお、連載に先駆けて、2013年1号に読み切り版『漂えど沈まず』が掲載されている。
単行本はヤングジャンプコミックスから発売されている。
全4巻完結。
地方のマイナーなインディープロレス団体「あかつきプロレス団」に所属するレスラーたちの生きざまを描く人情コメディ。
プロレスを題材に採っているが、格闘技ではなく興行としての側面を描いた珍しい作品である。
猿渡作品は超展開や設定の矛盾が多いことで悪名高いが、本作は一貫したテーマを描いて綺麗にまとまっており、話の明るさ、全4巻という手軽さもあって、初心者向けの作品として真っ先に名が上がる。
とはいえ、ヤクザ、グロ描写、「なにっ」「なんだあっ」「しゃあっ」等のおなじみ要素もしっかり網羅しており、熟練のファンも満足させるものとなっており、初心者からマニアまでオススメできる最高傑作との呼び声も高い。
なお、ネット上ではトップ絵の和田アキ男が握手に応じようとして不意打ちを食らうシーンだけが独り歩きしており、同作者の高校鉄拳伝タフのシーンだと誤解している人もしばしば。
Pixivにおいてもこのシーンのパロディが散見される。
登場キャラクター
あかつきプロレス団
あかつきプロレス団の社長。本名は高木虎之助。
前立腺癌をはじめ全身にさまざまな爆弾を抱えており、「満身創痍の暴君」「癌ファイター」の異名を持つ。
団体の運営も火の車で、人生が詰みに詰んだ状態だが、そんな窮状でもプロレスと同じ逆転勝利を信じてリングに立ち続けている。
- 大空ウミ
サムソン高木の実の娘。「バトル・シンデレラ」の異名を持つ。
ルックスの良さと派手なアクションでファンが多く、親衛隊まで存在する。
- バーバリアン松井
両親が殺人犯だとか生まれつきの怪物だとかの設定を与えられたプロレスラー。実際は公務員家庭に育ち、ケンカの経験もない平凡な青年だったが、設定通りのキャラを演じるうちに、本当に怪物じみたド迫力ファイトを繰り広げるレスラーへと成長した。
タフシリーズに見られる“悲しき過去”のセルフパロディともいえるキャラで、「格闘クソ漫画にあるようなキャラ設定」という猿渡先生の自虐と思われるセリフもある。
- ファット・シーマンダー
「メガ豚」(メガトン)の異名を持つ、体重200kg近い巨漢レスラー。
本名は島田。元力士。
動けるデブだがスタミナ不足で、肥満体ゆえにバック投げやジャンプ技も苦手としている。
- ゲスクズオ
「究極クズ・マシーン」
名前も異名もクズだが、作中だとむしろ仲間思いで気さくな人物であった。
- ケビン
海外から参戦していると思われる選手で、かつての人気レスラーマイク・フォンダの息子。明るく陽気な性格。
ステロイドや脳の後遺症の影響で錯乱した父が家族を殺害後に自殺したという本当の“悲しき過去”を背負っている。
その他所属レスラー
- 「絶倫戦士」シル弾勇
- 「狂乱の貴公子」清川ジゴロ
- 「人身中央特快」三鷹ブンジ
- 「暴力性二重人格」山崎ハイド
- 「奇跡の60」ミスターG
- 「拳骨番長」花田聖光
- 「怪力無双」グレート小島
- 「変態兄弟」ハリケーン・ツインズ
- 「千の技を持つ男」長島イチロー
- 「小さな巨人」リトル・ババ
- 「肉食女王」ビューティ松本
新世紀プロレス
- 有明
本部長。元プロレスラー。
サムソンとは昔からの付き合い。
- 如月翔
「美しすぎる野蛮人」の異名を持つイケメンレスラー。
人気団体である新世紀プロレスの中でも特に人気のあるスター選手。
- パンサー山田
新鋭レスラー。
如月から厳しい「かわいがり」を受けている。
GJプロレス
元総合格闘家のレスラー。
まだプロレスラーになって日が浅く、プライドを捨てきれなかったりハードヒットの打撃を当ててくるという理由からプロレスの世界に馴染めていない。