「どっちを出すクリア?」
「『右手』か? 『左手』か?」
「ハハッ。いけるぜぇ~クリア~~~~~」
概要
漫画「金色のガッシュ!!」における事実上のラスボスとなる魔物・クリアの本の持ち主。
その正体は何と赤ん坊。
公式からプロフィールが明かされていないため、フルネームや年齢、国籍等は不明だが、少なくとも年齢に関しては全ての本の持ち主の中で最年少なのは間違いない。
しかし「最強」のキャラクターたるクリアのパートナーを務めるだけあり、心の力に関しては作中最強クラスの莫大な量を持っている。
現にブラゴと戦う前にシン級呪文を2つ長時間発動しても心の力が尽きないどころか、短時間で本が大きな輝きを取り戻すほど。(この心の力に関してはヴィノー本来のものとは言い切れない部分がある。詳細は後述。)
一方、肉体的な強さに関しては全く期待できず、まだ自力での歩行すら困難なためか、作中では丸いワゴンのような容器(ベビーカーの一種?)に乗っており、かつクリア謹製のバリアに包まれ常に浮遊している。
このバリアは、クリアがその絶大な力の半分を割り振ったもので、原作315話にてアンサー・トーカー状態の清麿が「術を無効化する」と解説しているため、先にクリアを倒して力の元を断たなければ破壊はまず不可能。
よってクリアの弱体化を代償に「幼いが故に自力での回避や逃走がほぼ不可能」という弱点が解消されており、本を奪われることも燃やされることもなく、ヴィノー自身が怪我を負うことも一切無い。
クリアとの出会いは本編で描かれていないが、作者ブログ「雷句誠の今日このごろ」にて、
- クリアがゴームと出会う前に戦ったのはアシュロンのみ
- それまでは、ヴィノーがしっかり喋れるように子育てをしていた
という裏設定が明かされており、流石にクリアが産んだ訳はないので、どこからか攫ってきたものと思われる。
なお、ガッシュのメディアミックスがクリア編の前に終わってしまった関係で、アニメ版やゲーム作品にも登場していないため、CVは今のところ無し。
人物像
容姿
花のようなイラストが描かれたシャツや首元のリボン、クマ(?)をイメージしたような被り物が特徴的な赤子。
ロッキー山脈での決戦時には厚手の長袖ベストを着用し、被り物の耳が上方向へ尖ったものに変化している。
性格
クリア曰く「まだ赤子ゆえに体力はないが、ちゃんとした考え方ができる」とのことで、現に戦闘時はクリアと流暢に会話し作戦にも従っている。
296話では一人称は「僕」であり穏やかな口調だったが、決戦時には一人称は「オレ」に変化し粗暴なものとなっている。
「いけるぜぇ~、クリア~」の口癖など、赤子らしい愛くるしい見かけによらず口が悪く、第288話では清麿から「凶暴そうだなあ」と内心呟かれていた。
もっともギャグシーンでのコメントな上、クリアが自分に都合の良い教育を施した影響がある事は想像に難くない。
心の力に関して
莫大な心の力の量と凄まじい回復速度を誇るが、明らかにガッシュとの初戦時と決戦時では量が違い、初戦ではシン・クリアとバオウとの衝突で大幅に心の力を消費し、弱い術しか打てない状態だった。(その前にも術を使っているが、大技は使っておらず、アシュロンからも心の力の枯渇がバオウとの衝突である点を指摘されている。)
先述にもあるように、決戦時はシン級呪文を2つ長時間発動しても心の力が尽きず、更に短時間で異常なまでの輝きを放っている。
クリアから「ヴィノーも含めて完全体になる」という発言や、完全体の「生の心から調整した」という発言から、莫大な心の力はクリアからの精神的な干渉が大きいものと思われる。
劇中の同行
登場からはずっとクリアに付き従い、魔物や人間界の脅威である彼を電池役として支援。
クリアが最終形態となった際には人格まで消されてしまうが、最終的にガッシュ達が彼を打ち倒した事で、バリアや本の消滅と共に解放。
その後はナゾナゾ博士に引き取られ、本当の親を探して貰う事になった。
解釈違い
ヴィノーの性別に関するデマ
まず結論だけ述べると、ヴィノーは「男の子」である。
ちなみに、完全版が発売してからはなぜかネット上で「完全版のガッシュカフェにて、実は女の子であることが明示された」という事実無根のデマが何年も広まってしまっていた。
そもそもとして、
- 原作296話でミールと会話している時、ヴィノーの一人称は「僕」となっている。
- 作者ブログ「雷句誠の今日このごろ。」の質問コーナーでも、作者の雷句先生がヴィノーを「彼」と称している。
- 公式ファンブック「金色のガッシュ!!20周年ありがとうなのだ!ブック」に同じ質問が再収録された際にも、ヴィノーは変わらず「彼」と称されている(=完全版発売に合わせて設定変更の類がなされたわけでもない)。
といった点から、作中・公式情報の両面からヴィノーが男の子であることはハッキリと示されており、きちんと自身の目で作品を読んだり公式情報を確認していれば男性であることは誰にでもわかるはずである。
更に言えば、ガッシュカフェでの描写に関しても、
- ガッシュカフェにおいて、男性の本の持ち主はエプロン、女性の本の持ち主は制服という服装で統一されている。そしてヴィノーが着ているのはエプロンである。首元のリボンに関しても本編内で身に付けているものであり、ガッシュカフェ登場に際して付け加えられたものではない。
- また、実際に完全版を読んでいただければわかるが、ガッシュカフェでヴィノーは「どうぞ」の一言しか発しておらず、台詞等で具体的な掘り下げや明言がされているわけでもない。無論、同席したクリア・ゼオン・デュフォーの誰かから「実は女の子だった」等と言及されることも一切無かった。
といった点から、「実は女の子であることが明示された」どころかガッシュカフェにおいてヴィノーが女性だと裏付ける描写も台詞も何一つ存在していない。
なぜこのようなデマが書き込まれたのかは検討もつかないが、おそらく迷惑なイタズラ目的の書き込みであった、もしくは公式情報をきちんと自分の目で確かめていないユーザーが誤解のまま書き込んでしまったのだと思われる。
金色のガッシュ!!2にて(ネタバレ注意!)
活躍
第20話におけるベリエルとブレルダの会話で「ヴィノーとナゾナゾ博士は一緒に住んでいる」という情報が語られ、十数年養子関係が続いた事が明かされた。
結果多くのファンからも再登場を期待されており、第23話にて遂に再登場。
とはいえ、今回はキッドでもクリア(ワイト)でもなくサプライズ枠(?)の魔物が新たな味方となったため、現状では姿が2コマ映ったのみとなっている。
容姿
半袖のワイシャツにネクタイ、チェック柄と思われるズボンが特徴的な少年となった。
第21話にて「ヴィノーは学校に行っている」と言及されていたため、学生服のまま登場したのだと思われる。
今作は前作から約13年後の世界のため、おそらくヴィノーは中~高校生だろうか?
性格
第23話時点では台詞が2つしかないため、前作からどのような成長を遂げたのかは不明な点が多い。
とはいえ、ナゾナゾ博士から連絡をもらって全速力で駆け付けてきたと述べている(=親しい人の危機をしっかり感じ取り、命を救うために行動している)ため、クリアと行動を共にしていた時のような悪性は、養父の愛や年月の中で解消されていったのだと思われる。