概要
「既存戦術機強化計画」の一環で開発された「不知火」の改良型。
機体の重武装化をコンセプトに開発され、フレーム強度向上、アクチェーターの強化、配置の変更に加えて武装への電力供給能力の向上、それらに伴い機体ジェネレーターを大型化するなどの強化が施された。
また搭載された強化ジェネレーターや跳躍ユニットは00式武御雷用の物を使用したモノであり、開発段階だった武御雷用パーツのデータ収集用のテストベッドとしての役割も存在していた。
これにより機体の駆動系出力も約15%向上したが、それと引き替えに当初の想定以上の機体稼働時間低下(燃費の悪化)を招いてしまう。
そのため、急遽省エネ機能を盛り込んだ専用OSに体裁を整えるがそれによって機体の操作特性がピーキーになってしまい、非常に扱いづらい機体となってしまう。
やがて「既存戦術機強化計画」が重装備化よりも運動性能を重視する方向に転換したため、この機体は100機にも満たないうちに生産中止となった。
しかし、BETAの日本上陸と相次ぐ敗戦により大損害を被った帝国軍の装備補填を行うために再生産を決定、省エネOSを削除しノーマルOSに乗せ換えて実戦配備が行われる。
大型武装を扱うために備わった高い出力に裏打ちされた機動力・加速力・格闘戦に於ける生存率は通常の不知火より秀でており、悪い燃費を戦術と操縦技量によってカバー出来る熟練衛士に優先的に配備されることとなった。
日本帝国軍が後に西日本を奪還後、帝国陸軍・斯衛軍が共同で本気の再評価プログラムを実施し、テストとシミュレーションを繰り返しており試製99式電磁投射砲の運用シミュレーションも行っていた。
この計画の延長線上として本機をのモジュール換装によって強化する日米合同でのフェニックス構想に沿った改修計画XFJ計画がスタートし「不知火・弐型」が開発されることになる。
尚、内閣直属の特殊部隊は電磁波吸収塗料にて塗装等のステルス性を高めた改修を施した本機を運用している。