概要
光仁天皇の皇子、母は井上内親王(聖武天皇の皇女)、皇太子(後に廃太子)。
経歴
天平宝字5年(761年)に誕生、宝亀元年(770年)に父光仁天皇が即位し皇太子となる。しかし宝亀3年(772年)に井上内親王が天皇を呪詛した疑いをかけられ廃后となり親王も廃太子となった。翌年の宝亀4年(773年)に難波内親王の薨去後に内親王を呪詛した疑いをかけられ皇后と共に庶人に落とされ大和国宇智郡に幽閉された。宝亀6年(775年)に死去。母の井上内親王と同日の死であり、かなり不自然と言うべきで他殺、もしくは自殺強要等が大いに疑われる。失脚も含めて庶兄の山部親王(後の桓武天皇)擁立派の動きがあったとも思われるが、史料はその死因も含めて黙して語らず、詳細は不明のままである。