この記事は新世界編の“微妙な”ネタバレを含みます。
概要
尾田栄一郎の漫画『ONE PIECE』及びそれを原作とする同名のアニメに登場するキャラクター。新世界編の冒頭にちょびっと登場した。
服装は全員2年前のものを踏襲している(偽ルフィのみ腹にキズ有り)が、本物の麦わらの一味とは似ても似つかない姿をしている。偽サンジ、偽フランキーの2人がヒョロく、偽ロビン、は低身長の老け顔、あとの偽チョッパー以外の4人は体に引き締まりがなくメタボ気味とかなり歪な体型揃いであり、もちろん強さも本物にはまるで及ばない。まあ、要するに顔がしっかり書かれてるモブキャラ。
しかし少しの変装でもすぐに騙されるルフィとチョッパーのみならず、周辺住民や傘下に加わった海賊までもが騙されていた。
ルフィとチョッパーに至っては、よりによって本物を見分けることが途中までできていなかったほど。
偽ルフィ・偽そげキング・偽フランキー・偽ナミは酒場での登場早々、本物のウソップとナミにあしらわれ、偽ロビンは偽チョッパーを巻き添えに何者かにより拉致された。最終的に偽ルフィは戦桃丸に倒されて捕縛、逮捕&拉致を免れた5名もカリブー海賊団によって生き埋めにされそうになっているのを最後に以降本編に登場していない。なんとお粗末な有様だろう。
声優は本物役の皆さんがシャッフルする形で演じている。これは船長もとい田中真弓さんの提案でこうなったのだとか。
なお、一味に入っていることが発覚していないため偽ブルックがおらず、声優ではロビン役の山口由里子氏が参加していない。また、この時点で一味に加入すらしていなかったジンベエの偽者も当然いない。
メンバー
全員が東の海出身で、作中描写を見る限り、悪魔の実の能力者はいないようである。そもそも、ピストル以外での戦闘方法が描かれていない。
- 偽ルフィ
本名はデマロ・ブラック。本家とは違い、メタボで、武器はピストル。見た目も中身もあまりに似ていなかったため、戦桃丸に 「麦わらはおめェみてェなカスじゃねェよ!!!」 とキレられ、瞬殺された。
- 偽ゾロ
本名はマンジャロウ。やはりこいつもメタボで、緑色の髪と服装しか共通点がない。刀を持たず、少し走るだけで疲れるほどスタミナに欠ける。
年齢は25歳で、誕生日は9月9日。身長は202cm。星座はおとめ座で、血液型はS型。好物は味噌汁。
- 偽サンジ
本名はドリップ。本物とは違いアフロで、やや痩せており、顎が長い。偽ゾロとの仲は不明。カリブーによって、ヌマヌマの実で口を押さえられた。
後に公式スピンオフ漫画『ワンピースパーティー』にて、一人息子がいるという設定を付けられて再登場した。が、その息子にも「自分が麦わら一味のサンジ」とウソをついている。
年齢は24歳で、誕生日は10月22日。身長は208cm。星座はてんびん座で、血液型はXF型。好物は炭酸飲料。
- 余談だが当時のサンジの手配書はまだド下手な似顔絵であったため、それに比べれば変装がまだ結構似てる方であったことから掲載当時「本物を見たことがあるのでは?」という考察があったらしい。
- 偽ナミ
本名はショコラ。顔が横に長く、腹が出ている。なんとなく『ムーミン』の登場キャラのミイに似ている。ウソップに倒された。
年齢は26歳で、誕生日は9月21日。身長は181cm。星座はおとめ座で、血液型はX型。好物はオレンジサワー。
- 偽ロビン
本名はココア。スタイルは割といいが非常に小柄(仲間の半分ほどの大きさ)で、老け顔。偽チョッパー(後述)に噛まれながら(わざとかもしれない)肩書にもなってるわたあめが無いので代わりにきゅうりで手懐けようとする姿を見た本物のチョッパーに可愛いツッコミを入れられた。
直後、本物のロビンと間違えた何者かに偽チョッパーと一緒に誘拐される。
年齢は27歳で、誕生日は11月7日。身長は138cm。星座はさそり座で、血液型はX型。好物はキュウリ。
- 偽フランキー
本名はトルコ。本物に比べてかなりやせ細っており、老けている。当然ながらサイボーグではない。
年齢は45歳で、誕生日は10月29日。身長は258cm。星座はさそり座で、血液型はX型。好物はアイスクリーム。
- 偽そげキング(ウソップ)
本名はマウンブルテン。手配書でしか知らなかったようで、そげキングの格好をしている。偽フランキーとは対照的に、本物より体がかなりデカい。ウソップは少しショックを受けた。
年齢は30歳で、誕生日は1月9日。身長は294cm。星座はやぎ座で、血液型はXF型。好物は生ビール。
- 偽チョッパー
のらギツネ。本名は(あるのかも)不明。適当に拾ってきたのか躾がなされておらず、偽ロビンを噛んだ。本物とは違ってヒゲ(の模様らしきもの)があり、なんと言っても可愛くない。
ちなみに、偽ゾロと偽サンジは「手配書に似ている方がバレにくい」という理由から一度本物のチョッパーを入れようと企んでいた。
後に偽ロビンと一緒に何者かに誘拐される。
年齢は13歳で、誕生日は4月10日。星座はおひつじ座。好物は肉全般。
傘下に加わった海賊
- リップ・ドウティ
「リップ・“サービス”・ドウティ」の異名を持つ懸賞金8800万ベリーの強豪海賊。大きな唇を特徴とし、剣で戦う。偽麦わらの一味に騙されてその傘下に加わり、海兵相手に無双する戦闘力を見せるも、パシフィスタには全く歯が立たず、一撃で気絶させられてお縄となった。
- アルビオン
カリブー海賊団の船長でイカれた兄弟。コイツらのみ(偽)麦わらの一味に従ったフリをして、内部から乗っ取ろうと画策していた。詳細はリンク先参照。
ワンピースパーティー
- 第2話
CP9が麦わらの一味をおびき寄せる餌として偽ナミと偽ロビンを人質に使った。ゾロとウソップとサンジはすぐ偽者であると気がついたが、ルフィとチョッパーは全く気づかなかった。この時、偽ロビンは例の名言を放っている。
- 第8話
- 第25話
ちなみにこの回のラストでは、トリップ以外にデマロを除く偽麦わらの一味のメンバーたちの子供も登場している。特に偽ナミの娘に至っては小柄な体型や髪型から、親以上に『ムーミン』のミイにそっくりである。
インペルダウンの囚人として偽ルフィが登場し、緑星のスーパートランポリアで飛ばされてきてしまった本物のウソップの脱獄を手伝う。ウソップには「お前(偽ルフィ)の声サンジにそっくりだな……」と突っ込まれた。なお、道中には「なにかあった未来」のルフィやエースに似た人物や、1コマだけ偽ゾロも登場する。
終盤では海軍のヒナ一行により捕縛された直後の偽そげキング(作中では偽ウソップとして紹介されていた)も登場。食べたスーパーサツマイモを噴射力に変換して飛んできた本物のフランキー、マゼランに変装したボンちゃん、ジャンゴと合わせて同じような声をしてる奇跡の鉢合わせカルテットが成立した。
ゲーム版
2001年に発売されたPS1のソフト『とびだせ海賊団!』にも、また別の偽麦わらの一味(ルフィ、ゾロ、ウソップの偽者)が登場した。声優は本物と同一。なお、偽ウソップは魚人となっている。
余談
- それぞれのキャラの本名は、男性はコーヒーに関する言葉、女性はチョコレートに関する言葉が元になっている(例:偽ナミ→ショコラ、偽サンジ→ドリップ)。
- ルフィとチョッパーはともかく、他の人間にも正体がバレなかった理由として、『ONE PIECE』世界の人間は2年もあれば容姿が大きく変わってもそこまでおかしくないというのが大きい。実際、方向性が違うとはいえフランキーは偽物以上に2年前との差異が激しく、もはや人外の存在として扱われるようになった。それ以外の例として、悪魔の実の力で見違えるような美人になった海賊や、より短期間ながら場数を踏んだことで中身だけでなく外見まで別人のように変化した海兵の出世頭たちもいる。
- 尤も、神の視点で見下ろせる我々読者と違い、作中シャボンディ諸島の一般人から見た麦わらの一味には世界政府による情報操作もあり「向かえば生きて帰れないとされていた世界政府の重要施設を複数陥落させて生還してくる非常に恐ろしいアウトロー連中」というバイアスが大変強くかかっており、故に本物を知っていれば絶対にあり得ないと分かる残虐行為を働いても「(俺達の思ってたとおり)ひでぇ奴だ、麦わらのルフィ!!」と受け取ってしまうのも大きいだろう。というかそっちの方が大きいのではないのだろうか?
- カリブーを始め、彼らを監視していた海兵も「大分姿が変化している」という評価を下していたため、「実際に本人かどうかの証明になるかはともかく2年前の麦わらの一味と似ていない」というのは作中世界でも共通認識となっている様子(それでも海兵達が彼らを本物だと断定したのは偶々、騙されて着いてきた本物のチョッパーが居たためである)。
- 新世界編OP「ウィーゴー!」の着うたフルDL特典として、ニセ・ルフィ(粗忽屋)による「ウィーアー!」のカバーソング「ウィーワー!」が数量限定でプレゼントされた。公式サイトも偽麦わらの一味に置き換えられるなど妙に気合が入っている。なおこの他、「ウィーアー!」のセルフパロディを仕込みつつ大分マヌケな感じに仕上がったデマロのキャラソンも作られている。