光の目
ひかりのめ
ターン制の戦略部分とリアルタイムな戦闘部分、一般ユニットと人材ユニットの区分など、基礎部分は同様であるものの、世界観、戦闘バランスはまるで別物であり、混沌とした情勢ながらそれでも正統なファンタジーの雰囲気を残すヴァーレントゥーガとは一線を画している。全てを説明してしまうと大変に長くなるため、ここではヴァーレントゥーガからの変更点を大まかに述べる。
地域に拠るものの、概ね17世紀から19世紀辺りまで科学が発達し、それらと怪しげではなくこれまた体系的に学問として発展した魔術とが合わさった独特の世界が舞台になっている。特徴としては、エリザベスや信長、フリードリヒなどのキャラクターの名前が示すように、設定の大部分が史実の歴史のいたる所から引き抜かれ、再構築された事によって生じている事である。それらは17-19世紀に留まらず、第二次世界大戦で活躍した軍人やオスマン帝国最盛期のスルタン、勢力で言えばインドや中国、スペインのイスラム系勢力など、文字通りあらゆる所から引用されており、歴史好きにとって独特の魅力を持つ世界観を構成している。
戦闘に関してのバランスもまた大幅に手が加えられており、兵科によって前衛、後衛、騎兵といったような区分に分けられる。それらは大雑把に言えば前衛<後衛<騎兵という三すくみの関係を有し、防御力の低い銃兵が攻撃を受けないようパイク兵が正面に立ち、それを騎兵が迂回しようと疾駆し、銃兵がそれを援護するため敵パイク兵を駆逐していく……というような様相になる事が多い。三すくみを覆すようなキャラクターや特殊なユニットも居るため必ずしもこの通りではないが、基本的に全てのユニットには相性があり、複数の兵科を組み合わせて運用する事が求められる。
また、ユニットも史実の兵科や軍団、組織等が元になった名前を有しているため、イェニチェリ軍団の前進をイエズス会の修道士が回復魔法で援護し、その側面を狙っているシパーヒを侍が迎撃するなど、元となった物の歴史的背景を知っていればさぞ奇怪に思えるような組み合わせが平然と実現している。それらを楽しむのもまた光の目の魅力の一つと言える。
シナリオはいくつか用意されており、本編が展開されるS1、S2、S3(順に時代が下ってゆく)
ランダムシナリオ(本編のキャラとマップを利用した勢力や人材配置が完全にランダムなモード)
フリシナモード(本編の勢力と一部キャラが、それぞれ本拠地のみを有して開始するモード)
著名な戦闘(本編で起こったとされる大規模な会戦などの戦闘部分のみを手軽に楽しめるモード)
RTSモード(戦闘部分のみで生産までも行うため、ターン制部分が存在しないモード。現在開発中)
などに加え、簡単なチュートリアルシナリオなどが存在する。
光の目は、ヴァーレントゥーガのMODである。(以前の作者見解が訂正されていなければ)
しかし、光の目を更に改変するMODもこれまでに多数作られており、それらは単にMOD、特別な区分が必要である場合にはsubMODなどと呼称されている。一部システムの変更から大規模なマップの改変まで様々なMODがこれまでに投下されている。