自民党所属の高市早苗参議院議員が提出・可決成立を目指している「児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律」 通称:児ポ法の改正案に反対するタグである。
具体的には、
◎単純所持規制
◎架空創作物への規制対象拡大
へ反対している場合がほとんど。
単純所持規制
立案理由
わが国では、児ポ画像の流通が大幅に減少しない足踏みが続いている。児ポ画像流通は、被害児童の個人情報を流布させる人権侵害行為であり、一刻も早く減少させることが求められている。
そこで、所持や取得を刑罰化することで強制的に流通を止めようと単純所持規制が改正案に盛り込まれた。
反対理由
この方策には多大なる弊害が伴う。主に冤罪の発生である。
何故なら、ネット利用のキャッシュなどへ誤って児ポ画像が記録された場合に「所持」が成立し、立件される危険性があるからだ。
また、その意図性を否定することができなければ有罪判決に至る可能性もあるが、「故意」の有無を客観的に証明することは(とくにネット・PCの場合は)極めて困難である。
更に、すでに違法化が行われている海外では、英国の場合「気に入らない上司を貶める」目的で違法画像を勝手にPCへ記録させ通報するなどの悪用が多数報告されており、市民生活を容易に破壊しうる危険法案である。
架空創作物への規制対象拡大
立案理由
米国など海外では「絵でも写真と同様である」という主張が行われており、日本はそういった規定から取り残されている。
また、リオ会議では「日本の漫画の大半が児童ポルノである」とされており、早急な対策が必要である。
反対理由
そもそも、1999年の児ポ法制定理由は「作成=カメラを回しながらの児童買春であり、人権侵害行為である」 「配布=被害児童が被害にあったことを第三者へ言いふらす個人情報流布であり、人権侵害行為である」という趣旨から、上記2点を中心に規制するとしたものである。
よって、「児ポはいかがわしいから」「物品が犯罪を誘発する」といった理由で作成物品自体を取り締まる目的のものではなく、児童保護が主眼となったものである。
その為、仮に架空創作物と写真という「物体」が同一であると仮定しても、「被害者を保護する」という観点で無意味であることから対象拡大の必要性は存在しない。
その法益を超越して規制拡大を行おうとすれば、すなわち乱用である。
リオ会議での報告は、国内に存在する宗教組織と関連した「ECPAT」という団体が事実に反し勝手に行ったものであり、客観性はない。
また、pixiv利用者であれば現状に反することは明らかだと存じているはずであろう。
よって、この必要性自体が存在していない。
日本は本当に児童ポルノ大国なのか?
日本は児童ポルノ大国で無法地帯になっているという発言をよくされるが、2011年の国別世界児童ポルノサイト数調査で112件で世界で日本は15位であり世界の児童ポルノサイトの内日本にあるのはわずか0.16%、また2011年児童ポルノサイト訪問者数調査で8199人で世界で日本は17位であり世界の児童ポルノサイト訪問者数の内日本人の訪問者はわずか1.17%であり、決して日本は児童ポルノが無法地帯になっているわけではない。
注釈
99年当時はカメラつき携帯電話や高速インターネットが存在せず、近年特有の問題は想定していない。
そのため、被害者と加害者が同一である「セルフ撮り」などの事例における矛盾点には対応できていない。