概要
中国武術における拳法の一つ、詠春拳を創始した人物とされる。
一応、200から300年前に存在した人物とされるが、実在性については諸説あり、はっきりとはわかっていない。
広東語では厳詠春をイム・ウィンチュン(Yim Wing-chun)、中国語ではイェン・ヨンチュン(Yan Yongchun)と読む。
伝説
伝わっている逸話は幾つかあるが、その中でも有名なものを述べる。
津の康熙帝の時代、厳詠春は父と二人暮らしをしており、厳家は豆腐売りとして暮らしていた。
そんな中、詠春は子供の頃から塩商人の梁博儔と婚約を交わしていた。
しかし、詠春が15歳の時に、地元の暴君が詠春の美しさから彼女と無理やり結婚しようとしたことで、父は詠春を少林寺に預けることにした。
そこで詠春は五人の師匠の下で修業を積み、詠春拳を編み出した。
その後、詠春は暴君を倒して婚約者と結婚し、詠春拳を世に広めたともいう。
一方で、異説も多く、彼女に拳法を教えたのは彼女の父であるとも、詠春拳を編み出したのは鶴と蛇の戦いを目撃した彼女が、そこから編み出したとも言われている。